IKEDA HIROYAのとりあえずブログ

日々の食事や美術展巡り、スポーツ観戦記などもつれづれなるままに書いています。

2011.12.24 竹橋で美術鑑賞三昧『ぬぐ絵画』『所蔵作品展 人間国宝と近代工芸の名品』

2011年12月24日 18時53分28秒 | イベント・アートなど
クリスマスイブは一人寂しく美術鑑賞(笑)。
駅までの通り道にあるケンタの店先に行列ができていてクリスマスイブであることを確認。
荻窪から東西線竹橋駅下車。





まずは国立近代美術館
この美術館に入るのは十数年ぶりぐらいかと。たぶん今回が3回目。

今回の企画展はワタシの嗜好の直球どまんなかというところで『ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945』(爆)。

同企画展のサイト:展覧会情報 ぬぐ絵画―日本のヌード 1880-1945

上のサイトの「概要」ページでは “はだかの人物を美術作品として描き表し、それを公の場で鑑賞するという風習は、実はフランス、イタリア経由の「異文化」として、明治の半ば、日本に入って来たものでした。” とあり、江戸時代の春画はポルノとして捉えているのでしょうな。ま、そうゆう用途で書かれたんでしょうから(笑)。

特設サイト:注目の展覧会を「はだか」にする ぬぐ絵画

で、黒田清輝は西洋風に「はだかが芸術」であることを広めようと努力したとありましたが、西洋にしても女神の裸を描くのはいいが人間の裸を描くのはよくないというアホな習慣があったわけで、ヌード=芸術という考え自体、男性の下心を隠す方便ではないかとワタシは思うのですが。

それはさておき、明治から第二次大戦までのころの近代日本のヌード作品が100点ほど展示されております。写実的なものから抽象化したものまでイロイロ。また、安井曽太郎《画室》はベッドに横たわる裸のモデルの横で画家の妻子が椅子に座っていて笑えました(上の特設サイトで見ることができます)。

また、同時開催の『所蔵作品展ー近代日本の美術 特集 ぬぐコレクション』でもたくさんのヌード作品が紹介されておりました。


なお、企画展出口ではアンケートを実施中。担当係員が2~3人いて呼び込みをかけるほどの気合いの入れよう。アンケートのお礼として写真のオリジナルえんぴつ3本セットをいただきました。
内容はここに来るのは何回目か? とか、企画展の内容は良かったかどうか? とか、ありがちな質問のほか、朝の開場時間はもっと早い方がいいか? とか、夜は何時まで開いていてほしいか? といった項目もありました。これらでみんなが「毎日」「21時まで」という答えだったらそうするつもりなのか? できもしないことを聞くなよなぁと思いながら回答(笑)。ちなみに同美術館は金曜日のみ20時まで(通常17時まで)開いております。









続いて国立近代美術館工芸館。建物はクラシックなレンガ造りですが、明治時代に旧近衛師団司令部庁舎として建築された重要文化財だそうで。とはいえ、鉄筋コンクリートで補強工事されています。
こちらでは『所蔵作品展 人間国宝と近代工芸の名品』を開催中。本来入場料は500円ですが、上の『ぬぐ絵画』のチケット購入でこちらも無料鑑賞が可能。とはいえ、国立近代美術館から400m離れていて軽い散歩が必要です。
ちなみに皇居の回りをたくさんのランナーが走ってましたが、休日だからかクリスマスイブだからかテレビのニュース映像に比べれば少なめのようでした。クルマもすくなく、快適に走れたのでは?

同企画展のサイト:展覧会情報 所蔵作品展 人間国宝と近代工芸の名品

ワタシが入場したのがちょうど午後2時前で、「ガイドスタッフによるタッチ&トーク」が始まるところだったので、それに参加。参加者はワタシを含めて12名ほど。ガイドスタッフが2名いたので6名ずつに分かれました。
ワタシのグループはまず小会議室のような場所に入り、工芸品のサンプルを触らせてもらいました。アイテムとしては、乾漆のもの、鋳金のもの、鍛金のもの、グッドデザイン賞の工業製品(陶磁器)。それぞれ持った触感が違って面白い。なお、触る時には傷を付けないよう指輪や腕時計は外すよう促されました。
あと、蒔絵に使う貝殻を削ったものや銀粉などもありました。

ひととおり説明が終わったところで2階に上がり、4点の作品の解説をしていただきました。
着物・磁器・漆器・鋳物から1点ずつ(着物は2点ですがワンセットで)。
着物:守口華弘(もりぐち かこう)『麗光縮緬地友禅訪問着 梅林』『古代縮緬地友禅訪問着 早春』
磁器:富本憲吉(とみもと けんきち)『色絵金銀彩四弁花文八角飾箱』
漆器:松田権六(まつだ ごんろく)『蒔絵竹林文箱』
鋳物:高村豊周(たかむら とよちか)『朱銅花入 帯紋』
ちなみに高村豊周は高村光雲の息子であり高村光太郎の弟だそうで。作品解説はもとより、作家の経歴なども解説。

タッチ&トークは約50分で終了。その後は改めて作品を一通り見て回りましたが、上の4点以外にも素晴らしい作品がたくさんありました。
これら工芸品はいずれも制作プロセス自体が非常に手間暇かかるものばかりで、1つの作品を作るのに一体どれぐらいの期間が必要なのでしょう。気が遠くなりそうです。


そんなわけで、なかなか充実した半日を過ごすことができました。本当はこのあと南青山の『秋山庄太郎写真芸術館』と『根津美術館』に行こうかと思っていたのですが、遅くなってしまったので中止。別の機会に行こうと思います。



オマケ。イブの夜は一人寂しく吉野家の牛丼(爆)。


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2011.12.23 東北の日本酒 福島県郡山市・仁井田本家『金寳 自然酒の生 しぼり』

2011年12月24日 08時32分30秒 | お酒



またまたホテルから近い荻窪・KAMEYAで見つけた
福島の日本酒、福島県郡山市・仁井田本家『金寳   
自然酒の生 しぼり』(1,470円/720mℓ)。 

仁井田本家のサイト:日本酒の「金寳自然酒醸造元」仁井田本家>

サイトを見ると、原料米・新酒・酒粕の放射線量を  
測定して公表しています。福島の酒というだけで   
不安を感じる人もいますから、このような手間のかかる
ことをしてでも製品の素性を明らかにしなければ   
ならない地元業者さんの苦労が偲ばれます。     

原材料名:米・米麹                
精米歩合:70%                 
アルコール分:17度               

色は黄色味やや強し。香りはほのかにフルーティ。  
飲んでみると、1杯目はピンときませんでしたが、  
2杯目からはフルーティな味を感じました。     
で、結局1本空けてしまいました(笑)。      



ハナサケニッポン

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2011.12.23 六本木で浮世絵鑑賞三昧『広重 東海道五拾三次』『没後150年 歌川国芳展』

2011年12月24日 00時16分16秒 | イベント・アートなど
東京なう。今日から26日まで東京暮らしです。
メインは25日のバドミントン日本リーグ最終戦ですが、その前に美術鑑賞。


まずは六本木ミッドタウン内サントリー美術館の『殿様も犬も旅した 広重 東海道五拾三次』

公式サイト:殿様も犬も旅した 広重・東海道五拾三次 -保永堂版・隷書版を中心に-

いつもは大体月曜日に訪れるので比較的空いていますが、今日は祝日とあってかなりの混みよう。
特に今回の東海道五十三次は誰でも知っているので分かりやすく懐かしい上に、地理的なものは来場者の会話になりやすい。さらによく知られている保永堂版と隷書版が比較展示されており、その比較は素人でもしやすくて立ち止まり率高く、なかなか動きません(笑)。動かないのもウンザリながら、ワタシの次の初老夫婦と思われるカップルの男性の声がやたらと通る声でワタシには耳障り。解説にないウンチクを語ってくれるならそば耳を立てますが、解説文をそのまま読むだけ(爆)。

それはさておき、展示品は東海道五拾三次の55枚X2(保永堂版と隷書版)+α(保永堂版の初刷りと後刷り)を日本橋から順に追って京師(京都)まで、日本橋からの距離と次の宿場までの距離を示し、さらにところどころで東海道のどこまで来たかを地図で示し、来場者が東海道を旅しているような雰囲気にさせています。

最近の美術館でよくある音声解説(有料)もありましたが、1点1点丁寧な解説が添えられており、音声解説なしでも十分でした。絵を見ているだけでは見過ごしてしまいそうな当時の風俗が細かく解説されていて、グッド! 

ちなみに保永堂版はワタシが小学生の頃、永谷園のお茶漬けにオマケカードでついていて、それを集めていました。カード収集のハシリとでも言えるようなもの。そのためにせっせとお茶漬けを食べていました。コンプリートできませんでしたが(笑)。

全体的な印象としては、保永堂版のほうが線が細く、繊細なイメージ。隷書版はその逆。むしろ保永堂版の初刷りと後刷りの違いをみるほうが面白かったデス。



次に行ったのは六本木ヒルズ森アーツタワーギャラリー(52階)の『没後150年 歌川国芳展』

公式サイト:没後150年 歌川国芳展 -幕末の奇才浮世絵師-

夕方だから美術展の鑑賞者もそろそろすいてくるかなぁ、というワタシの目論みは大ハズレ。同じ森ビルには展望台があるため、クリスマスイブ・イブの夜景を見ようというカップルがわんさと集まっていました。そのため、チケット売り場やエレベーター前は大混雑。カップルは混雑もイベントの1要素だろうけれど、一人身にとっては迷惑この上なし(爆)。ま、そのような時期にそのような場所に来たワタシが馬鹿だったのでしょう(笑)。
52階で降りて、展示会場に入ると、多くは展望台に流れたようで、混雑はそこそこに(笑)。

さて、歌川国芳ですが、幕末の江戸・日本橋に生まれた浮世絵師。日テレ『PON!』でネコを題材とした浮世絵が紹介されたので観に来ました。
実際のところ歌川国芳の出世作は武者絵というもののようで、ワタシは全く期待していなかったのですが、なかなかカッチョイイ絵がたくさんありました。たくさんありすぎてウンザリするぐらい(笑)。
武者絵以外にも美人画・役者絵も秀逸。
ただ、解説文は少なく、音声ガイドを利用しなかったワタシにとっては不満多し。
ワタシ的には歌川国芳が好きだったというネコを題材にした絵が注目だったのですが、ネコの細かな仕草を捉えていたり、ネコを擬人化していたりしてなかなか面白かったデス。

そんなわけで、おみやげはネコグッズをいくつも。


まずは和三盆の和菓子。ネコ・金魚・鯉の滝登り・富士山などが和三盆でかたどられています(1箱735円)。自分用と母・姉用。左下のネコの耳が壊れてる~!


続いてネコシール(525円)。「ネコに小判」というやつですな。早速、iPhone 4Sの裏にシール。


母へのおみやげにはネコの絵がたくさん入ったトートバッグ(3,990円)。大きさほぼ30cmでこの値段はボッタクリでは??? 素材はポリエステル100%。ワタシの感覚では1,500円というところ。せいぜい2,000円か? 母へのおみやげなので買いましたが、この価格はちょっと・・・。

ついでに、iPhone 4用カバーも売られていましたが、4,725円。価格設定間違ってませんか????? 九谷焼国芳ちょこ5個セット6,300円はリーズナブルだけれど。

なお、今回の展覧会関連グッズは52階のミュージアムショップ以外に同ビル1~4階のお店でのみ売っているものもあるので、しっかりチェックを!

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