日本時間今朝未明、英国のエリザベス女王が死去した。96歳だった。女王の在位期間は約70年7カ月、歴代の同国君主を務めた。世界の存命する君主の中で最高齢で、英国民だけでなく世界の人々からも敬愛を集めた女王だった。
ロイター通信によると、英王室からエリザベス女王の死去の発表後、バッキンガム宮殿では市民が続々と集まる中、上空に虹が出てきた、と伝えた。そのニュースに接し、天国に召されるお迎えの七色のゲートようにも思えた。
女王様が安らかに眠られますよう心よりお祈りいたします
以前、ブログで何回かに分け、エリザベス女王の役割とファッションについて書いたことがある。それを紐解き改めて、ここに再掲載する。
英国王室の華はやはりエリザベス女王 世界最高の仕事着に魅了される
むかしむかし、そのむかしイギリス ロンドンに少し住んでいたせいか、イギリス情報には敏感に反応してしまう。最近でいうならFB(フェイスブック)の王室情報。「Royal Family site」「Elizabeth Queen site」などとつながり興味をもった。その興味のテーマは「エリザベス女王」のファッションである。
英国王室はSNS等を通じ世界に情報を発信しているようだ。その目的は、英国王室のイメージ向上戦略の一環として役割を担っている。英国は英国の事情があって、王室は会社組織のように経営戦略のもとで維持されていると聞いたことがある。王室を開放し入場料も大きな運営財源になっているようだ。
ダイアナ妃が亡くなった以降、その情報発信のメインとなっているのが「女王ファッション」だ。素晴らしいファッションを披ろうされている。仕事柄、この情報に私も注目するようになった。 衣装と帽子の艶やかさと色遣い、そしてコーディネート。それに考え抜かれたデザインや形などに目が奪われる。
世界最高の仕事着に魅了される
とにかくエリザベス女王のファッションは目を惹く。写真でしか見たことがないが、それは、それはエレガントである。数年前から装いが少し変わってきているという。「より主張の強い装いを選ばれ、より大胆な配色を好み、華やかで明るい色を中心に身につけるようになったことで、一段と引き立って見えるようになったようです」と評したのは、女王の専属ファッションアドバイザーを務めるアンジェラー・ケリー氏。
女王ファッションのシンボル的な存在ともいえるファッションアイテムは、衣装はもちろんだが、帽子、バック、靴、アクセサリーなどがある。その中でも帽子は特異な存在でる。見ると、基本的には洋服の色と同系色のカラーリングが多いようにみえる。
帽子はトップのクラウンと縁のブルムから成り立っている。歳をとるとどうしても顔の輪郭の線がシャープではなくなるので、帽子もそれにあわせてふっくらしたものを選びがちになる。クラウンが丸くなったりするものだが、女王はそんな通説をものともせずにしっかり被りこなしておられる。
小柄にも関わらずクラウンの高さといい、ブレムの大きさといい、お顔や肩幅、そして洋服とのバランスが絶妙にとれている。このトータルバランスが女王の女王たる着こなしの真髄なのかも。これが世界から絶賛される最大の要因なのだろう。
形をみていくと、とくにクラウンは、ゆがんだ平行四辺形だったり、逆台形だったり。そのクラウンの形にあわせブレムが上がったり下がったり、またそのエッジが上に向きお顔がよく見えるようにもなっている。その全体のバランスが見事なシルエットになっている。そしてクラウンに巻く帯布にリボン飾りがクラウンと一帯になっているものもあり、また独特の飾り物が帽子のグレードをさらにアップさせている。
女王ファッションには厳密なルールが存在するようだ。英国の伝統的な服飾ルールを守りながら現代的な雰囲気を随所に取り入れたファッションが主流になっているようだ。洋服の丈やボタン、アクセサリーなど。ハンドバックの紐の長さはほぼ決まっている。袖に掛からないように配慮された長さだ。そして靴のヒールは2インチ(約5㎝)。などなど細かいルールの中で最高の女王ファッションを全世界に披ろうされているわけである。
お出かけの目的や場所、そして会う人たちにあわせて衣装の選択がされている。そのコーディネートは専属のファッションアドバイザーの意見なども反映されているだろうが、女王がご自身の役割を心底理解されているからこそ、斬新な女王ファッションが生まれたのだろう。
※上記は、2016年9月に掲載した記事です。
リポート/ 渡邉雄二 写真/ Press Association・FB「エリザベスクィーン」より転載
尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/
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