日々是好日

無能年金ジジイの戯言です、老い先短くなってからキャンプ擬きを始めました。

速度制限標識?意味。

2005-05-01 | おしごと関係です(単身赴任中の事です)
帰省するとやはりJR尼崎事故のニュースが連日埋めつくされます。佐沼工場の定番商品である「速度制限標識」について書いておきます。ご存知の方は釈迦に説法かも知れませんがご辛抱ください。
【速度制限標】列車の速度規制を表示する標識です。運転士が見る標識の一つです。規制をする標識ですから【解除標識】とペアになります。工事などの臨時信号機の速度表示・並びにカーブ地点手前の減速指示に用いらています。前項の区間を過ぎると平常速度にもどしても良いので解除標識が設置されます。カーブの状態と速度規制を表示した【曲線速度表示板】もよく用いられます。上部に速度・下部にカーブの半径を表示されています。70/300であれば半径300mのカーブなので70K以下で走行しなさい。という意味です。。
カーブ地点の速度は曲線の具合により決められています。V=3.5√Rです。300のガブであれば約60Kmになります。もっともこれは平面計算ですので、カントCをつければかわります。
【カントC】は内・外のレール高さをつけて遠心力を内側に押さえ込もうとする策ですが、(GxVxV)÷(0.127xR)が一般てきな計算式です。軌間距離を狭軌で計算すると137mmになりますが、JRでは105~110までに抑えられています。また【スラッグS】はカーブ地点を抵抗なく走れるように軌間を若干広げます。JRでは最大16mmです。S=0では高速カーブはレールと車輪の抵抗が増えます。また、曲線部の前に【緩和曲線TCL】を設けて急激なカ-ブ突入を抑えます。【円カーブ長CCL】もカーブの長さがどのくらいあるかがも重要な意味があります。
それらを合わせて表示するのが、【曲線標】であり大切な標識の一つです。又カーブは入りと出がありますから2本で一対が基本です。カーブ地点は勾配がついているところもおおいので【勾配標】が設置されている所は非常に軌道面が複雑であるという事になります。(勾配標については改めて)。速度について書き始めましたが尽きませんので次回にします。何れにせよ無関心ではいられない鉄道事故です。ご遺族方々のご冥福を改めてお祈りいたします。
       (上記計算式は一般的なものですが鉄道会社により他の方法によるものもあります)