まだまだ増える部員 【AKBのプロモーションに学ぶ】

最近の辰巳ジャンプは毎週のように部員が増えています。もしかしたら江東区で1番部員の多いチームに復活したのではないかと思います。そのほとんどが子どもたちの「口こみ」であり、加えて、私が不在である水曜日を担当して下さっているコーチのおかげなのです。

チームのメンバーが一丸となって、「辰巳ジャンプ」を新しく変えようとしています。


実は1年前に、私の勤務校で活動する小学生バレーボールチームの保護者の方と語り合う機会があり、「辰巳ジャンプはまったく新しいタイプのチーム作りをしていきますよ。そのうちにアッと言わせるチームになります。」と宣言しました。

その一端を明かします。

この1年間、私は「AKB48」を日本一にした「秋元康」氏のプロモーションやマーケティング、マネージメント等を研究してきました。ご存知の方も多いと思いますが、25年前、「おにゃん子クラブ」で一世風靡したもの「秋元」氏です。チームビルディングの方法としては似ている「おにやん子」と「AKB」ですが、その中身は全然ちがうと私は判断しました。

マスコミの露出を利用して一気に駆け上がった「おにやん子」に対して、無名の下積みを5年間も重ねた上で、実力をつけながら、応援団を地道に拡大しながら時代に合ったものを作り上げてきた「AKB」と比較するのは間違いでしょうか。

秋元氏は、「いつでも会えるアイドル」という新しい切り口で勝負を挑みました。5年間の地下水脈のような目立たない流れの中で、根強い応援団が増加し、昨年やっと花開いたと言えるのではないかと思います。今は、「いつでも会えるアイドル」ではなくなりつつあるようですが、女子小中高校生がこれほどまでに熱中している「どうしても応援したくなるアイドル」という流れをスタッフさんたちが全力をあげて作りあげてきたのでしょう。

こうなると「私もAKBに入りたい」という小学生が全国各地に表れ、人材の流れは尽きません。今後10年間はユニットを変えたり、見せ方を変えたりして継続できるチーム作りができたと言えないでしょうか。



これを辰巳ジャンプに応用したかったのです。

「どうしても応援したくなる小学生バレーボーラー」
「友だちがあこがれる小学生バレーボーラー」
「私もあんなふうになりたい」

今の辰巳ジャンプの練習量では、そこまで行くのは難しいかもしれませんが、次々と入部している子どもたちのモチベーションの高さを見るにつけ、「友だちがあこがれる」というポイントは打っているような気がします。その上、「他のチームの人も応援したくなるスーパーアイドル2年生」もいますしね。



秋元氏は、その著書「企画脳」の中で、このように言っています。

僕の企画ではじまった「AKB48」というプロジェクトがある。次世代の可能性のある女の子達を発掘し、もっともエネルギーのあふれる街、秋葉原から新たなアイドルを誕生させようという試みだ。コンセプトは「会いに行けるアイドル」。オーディションによって選ばれたメンバーが、専用劇場の「AKB48劇場」で毎日ステージを行いながら、全国区デビューを目指すというものである。
(中略)
発想や企画のヒントは、日常の中に転がっていて、それを「記憶」するところから始まる。その「記憶」はアットランダムに並んでいて、たとえば詞を書く、あるいは映画をつくる、小説を書くといったときなどに、何を引き出してくるか、何と何を結びつけるかということなのだ。



辰巳ジャンプの子どもたちは、けっこう大きな夢を見ています。それを達成できるかどうかはあまり関係ありません。自分で考えた「夢」に向かって努力する姿勢こそが、応援する人たちの心を打つだろう。「誰もが応援したくなる小学生バレーボーラー」、同世代のアイドル的存在として、あこがれの的になるだろう。一人一人が輝くことによって、「私も、僕も、あんなふうになりたい!」と思わせる選手になっていくこと。これが今の辰巳ジャンプの「チームビルディング」です。


企画脳 (PHP文庫)
秋元 康
PHP研究所


読んでいただきありがとうございます。
できましたら応援の1クリックをお願い致します。


にほんブログ村 教育ブログ 小学校教育へにほんブログ村
コメント ( 2 ) | Trackback (  )

とうとう部員20人を超えた!

今日もまた、新しい部員が体験入部しました。
このところ、毎週のように新しい子どもたちが辰巳ジャンプの門をくぐってくれます。

チーム成績は伸び悩みですが、ここはぐっと我慢してください。女子の5年生がいないチームです。1年後にどれだけのバレーボールができるようになっているかが目標となります。

入部した子どもたちの能力もモチベーションも非常に高く、これからおそろしいくらいのレギュラー争いが始まります。これまレギュラーだった子たちもすべてスタート地点にもどします。全員いっせいにスタートです。


その中で、今日もまた練習ノートに高いレベルの反省を書いてきたのがH.Hさんでした。



「日曜日の試合のはんせい」

 ミスをおそれてカットやサーブのミスが出てしまい、本当の自分たちのバレーボールができぬまま試合が終わり、先生・コーチ・おうえんに来て下さった方々に、いいプレーが見せられませんでした。結果は再会でした。この結果をとり消すような試合をこんどは見せますので、おうえんして下さい。人にまかせず、自分たちでバレーボールをします。声を出して、スパイクやカット、サーブのミスが出ないように、全力で試合をします。
 練習も全力でやります。ぜったいこんどは自分たちのチームワーク・絆でノーミスで勝って、全国大会にみんなをつれていってあげられる強いチームになります。笑顔あふれる試合をします。これからも全力で練習させて下さい。





これがバレーボールを始めてたった2ヶ月の子が書いた文章でしょうか?
いつ、どこで、これだけのメンタリティを育んだのでしょうか?
入部したばかりですから、私が指導したわけではありません。
まさに天才というしかありません。

監督である私の選手育成の最大のポイントは、「心が強い子どもを育てる」ということにあります。これまでの歴代キャプテンの基準も、すべて「心が強いかどうか」でした。他の部員はみんな、これだけの文章を書くことのできるHさんをお手本にしてほしいと思います。

読んでいただきありがとうございます。
できましたら応援の1クリックをお願い致します。


にほんブログ村 教育ブログ 小学校教育へにほんブログ村
コメント ( 0 ) | Trackback (  )