自己満足的電脳空間

完全自己満足主義。テーマはない。自分の趣味・関心事を偏った嗜好と思考でダラダラと書き綴る自分のための忘備録。

フライボール革命とイチローさん引退

2019-03-24 00:00:05 | 野球、その他スポーツの話
シアトル・マリナーズのイチロー外野手が3月21日、現役引退を表明し、東京ドームで行われた「2019 MGM MLB日本開幕戦」第2戦の試合後に記者会見を行った。



イチローさんは野球界の常識を覆していた。それが使命でもあると感じプレーを続けていたようにも見えた。「50歳まで現役」を公言し、そのためにトレーニング、食事を含めた普段の生活もストイックに取り組んできた。40代になっても体脂肪率は7%台を維持。MLBでは15年から現役最年長野手であり続けた。

しかし、近年は三振が増え、盗塁も17年以降は1つと激減。最大の武器であるバットコントロールとスピードで衰えが目立つようになった。

MLBの野球も変わってきた。もしかしたらこれが最大の原因かも知れない。トレーニング方法の進歩、データ分析や動作解析の進化により、投手の球速は年々アップ。直球の平均球速は01年は88・5マイル(約142キロ)だったが、昨季は93・6マイル(約151キロ)で、全直球の22%が95マイル(約153キロ)以上を計測した。これに対抗するために打者はスイングスピードや打球角度を重視するようになり、「フライボール革命」なるトレンドも生まれた。ある意味、イチローさんが存在価値を見いだしてきた野球とは真逆のスタイル。長打力がある打者が評価され、高齢選手は敬遠されるようになった。

イチローさんは引退会見で「2001年に僕がアメリカに来てから、この2019年の現在の野球は全く別の違う野球になりました。まぁ、頭を使わなくてもできてしまう野球になりつつあるような……。選手も現場にいる人たちはみんな感じていることだと思うんですけど、これがどうやって変化していくのか。次の5年、10年。しばらくはこの流れは止まらないと思うんですけど。本来は野球というのは……ダメだ、これ言うとなんか問題になりそうだな。問題になりそうだな。頭を使わなきゃできない競技なんですよ、本来は。でもそうじゃなくなってきているのがどうも気持ち悪くて。ベースボール、野球の発祥はアメリカですから。その野球がそうなってきているということに危機感を持っている人って結構いると思うんですよね。だから、日本の野球がアメリカの野球に追従する必要なんてまったくなくて、やっぱり日本の野球は頭を使う面白い野球であってほしいなと思います。アメリカのこの流れは止まらないので、せめて日本の野球は決して変わってはいけないこと、大切にしなくてはいけないものを大切にしてほしいなと思います」と述べている。

オレなりの解釈、私見ではパワー重視のベースボールは雑になっている傾向が顕著だ。ベースボールはそれでもいい。しかし、オレが愛するNPBの野球はMLBに追随することなく緻密で頭脳戦を展開するスポーツであり続けて欲しい。


イチローさん、ありがとう…。ちくしょー、涙が止まらねぇや…。