ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

28日に たなべ不動尊大祭「柴燈護摩供」が行われた 仏に仕える僧侶の法力を借り願いが仏に届く 【法楽寺―柴燈護摩供Ⅰ―】

2024-09-30 11:10:40 | 文化想造塾「神社仏閣」

“たなべのお不動さん” で親しまれている大阪 東住吉区の法楽寺。一昨日の28日、たなべ不動尊大祭「柴燈護摩供(さいとうごまく)」の法要が多くの信者さんなどが見守るなか執り行われた。僧侶の読経に錫杖や手錫杖、そして修験者の法螺貝や太鼓の音などが地域一帯に鳴り響いた。

 

柴燈護摩供とは、天台宗門宗の幾つかの寺院で行われたのが始まりとされ、それが真言宗を開祖した弘法大師空海の孫弟子にあたる聖宝理源大師に伝えられたことで、現在では修験道の法流を継承する寺院で行われている仏教行事である。

 

真言宗系寺院では、柴燈護摩供が真言密教の奥義として野外で行なわれる大規模な護摩祈祷法要である。本来は、山岳修行にて山伏(行者)だけで修するためのもので、不動明王の強力な法力を得た山伏による柴燈護摩供や護摩行である「加持祈祷」が願望達成や問題解決など奇跡を起こすとされる最強の奥義として続けられている。

 

仏に仕える僧侶や修験者の方たちが我われに替わって仏を招き、我われの願いが込められた護摩木を火にくべて叶えようというものである。燃え盛る火のなかで形あるものは無くなり炎となり煙となって遥か彼方に届けられるのであろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文・写真/ 渡邉雄二

 

#法楽寺 #大阪東住吉 #柴燈護摩供養 #護摩祈祷法要 #加持祈祷 #願望達成 #最強の奥義 #願いが煙となって届く #護摩木

 

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木の葉のそよぎで秋声を

2024-09-27 10:18:22 | 雑感

なが~い酷暑が続いた

なが~く生きていて こんな暑い夏ははじめて

 

やっと 木の葉のそよぎで季節の移ろいを感じるように

青天に向かって勢いよく伸びるコスモス

 

短かろう そのときを

 

 

 

 

 

#秋声

#長かった酷暑の日々

#木の葉のそよぎ

#青天に伸びる

#秋桜

#コスモス

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建仁寺 天井画双龍図が小泉淳作氏の顔に見えてくる

2024-09-26 11:36:55 | 天井画 龍

日本画家「小泉淳作(1924~2012)」という名前を知ったのは20年ほど前になる。建仁寺を訪れ法堂の天井画「双龍図」の作者として名前が表示されていたのを観たときが初めてだった。法堂の天井を見上げたとき過去に観たことのない巨大な2頭の龍が絡み合っている画に圧倒されたのを覚えている。

 

その双龍図が京都建仁寺の開創800年を記念して奉納されたのが2002年で、それ以来、建仁寺の顔として親しまれている。作者である小泉淳作氏が生誕し今年で100年、2012年に逝去されてから十三回忌を迎える節目の年にあたり、小泉氏の特別展「生誕100年記念 小泉淳作展」が同寺の本坊と塔頭の禅居庵の2会場で開催された。

 

残念ながら見逃してしまった。また機会があるかどうかわからないが、小泉氏を偲びながら双龍図を鑑賞する機会を作りたいと思っている。


小泉氏のポートレート写真を眺めていると、対象物は全く異なるのだが、以前撮影した法堂の雰囲気とどこか似ているように思われる。小泉氏の顔が龍に見えてくる。もしかして、自分の顔を双龍図に見立てて描いたようにも思えてくる。

小泉氏の代表作が法を護る龍となり、次世代の人たちのための良きお手本になれば嬉しい限りである。

 

 

 

小泉淳作氏のポートレート写真

 

建仁寺の法堂、下が須弥壇で上部が天上画双龍図

 

 

 

制作に取り組む小泉氏

 

 

2002年に建仁寺の開創800年を記念して奉納される前、ほぼ完成の畳108枚の大きさの双龍図(北海道の廃校になった小学校の体育館/ 右側に小泉氏の制作姿)

 

 

 

文/ 渡邉雄二

写真/ 生誕100年記念 小泉淳作展 HP・NHK「アートシーン」より転載・建仁寺法堂は渡邉雄二

 

#建仁寺 #小泉淳作 #日本画家 #双龍図 #生誕100年記念小泉淳作展 #建仁寺開創800年を記念 #畳108枚分の大きさ

 

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一枚の版画から世界遺産の大仏教伽藍「莫高窟」が見えてきた 【HOTOKEストーリーⅢ】

2024-09-23 15:35:16 | 中国歴史文化

先日、即成院を訪ねた際に、阿弥陀如来と二十五菩薩が安置されている仏殿の横に立ててあった衝立屏風に張られてあった版画の仏画が目に入った。

仏画の横に「敦煌莫高窟57窟菩薩」と書かれてあった。これは、中国・敦煌の世界遺産の莫高窟(ばっこうくつ)の壁画の菩薩像の版画で屏風に貼り付けたものであろう。残念ながら詳細は確認できてないので定かではないが、画としては莫高窟のものである。

 

以前、NHKで東京藝術大学の調査チームが現地で詳しい歴史情報などの収集や、その詳細を調査しているという番組をみた。この「莫高窟」がある中国西部にある甘粛省敦煌市は、かつてシルクロードの中継都市として文明の交差路であった場所であったことはよく知られている。その敦煌から南東約25kmのところにあるのが仏教美術の宝庫である莫高窟である。色彩に乏しい砂漠の中で極彩色を放つ大仏教伽藍として有名である。

 

莫高窟は、西暦366年、楽僔(らくそん)という一人の仏教僧が石窟を掘って修行の地にしようと彫り始めたのが最初で、その後1000年にも渡り元の時代まで彫り続けられた世界でも最も規模の大きい仏教石窟寺院である。現在は南北1,700メートルにわたって続く石窟の南区域が仏像を礼拝する場に、また北区域は僧侶が生活する場と分かれている。700以上もの石窟が鳴沙山(めいささん)の東の断崖に総面積4万5000平方メートルに渡って壁画が続き、2000ヶ所以上の仏塑像が点在している。

 

写真にある9層の赤い木造楼閣を持つ第96窟の現在の姿は1928年から1935年にかけて造られたもの。下から7層目までは庇(ひさし)で、上に乗った2層は屋根のようなデザインになっている。石窟は695年の唐の時代に敬虔な仏教信者であったといわれる則天武后によって造営された。石窟内には莫高窟最大の高さ約33メートルの弥勒菩薩が安置されている。

 

即成院でみた衝立屏風の版画には57窟菩薩とあるが、57窟の北壁の菩薩によく似ているが、いずれにしても一枚の貴重な版画から世界遺産の大仏教伽藍に話を広げてくれた。

仏画を楽しむものには、この大仏教伽藍の美しさとともにロマンをかき立てられる。建設期間が1000年にもわたって続いた貴重な世界遺産は実際にみてみたいものである。

 

 

 

莫高窟57窟菩薩と書かれた即成院の屏風の版画

 

 

 

莫高窟57窟菩薩壁画

 

 

 

莫高窟57窟仏塑像

 

 

 

1928年から1935年にかけて造られた9層の赤い木造楼閣を持つ第96窟

 

文/ 渡邉雄二

参考文献/ 世界遺産莫高窟 ウィキペディアなど

写真/  莫高窟ウィキペディア写真より転載

 

#中国敦煌 #世界遺産 #莫高窟 #即成院 #一枚の版画 #莫高窟57窟菩薩 #赤い木造楼閣を持つ第96窟 #美とロマンの地 #HOTOKEストーリー

 

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身の丈5.4メートルの大きな釈迦如来像「丈六さん」、後水尾天皇の身代わりに 【HOTOKEストーリーⅡ<戒光寺-丈六釈迦如来立像>】

2024-09-18 15:30:24 | 歴史遺産「仏像」

前回紹介した「阿弥陀如来と二十五菩薩」の現世極楽浄土の寺院即成院の本堂横の路地をほんの少し歩くと戒光寺(かいこうじ)がある。その先の泉涌寺の大門までにはいくつかの塔頭寺院が並ぶ。酷暑のなか、重きわが身では即成院と戒光寺さんの2寺院のみで参拝を終えた。

 

即成院の感動もさることながら、戒光寺の「丈六釈迦如来立像」にも心が震う不思議な謂れに魅了された。身の丈が5.4メートル、台座から光背部を入れると約10メートルの高さにもなる巨大な釈迦如来立像である。鎌倉時代の仏師 運慶・湛慶親子の合作といわれ、極彩色の木像寄木造で重要文化財に指定されている。長い爪や流麗な衣など仏画から抜け出してきたような美しい大きな仏様として知られている。

 

今回、「HOTOKEストーリー」の第二弾としてこの大きな仏様を紹介したく訪ねた。丈六以上の大きいこの釈迦如来立像を見上げると、首の辺りから何かが流れたような跡が残っている。それは血の跡だといわれている。江戸時代に後水尾天皇が東宮にあった頃、即位争いに巻き込まれ暗殺者に寝首を掻かれ、そのときこの釈迦如来が身代わりになり付いた血の跡だといわれている。仏様のストーリーとして不思議な謂れが今に伝わっている。


この事から、身代わりのお釈迦様と呼ばれるようになり、「悪しき事の身代わりになってくださる」、また「首から上の病気やのどの病気を治してくださる」と崇められ、大きな仏様という意味で「丈六さん」と呼ばれ親しまれている。ご縁があれば、ぜひ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文・写真/ 渡邉雄二

 

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