“色の話いろいろ”

色には意味があり、使い方次第で印象が良くなります。
「イマイチ」が「素敵」に変わります。

江戸時代の流行色は浮世絵で解る

2007-12-19 | 日本の伝統色(日本の色)

江戸時代(1603~1867年)、1765年、鈴木春信により多色摺り版画が考案され、いわゆる錦絵(浮世絵)が大衆娯楽として大流行したのは皆さんよくご存知のこと。

財政難で苦しい江戸幕府はつぎつぎと贅沢禁止令を出しますが、江戸っ子は負けません。対抗手段を編み出し続け、「通」「粋」という言葉が生まれました。

浮世絵に描かれた歌舞伎役者、遊女、町娘や風景画などを鑑賞すると、当時の流行色が判ります。

表に着ている着物の色は地味であっても、線を太くしたり、細くしたり、縦横に組み合わせるなど様々です。それの裏地や下に着ている着物の色や柄は決して地味ではありません。

特に、歌舞伎役者が創作した縞文様は、歌舞伎ファンを飽きさせることがありませんでした。「市松文様」は、佐川市松が舞台で使用したことから大流行した文様で、現在の私たちの生活の中にしっかりと定着している文様の一つです。他にも「三升文」など、線と線を上手く組み合わせた文様が沢山出ています。

日本の色めぐり会、第2回目は、江戸歌舞伎の演目“助六”で、役者が台詞のなかで誉めたことがきっかけで大流行したと言われている、福岡の伝統工芸品「博多織」の手織り工房を訪ねます。

なぜ、大流行したのか?

江戸時代のファッションリーダーである歌舞伎役者の力もあります。
それと当時の博多織は、独鈷柄(トッコガラ)と華皿(ハナザラ)と呼ばれる文様の連続文様+縦縞です。

江戸の後期には庶民の文様として定着していた粋な縞柄が、江戸庶民に好まれたのは当然のことと言えましょう。

1月17日(木)です。博多織を現在に引き継ぐ伝統工芸士・木村先生の工房木村博多織・手織り工房を見学させていただきます(今回だけ特別にお願いをしています)。木村先生作の博多織は、目を見張るほどの美しさです。

カラーコンサルタントと共に博多織の素晴らしさを実感しましょう。

【アメニティカラー・プロジェクトのHP内“色の話”に掲載していたものをこちらへ移動しました】


最新の画像もっと見る