トミーさんの井戸掘り勉強塾

[マチャアキJAPAN、2011ネパール、2012ザンジバル、2015カンボジア][2013/Dash島]テレビ出演

自噴井戸・湧水の原理

2012年07月21日 | 日記
時々、お客様から「自噴井戸を掘って欲しい」と依頼があります。

笑っちゃいけないですが、私も掘ってみたいです。


確かに、今まで数多くの井戸を掘っていると、自噴する事があります。

正直、めったに自噴することはありません。


地下水には、一番表層に近い不圧水というものがあります。

これは主に、雨など地表から地面に浸透した水です。

この水は、自噴することはありません。

しかし、この浸透水が流れて行き、やがて何処かで自噴することがあります。


平野部の、浸透水は自噴しません。

標高の高いところで浸透した雨水が、地下を流れて下って行きます。

流れていく地下水が、下流の水を通さない不透水層に行く手を阻まれると、

水は行き場を失い、地下にどんどん水が溜まっていきます。

水が溜まって行けば、当然圧力がかかってきます。

こうした、帯水層に圧力がかかった水を「被圧水」といいます。


この圧力が、地表面を超す以上にかかってると水は自噴します。


盆地などは、周囲が山なので地下水が湖のように溜まっています。

その帯水層の上に粘土層が乗っていると、その重みで圧力がかかります。

その圧力によって帯水層の水が自噴することもあります。


つまり、自動的に自噴しているのではなく、

水が逃げ場所を失い、圧力に押され吹き出すのです。

山の斜面を流れる水が岩盤の亀裂を流れ、やがて麓の表土をぶち抜き

吹き出すこともよくあります。

まだまだ、自噴する要因はいろいろあり、すべては説明できませんが、

自噴には、このような水の流れる行き場所により、

地面から吹き出す現象が起こるのです。


ですから、どこでも自噴井戸を掘れるというものではありません。



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