市民の意見３０の会・東京

【声明】イラク復興支援特措法の期限の２年延長を許しません

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　市民の意見３０の会・東京　　
２００７年５月１９日

　衆院イラク復興支援特別委員会は５月１４日、イラク人道復興支援特別措置法（イラク派兵法）の期限を２年延長する同法改正案を与党の賛成多数で可決し、翌１５日、本会議で可決しました。この暴挙に私たちは強く抗議します。
　イラク侵略戦争開始から４年が過ぎ、イラクの人びとの死者数は６５万人に達しています。ブッシュ米政権は昨秋の中間選挙で大敗北を喫し世論の支持を失ったにもかかわらず、米軍の増派を続け、米軍の死者数もすでに３４００人を超えています。フセイン政権（当時）が大量破壊兵器を保有しているとか、テロリストを支援しているといった開戦の大義がまったくウソであったことは、今や世界周知のことですが、小泉前政権の対米追従政策を引き継ぎ、先の日米首脳会談で「かけがえのない日米同盟」を強化する決意を表明した安倍首相は、航空自衛隊による米軍支援をさらに２年を続けることにしました。　
　私たちは、アフガニスタンで武装勢力の掃討作戦を続ける米軍を、海上自衛隊がインド洋・アラビアでの洋上給油で支援する兵站（へいたん）作戦にも、クウェートとイラク各地を結ぶ航空自衛隊の輸送活動による米軍支援にも、強く反対してきました。安倍政権によるアフガン・イラク侵略戦争への荷担は、非武装・不戦の憲法９条をもつ国の市民として、余りにも恥ずべきことです。世界の平和を希求する圧倒的多数の人々は、アフガニスタンやイラクの人びとと共に、米軍の即時撤退を求めています。
　イラク派兵法の期限を２年延長する法案は参院に送付され、これから審議が始まります。私たちは同法案が参院で廃案にされるよう努力を続けます。アフガニスタンにもイラクにも、一刻も早く平和が実現するよう、反戦の活動を強化することを表明します。