いけふくろう通信(発行人=ムッシュ)

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「日本郵政株式会社が発足!」(いけふくろう通信第418号)

2007-10-06 00:07:02 | 政治・経済・法律・社会
つい先日(2007年10月1日)、約130年もの間、国営事業として行われてきた
郵政事業がついに幕を閉じ、新しく日本郵政株式会社の傘下に4つの会社が
ぶら下がる形で、郵政民営化が実現しました。

その4つの会社は、郵便局株式会社、郵便事業株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、
株式会社かんぽ生命保険というわけで、その構造は明瞭です。

でも実際に、店舗に行ってみると、ひとつのスペースに郵便、ゆうちょ、かんぽの
3つの会社が入り込んでいるため、とっても複雑そうにみえるのは、私だけでしょうか。







確かに、さまざまなサービスを一カ所でできるという意味では、
ちょっと違うのかもしれませんが、従来の銀行がやっとのことで
投資信託を販売できるようになったことから考えると、
たいへん画期的で素晴らしいといえますが、実際に働く人たちは
たいへんでしょうね。

ちなみに、私の知り合いでも関係者が5~6人はいますが、
みんな仕事が忙しくて、たいへんそうです。

ところで、この郵政民営化、本当に良かったのですかね。
まぁ、正直、最終的な結論は10年後の状況を見ないと判断できない
と思いますが、はっきりいって、思いっきり民業を圧迫していますよね。

だって、ゆうちょ銀行の総資産は約226兆円。
それに対して、不良債権処理やリストラや店舗の統廃合や合併を繰り返して、
やっとのことでメガバンク化した業界トップの三菱UFJフィナンシャル・グループ
ですら、約187兆円なんですから、これまでの銀行側にしてみれば、
いろいろと気に入らないんでしょうね。

といっても、私はメガバンクについても、「金融機関はそう簡単には潰せないから
という名目で巨額の国費が投じられた時点で、そもそも気に入らないのですが…。」

ちなみに、新聞記事をみてみると、全国地方銀行協会の小川是会長が
ゆうちょ銀の規模について、「どう考えても大きい金融機関。銀行業界全体として
バランスがとれるサイズまで落とし、各種の規制に従って業務を行ってほしい」
と語ったらしいのです。

ほんとうですよね。国の後ろ盾のもとに全国を行脚してきた大きな郵政省が、
地道に地元をあまねく歩いてきた地銀に「これからは私も普通の銀行です、
みなさん、いっしょに頑張りましょう。ついては、いろいろと私たちと提携
してくださいね。」っていわれても、なんだかすぐには提案を飲み込めませんよね。
なんだか、提案をのんだら、飲み込まれてしまうですもの。

それから、ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険は「完全民営化・グループからの分離」が、
最終方針としているらしいのですが、果たして実現できるのでしょうか…。
そうなったと同時に、外資に買収されちゃったりして…。

なんていう、まったく見通しが立たないような印象を持ってしまうのは私だけ?

お偉いであろう政治家さんの考えてってものは本当によく分かりません。
本当に、民営化をしてしまって、良かったのでしょうか。

~ムッシュ・いけふくろう~


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