A dotted drawing of Mahavairocana Buddha is depicted within the Heart Sutra, which has over 3,000 characters...
人間には「五感」を感覚で表現できる機能がある。それは、視覚・聴覚・触覚・味覚・そして臭覚の五つ。それを表現するとしたら、色・音・形・味・香である。自然界で表現するなら、地・水・火・風・空の五つが融合していろんな変化をもたらせている。つまり人間というのは、自然界の縮図ということになる。
その中で「色」は、自然界にある五色、つまり青・黄・赤・白・黒が基本にある。この五色が混ざり合って凄まじい色数が生まれるが、その根源はこの五色である。寺院などでよく見かける五色幕も青(または緑)・黄・赤・白・黒(または紫)である。
その五色(自然界)の中で表現されている仏画がある。それが「五色行曼荼羅(ごしきぎょうまんだら)」と言われるものである。今回、その仏画を見本に制作した人の作品を紹介する。
上に描かれているのが「金剛界大日如来」で、下に描かれているのが「胎蔵界大日如来」である。すべて点描で仏像を表現しいる。
通常、背景は五色が幕のように、また波のように五色が色分けされ自然界を表現され、それを背景に両界の大日如来が鎮座されている曼荼羅である。
仏画は点描で、背景は独創的な発想で「般若心経」の経典一文字一文字が手書きで連ねてある。276文字の般若心経を10回以上も繰り返し書いている。三千字以上はある、と本人は仰っている。この集中力は並外れている。一日1時間ほど数日かけて書いた、という力作中の傑作作品である。
背景は遠目で観ると模様のように見えるが、よく見れば般若心経。誰もが驚愕の思いで抱くほどだった。お経の中で大日如来が語り掛けてくるようだ。お経と仏画が組み合わされた、自然界と一体になった曼荼羅のように思えてくる。
三千字以上の般若心経の中に座る「両界大日如来」
"Ryōkai Mahavairocana Buddha" is seated within the Heart Sutra, which has over 3,000 characters.
上部の金剛界大日如来(部分) Upper Vajrayana Mahavairocana Buddha (detail)
文/ 渡邉雄二
作品/ 仏画曼荼羅アート佛日寺教室の生徒さん
#五色行曼荼羅 #金剛界大日如来 #胎蔵界大日如来
#点描 #般若心経曼荼羅 #三千字曼荼羅
#仏画曼荼羅アート #写仏 #写経 #般若心経
#仏画曼荼羅アート教室 #渡邉雄二 #尾道観光大使