ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

「桃の節句 雛によりそい」 春の明るさと美しさを放つ 【袋中菴 幻の花 写真集】

2022-02-28 14:54:25 | 文化想造塾「神社仏閣」

明日から三月、旧暦で言うなら「やよい月」。春を迎え草木が茂り、花が咲く季節。

シリーズで紹介している「袋中菴 幻の花」写真集より第四弾として、「桃の節句 雛によりそい」を紹介する。雛飾りに寄り添う “橘” と “スイートピー” が春の明るさ美しさを放つ。雛折形には “芙蓉” や “忘れな草” がひっそりと顔をのぞかせる。

三日は子ども(女の子)の幸せ願う「桃の節句」、女の子のみならず人々の幸せを願う節目の日。春という季節のはじまりに健康で幸せな日々が末長く続くことを願う日として、この時季ならではの風情を楽しむ行事として定着している。

 

女の子の健やかな成長を心から願う親心の香。あたり一面に春の明るい希望が満ちあふれる (花材/橘・スイートピー)

 

雛節句の掛花は、まあるく生けて、桃の色帯を流す (花材/橘・スイートピー)

 

戦時中、尼僧院でありながら雛飾りができなかった、つらく悲しい思い出として (花材/菜種・芙蓉・忘れな草・ラブチフローラ)

 

袋中菴は浄土宗知恩院派の寺院で、江戸時代の初頭に本山知恩院の尼僧の修行道場として創建された尼僧院。前住職まで18代続く尼院で、尼僧さんによって護持されてきた。その寺院に伝わる「山階御流」という挿花伝承の花がある。その御流の写真集「幻の花」から随時抜粋し紹介している。

 

リポート&写真/ 渡邉雄二 写真/ 「袋中菴 幻の花」より複写転載

 

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尾道観光大志が綴る「尾道・文化紀行」

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曼陀羅アートとして、めざすモノが見えてくる  「仏画曼陀羅アート」

2022-02-27 11:42:34 | 文化想造塾「曼荼羅」

 

今日は仏画曼荼羅アートの神戸教室。

前回の課題である胎蔵曼荼羅の中心部「中台八葉院」の制作にチャレンジ。

仕上げた方、まだ途中の方の作品をそれぞれ披ろうしていただいた。

 

「もう、こんな細かいのはできません」

「目が見えません、先生!」

 

という開口一番の訴えにうなずきながら見せてもらった!

確かに、皆さんの年齢からすると、仏画の細かな線などを描くのは負担が大きい作業だったと思う。

それでも熱い思いでチャレンジした作品の出来映えはお見事である。

素晴らしさに感動させてもらった。

今までにない傑作揃いである。

 

ほとんどが自宅で描いておられるので、教室では描く段階は見てとれないが創造力や独創力が発揮されているものばかり。毎日少しずつという方も、一週間集中してという方などさまざま。それを教室日に持参し披ろうしあう。他の人の作品を見ることが刺激になり、さらに創作意欲が湧くようだ。

 

少しずつであるが、本来の曼陀羅をベースにしたアート作品が生まれてきている。そんな作品を見ていると本来の曼陀羅への関心が強くなるから不思議である。

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二 作品/ 仏画曼陀羅アート神戸教室の皆さん Reported & Photos by Yuji Watanabe

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花も美しいが、木の中も美しい

2022-02-25 13:59:27 | 雑感

 

あちらこちらで梅がちらほら咲き始めている。                   
先日、ある方と喋っていてこんな質問をされた。                  
紅梅と白梅の違いは? と聞かれ、もちろん花の色が違うことは誰が見ても歴然としている。それ以外に? と突っ込まれ、答えになるようなことを言ってみたがすべて外れた。開花すれば花の色で判断できるが、開花前はどのように判断するか知っているか、と。   
えぇぇ、それは幹や枝の表面や太さでしょ! と言い返したが、 “ブブ~” という返事が返ってきた。

禅問答しているかのようなやり取りに相手も嫌気がさしたのか、「紅梅と白梅の違いは木の断面で分かる」と。開花前でも枝を切ればどちらなのか判別できるということらしいが、 “えぇぇぇ~、木を切るんかぃ!” と突っ込みたかったけど、それは大人対応で喉まで出ていたが呑み込んだ。

紅梅の断面は紅色で、白梅は白色というのが、この写真でもわかる。しかし、切ってしまうと、木が乾燥し色が抜けていき徐々に褐色になっていくという。これは知らなかった。頭をいくら振ってもこの答えは出てこなかった。驚きである。

 

 紅梅と白梅の木の断面

とき折目にするのだが、1本の木から紅梅と白梅の2種類が咲いているものがある。それは品種改良か接木なのだそうである。 調べてみると、このような写真があった。どなたかわからないが写真を借用した。    

花だけではなく木の中も美しい、命あるものの神秘を感じる。教えていただいた方への感謝も忘れずに!  
ちなみに、紅梅と白梅の実の味も違うようだが、一般的に梅干しや梅酒になど食用に使うのは白梅の実という。

リポート&写真/ 渡邉雄二・ネット画像を借用転載


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四季を通じ愛宕山に広がる西國寺の一大絵巻

2022-02-24 14:27:55 | 尾道・文化紀行

全国行脚の途中に尾道に立ち寄った行基(仏教僧)が開山した「西國寺」。時は西暦729年。その後に本堂や行基作の本尊薬師如来も焼滅したが、永保元(1081)年、平安朝時代、白河天皇の勅命により再建された。 伽藍の規模が西国一という意味をから西國寺と名付けられたようだ。

 

以前に紹介した巨大草履が吊り下げられている仁王門をくぐり、烏天狗の伝説の金剛院を過ぎると山から吹く風の音しか聞こえてこない。108段の石段を登れば、緑の中に南北朝時代の建築様式で造られた朱塗の金堂(国重文)を始め、三重塔・大師堂・不動堂・持仏堂等が並ぶ。歴史ロマンの地に舞い降りたような雰囲気を感じさせる。

金堂と後方に見える三重塔

不動堂

不動堂の前に立つ青銅の不動明王

毘沙門堂

 

尾道三山の一つ愛宕山の中腹に大伽藍が広がる西國寺は、境内の平地面積15700平方メートルに及び、眼下に横たわる尾道水道と共に、絢爛たる一大絵巻のような四季折々の景色が楽しめる。

 

本尊は、平安時代後期に造られたとされる像高91cmの木造薬師瑠璃光如来坐像。金堂内陣須弥壇に安置されているが秘仏であるので参拝者に直接目に触れることはない。金堂の正面から手を合わせるのみである。

西國寺を後に、眼下の尾道水道を臨みながら「浄土寺」へ向かった。

 

リポート&写真/ 渡邉雄二 一部写真・イラスト/ 西國寺HPより転用

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若冲の弟子、意冲の「菊慈童図」が初公開 【宝蔵寺 寺宝展Ⅱ】

2022-02-22 14:08:01 | 文化想造塾「神社仏閣」

 

宝蔵寺は伊藤家並びに絵師若冲の菩提寺として知られ、若冲が建てた両親の墓がある。その縁から若冲と弟子の作品を収集している。

前回紹介した若冲の「竹に雄鶏図」と「髑髏図」に続いて、若冲の弟子と思われる意冲が描いた「菊慈童図」が初公開された。菊慈童は中国古代を舞台にした物語で、能楽や絵画にもよく登場する題材の一つである。不老不死となった少年の姿が描かれている。絵は絹地に彩色されていて、縦99・6センチ×横32・2センチ。

 

 

鑑定によると、意冲の落款があり、上部の松の木の墨の筆づかいが若冲と似ていることから、意冲の絵と判断された。意冲の作品は数少ないが、繊細な筆致で完成度が高い作品と評されている。

同寺のご住職の小島英裕さんが一昨年の春、古美術商の目録に掲載されているのを知り、この「菊慈童図」をすぐに買い求めたという。

 

伊藤若冲など著名な絵師の作品を博物館や美術館で鑑賞するのもいいが、お寺の薄暗い中、目の前で心ゆくまで堪能できるのは愉楽の極みである。

 

次回は、その他の弟子たちの作品

 

リポート&写真/ 渡邉雄二・寺宝展チラシコピー Reported & Photos by Yuji Watanabe

 

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