自己満足的電脳空間

完全自己満足主義。テーマはない。自分の趣味・関心事を偏った嗜好と思考でダラダラと書き綴る自分のための忘備録。

気品漂うピースナイター2015ユニフォーム

2017-09-21 00:05:00 | ユニフォーム・球場考察
広島東洋カープ2年連続優勝を祝してカープの話題を。

MLB、NPB、KBOでは近年復刻ユニフォームを含め、企画ユニフォームの採用が活発である。

復刻ユニフォームに関しては各々球団の歴史に対し敬意が垣間見れ、今後も是非とも継続して欲しい。

問題は柔軟すぎる発送で乱発される企画ユニフォームだ。先日、MLBでも「プレイヤーズ・ウィークエンド」と称して奇抜な企画ユニフォームが登場、MiLBの企画ユニフォームに至っては、もう収集がつかないレベルまで陥っている…。

NPBでも、そのほとんどが奇抜すぎて個人的には幻滅している。薄っぺらいコンセプトで内容もテキトーだし、ユニフォームのデザインに関してもふざけすぎだろというのがあまりにも多くて…

しかし、2015年8月6日 広島対阪神(広島市民球場[マツダスタジアム])にて開催された「ピースナイター2015」で着用された企画ユニフォームは、『反戦』というコンセプトを完璧にユニフォームと言うキャンパスで体現し、そのデザインも気品溢れ格調高いものに仕上がっていた。


「ピースナイター」試合限定で、監督、コーチ、選手全員が8月6日にちなんだ背番号「86」のユニホームを着用。(セ・リーグ公式戦でチーム全員が統一した背番号のユニホームで戦うのは初めて)デザインは、胸に「Carp」ではなく「PEACE」(平和)、背中に個々の名前ではなく「HIROSHIMA」のロゴが入り、背番号・胸番号は監督、コーチ、選手全員が「86」。左袖のワッペンには原爆で犠牲になった29万2325人(2014年8月6日時点)の数字を、キャップの右側頭部には平和を象徴する「白いハト」のデザインをあしらった。








#23 薮田和樹


左:#90 玉木朋孝コーチ/右:#51 鈴木誠也


この高尚なる企画のために作成されたユニフォームを論じるなど、言語道断であることは重々承知しているが、「Carp」に代わって胸に描かれた「PEACE」のフォントは広島カープ伝統の花文字。2001年まで採用されていた花文字の「CARP」のレタリングを彷彿させる。原爆の日である8月6日を意味する背番号「86」を全員が着用し、背ネーム記載箇所にも全員共通で「HIROSHIMA」。

平和を願うすべての人々の統一感が見事に可視化され、野球という枠を超えて企画ユニフォーム史上最も高潔で、凛々しく、品格が漂うユニフォームであった。

※他にもユニフォームのこと、ゴチャゴチャ言ってます。