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ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

鮮やかな色彩と優美な紋様の九谷焼 

2025-01-16 14:01:09 | 伝統工芸

日本を代表する陶作産地のひとつ「九谷焼」は、ご存じ石川県の加賀市周辺でつくられている陶磁器ある。その九谷焼の窯元の作品や石川県の特産物、伝統工芸品などが一堂に並ぶ百貨店恒例の展示即売会が阪急うめだ本店で開催されているので行ってきた。

 

お目当ては、やはり九谷焼。鮮やかな色彩と大胆かつ優美な紋様、そして上絵付けと呼ばれる技法で彩色される陶磁器。九谷焼の色彩はいずれも鮮やかだが、種類により少々異なるのも多い。通称「九谷五彩」と呼ばれる5つの色(赤・黄・緑・紫・紺青)を使い、その中でも「久谷赤絵」は知名度の高い陶磁器である。

 

いくつかの作品を撮ったので紹介させていただく。

 

 

 

三ツ井達也 飾壺 色絵亀甲文松竹梅図

 

 

 

三ツ井達也 銘々皿 6寸山水八角皿

 

 

 

三ツ井達也 鉢 南画風果実盛図

 

 

 

堀江祐夫子 Phoenix

 

 

 

堀江祐夫子 𩗗風

 

 

 

堀江祐夫子 ブルーアラベスク

 

 

 

三浦晃禎 青華紅彩飛翔図 軍配皿

 

 

 

三浦晃禎 染彩果実文 徳利

三浦晃禎 青華色彩宝文 徳利

 

 

 

三浦晃禎 青華色彩五龍図 飾壺

 

 

 

吉田美統 釉彩芙蓉文 花瓶

 

 

 

文・写真/ 渡邉雄二

 

#阪急うめだ本店 #旨い美し金沢加賀の伝統工芸 #九谷焼 #陶磁器 #久谷の色彩 #鮮やかな色彩 #目の保養 #優美な紋様

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糖芸菓子の最高傑作「華燭」と「花鳥風月」  圧倒される匠の技術

2024-10-18 21:20:14 | 伝統工芸

古代から続く木の実や果物を使った馴染みのある「果子」、遣唐使によりもたらされたと言われる「唐菓子」、禅とともに伝来した「点心」、布教や貿易を目的に渡来したポルトガル人・スペイン人によりもたらされた「南蛮菓子」、そして江戸時代に砂糖や寒天といった原材料が登場したのを機に広がった「京菓子」。(俵屋吉富HP参照)

現在に至るまでの和菓子のあゆみの中で、最高の技術を総結集して制作される芸術味豊かな創作菓子の「糖芸菓子」。松や桜など四季の姿や花鳥風月など本物さながらに作る装飾菓子であるが、すべて食べることのできる材料で作られている。

京の老舗京菓子店「俵屋吉富」の資料館に展示されている糖芸菓子の中でも一際目を引いたのが「華燭(かしょく)」(写真①)と名付けられた作品。その高さは幅ともに1メートル以上。20年ほど前、結婚披露宴でお披露目するために、職人二人の手で半年かけて作られた装飾菓子の逸品である。

約12.000本ある松の葉もすべて砂糖でできている。糖芸菓子は非常に繊細で触ると壊れてしまうため、持ち運ぶ際にはパーツごとにばらし現地で組み立てる。

糖芸菓子でもう一つ目にとまったのが、お軸に表現されている「3D花鳥風月」。今までに見たことのない立体絵画的作品である。これもすべて砂糖である。
これらの作品すべては伝統装飾工芸の代表格である。京菓子ならではの工夫が施され華やかさ、煌びやかさが表現された和菓子の最高傑作である。京菓子職人の技をたっぷり見せてもらった。

 

 

糖芸菓子「華燭」

 

 

 

 

糖芸菓子「3D絵画的菓子」

 

 

糖芸菓子「藤」

 

 

俵屋吉富「京菓子資料館」

 

 


文・写真/ 渡邉雄二

場所/ 俵屋吉富京菓子資料館
#京菓子
#俵屋吉富
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#糖芸菓子
#京菓子の最高傑作
#華燭
#伝統の技
#花鳥風月
#3d絵画

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五彩が放つ磁器の輝き

2024-09-09 22:17:49 | 伝統工芸

中国 明時代に景徳鎮窯で流行った

五彩の磁器が東洋陶磁美術館に

展示されていた。

 

ご覧のとおり、

白磁の釉上に赤や緑、黄色などの

上絵具で文様を描き低温度の窯で

焼きつけた盤、瓶、壺など。

 

色彩のない青磁器の中にあって

ひときわ五彩が放つ輝きに目が留まった。

 

 

 

五彩 牡丹文 盤

 

 

 

五彩 金蘭手手 瓢形瓶

 

 

 

緑地紅彩 宝相華唐草文 瓢形瓶

 

 

 

黄地青花紅彩 牡丹唐草文 瓢形瓶

 

 

 

黄地紅彩 龍文 壺

 

 

 

文・写真/ 渡邉雄二

 

#大阪市立東洋陶磁美術館

#五彩の磁器

#景徳鎮

#中国明時代

#赤絵

#色彩鮮やか

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誕生釈迦仏立像が押絵羽子板のモチーフに

2024-06-14 11:27:59 | 伝統工芸

以前、仏画曼荼羅アート法楽寺教室のくすのき文庫で見かけた「押絵羽子板」を紹介したことがある。通常見かけるものは写真にあるように、江戸時代の庶民の娯楽であった歌舞伎の人気役者の舞台姿を「押絵」の技法で作り、それを羽子板につけたもの。

 

その押絵羽子板を作る職人として活動している若い女性が仏画曼荼羅アートの神戸北区教室に通っている。先月にその話を聞かせてもらっていて、できたら次回(6月)に見本になる作品を見せてほしいと希望していたら、先日の教室に持参してくれた。

 

タテ15㎝くらいの小さな押絵羽子板と押絵を使った可愛らしい小物入れ。羽子板に付いている押絵は可愛らしい仏像をモチーフに作ってくれていた。上半身裸で、左手を下げ右手を上げて「天上天下唯我独尊」と唱えたという誕生釈迦仏立像である。羽子板にはお釈迦さんの誕生を祝う仏教行事である「灌仏会(かんぶつえ)」と書かれていた。

 

歌舞伎の役者ではなく、仏画に興味をもつ女性の、ユニークな発想で創作された押絵羽子板として表現されていた。小さなものだがパワーをもつ工芸品として期待できそう。

 

 

 

誕生釈迦仏立像をモチーフにした押絵羽子板

 

 

 

通常の押絵羽子板(法楽寺)

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

作品/ 仏画曼荼羅アート神戸北区教室の生徒さん

 

#仏画曼荼羅アート #神戸北区文化センター #押絵羽子板 #江戸時代の工芸品 #歌舞伎役者の舞姿 #誕生釈迦仏立像 #女性の職人 #誕生釈迦仏立像

 

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伝統と新しい価値観が協奏し進化 【匠の手しごとフェア】

2023-06-08 15:00:31 | 伝統工芸

今月の5日まで阪神百貨店で「匠の手しごとフェア」が行われていた。その最終日に行ってきた。このような匠の技術やその伝承、そして匠が作り出す工芸品などを鑑賞するたびに心に響く感動がある。

 

今回のフェアで、とくに目に留まった店がいくつかある。まず一つ目が、将棋の藤井聡太七冠で注目を集める将棋盤などを製作する「熊須碁盤店」。藤井聡太七冠などが対局するときに使用される将棋盤を製作している宮崎県の会社である。展示されていた将棋盤が一盤ん百万円、表面の引かれている将棋の枠のラインと木目が並ぶように流れている。美しいとしか言いようがない木の塊である。高級な盤はすべて榧(カヤ)の木ということである。

 

続いて2つ目の店が、「つげ櫛(くし)」をつくる「櫛留商店」。当主で、現代の名工の称号をもつ森信吾さんが実演されていた。並べてある数々のつげ櫛のなかに16万5千円という値札が付いていた。ストレートに「この高額の理由は?」という質問を投げかけると「大きさとツゲの模様」という返事が返ってきた。やはり材料になる木が肝心のようである。商品の中には大相撲で床山さんが使う櫛も並んでいた。

 

3番目は、大阪・堺の鋏(はさみ)鍛冶の「佐助(店名の助は助の下に一がある)」。植木鋏・花鋏・盆栽鋏・包丁などを製造、販売している。日本で唯一の鋏の伝統工芸士である当主が店頭で実演されていた。佐助の鋏は刃のねじれが特徴と仰っていたが、門外漢にはそのねじれの意味が分からない。勝手な解釈をするなら使うほどに手になじむということらしい。

 

3店ともに職人技を存分に活かし最高商品を作り続けている。新しい時代に生きのびていく策はなんと言っても「匠の技」を絶えさせないこと。そして新しい時代の価値観を創りだしている。それらが協奏するかのように進化している。

興味深いことなので、新たな機会をつくり詳しく紹介したいと思っている。

 

 

 

榧(カヤ)の木で作られている、一盤ん百万円の碁盤・将棋盤 「熊須碁盤店」

 

 

 

 

名工の手づくり「つげ櫛」 「櫛留商店」

 

 

 

  

堺の鋏鍛冶の「佐助」の逸品 漆上げのワインレッドとグリーンの花鋏  鋏の写真は福助のHPより転載

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

#匠の手しごとフェア #阪神百貨店 #大阪梅田 #伝統工芸 #熊須碁盤店 #碁盤将棋盤 #櫛留商店 #つげ櫛 #佐助 #鋏鍛冶

 

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尾道・文化紀行  https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/

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