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シニアサロン「悠友知摘」    責任者 桑原英太郎 氏  

2008-09-01 07:00:00 | インタビュー記事

●日時 2008年8月9日 9:00~10:30 
●場所 プロトコーポレーション本社ビル3F 
     セカンドライフサロン悠友知摘 セミナールーム
●悠友知摘(ゆうゆうちてき)のホームページは こちら
●インタビュアー 塾長 三潴 克彦 (みつま かつひこ)

 
●桑原英太郎氏 プロフィール
東京都荒川区日暮里出身。東洋大学社会学部社会学科卒業。
在学中に、ハーバード大学と北京大学に留学し、社会学や
歴史学を学ぶ。また、大学2年生の時より、テレビ朝日に
アルバイトとして入社。ニュースステーション、スーパー
Jチャンネル、ANNニュースなどの現場で仕事をするが、
大学卒業後はプロトコーポレーションに入社をする。
2006年に新規事業「悠友知摘」を立ち上げる。
 
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シニア市場に新しいタイプの交流型サロンである「悠友知摘」の
事業を立ち上げれた桑原英太郎氏に、事業のきっかけや現在
に至るまでにご自身の体験談について語っていただきました。

 
 
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◆セカンドライフサロン「悠友知摘」について
      

名古屋市に本社を置くプロトコーポレーションの新規事業。 
2006年7月にシニア向けの会員制サロンとして名古屋にオープン。
「仕事に出会う・趣味に出会う・仲間に出会う」をキーワードとして
定年を迎えたシニア向けに「場所の開放」をメインとしたサービスを
展開している。人との交わりや新しい趣味の発見、これまで
培ってきたキャリアの数々を活用し、仕事を通じて社会貢献する
など、セカンドライフを生き生きと送るためのサロンスペースを
提供する。オープンから2ヶ月で会員数は140人を超え、
現在では1200人程にもなる。 
 
◆メディア紹介履歴
 
日本経済新聞、中日新聞、日経ビジネス、日経トレンディ
日経流通新聞(日経MJ)、中部経済新聞、定年時代、
日経BP「セカンドステージ」 NHK総合「おはよう東海」

   
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◆「悠友知摘(ゆうゆうちてき)」を始めたきっかけは何ですか
  
大学卒業後、プロトコーポレーションに入社して、初めはクルマ
情報誌「Goo」の営業の仕事をしていたのですが、後に新規事業
開発部へ行くことになります。新規事業を立ち上げる際、だいたい
のマーケットはすでに手がつけられている状態でしたが、そんな中
でも競合が少ない市場を開拓をすることにしました。
競合が少なければNO1と同時にONLY1になれますので。
     
「悠友知摘」を始める前でも、シニア市場はすでに多くの注目が
集まっていました。しかし、これといって成功した事業があまり無く、
新しいサービスが生まれる可能性は大いにあると感じていました。
そこで、「シニア」×「居場所提供」というマーケットに絞って考えて
いきました。
  
2年前のことですが、アメリカのシカゴで「マザー・カフェ・プラス
(MCP)」という“シニア向けのスターバックス”をコンセプトにした
新しいサービスが生まれており、このMCPのモデルを調べ、
日本版のMCPができないかと考えました。
  
しかし、日本版MCPを行おうとしましたが、最初はどうして良いか
わかりませんでした。様々な情報を本やインターネットで調べま
したが、最終的にはシカゴへと足を運び、MCPを体感しようと現地
まで行きました。そして、日本での事業モデルの大きなヒントを
掴み、試行錯誤の末、「悠友知摘」が生まれました。
 
  
◆「悠友知摘」を始めるまではどのような仕事をしていたのですか
 
入社後は、「クルマ情報誌Goo」の東京エリアの担当をし、通常は
3名で行う仕事を一手に引き受けて、トヨタ、ニッサン、ホンダ、
スバル、ダイハツ、スズキなど東京エリアのほとんどのメーカーと
仕事をしていました。
 
大変な仕事でしたが、ライバル誌との企画争いに競り勝ち、東京
エリアのメーカー系の情報ページのブランディングを確立すること
に成功しました。その他にも多くのGoo関連の新規商品開発を行い
ました。新規事業開発部に異動し、シニア市場向けのサービスを
携わるようになったのは2004年の時でした。
 
また、東京で仕事をしていた時に、ビジネスについて詳しく学び
たいと思い、グロービスに通いMBAの勉強をしました。ゲーム理論
やマーケティングの教養を深め、ステレオタイプではない独自の
見解を持っていたいという思いが強くありました。グロービス主催の
マーケティングの全国大会では優勝することができました。
 
 
◆大学時代のテレビ局での仕事について聞かせてください
 
大学2年生の時から、テレビ朝日にアルバイト採用で入社させて
いただき、ニュースステーション(現報道ステーション)やスーパー
Jチャンネル、ANNニュースの現場で仕事をさせていただきました。
湾岸戦争の報道の仕事をしていた時に、中国の共同通信と共同で
仕事したりと、大変刺激的でした。また、和歌山カレー事件なども
担当させていただきました。
 
アルバイト入社した時は、報道局アシスタントディレクターでした
が、その後、総勢で30人くらいのADをまとめるディレクターの
仕事もさせていただきました。在学期間中にこのような素晴らしい
経験をさせていただいたことが現在の自分にどれほど大きな影響を
与えたかは計り知れません。
  
テレビ局で仕事をしようと思ったきっかけは、小学生の頃から
「情報」というものが自分の中に常にあり、それを伝える仕事を
したいとずっと思っていたことが一番大きな理由だと思います。
 
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◆プロトコーポレーションで働こうと思った理由は何ですか
 
大学を卒業する時にテレビ朝日から、正社員としてBS系の仕事の
お話をいただいていたのですが、現場から離れずに仕事したい、
小さな組織で挑戦したい、紙媒体の情報を経験したいという思い
からプロトコーポレーションに入社を決めました。
 
昔から、新しいことに挑戦して何かを創っていくということが
好きな性分があったのだと思います。そうして、チャレンジ
できる会社としてプロトコーポレーションを選びました。
  
 
◆大学まではどういったことをされていたのですか 
  
小学2年生の時から、「情報」を伝えることに魅力を感じ、新聞を
作っていました。クラブ活動や学級での取り組みではなく、
自主制作で行っていました。
 
小学校の時に、給食のおばさんが、生徒のことを考えて栄養の
高い給食を作っているのに、食べ残しが多いことを残念がってい
ました。これはみんなに伝えるべきだと思い、新聞形式にして
学校の掲示板に貼り出しました。その後、バスの運転手さんや
警察官などいろいろな職業の方にインタビューもしましたね。
    
高校生の時は、今は亡き黒澤明監督に取材をさせていただき
ました。2年間くらいアポを取り続けて、最終的には取材を
受け入れてくださいました。これは、大変貴重な経験をしたこと
と同時に、何事もやってみるもんだ、と思いました。
 
  
◆留学についての体験談を聞かせてください
 
そうですね、大学在学中に留学するのですが、最初の動機が実に
単純なものでした。ある時に留学するために資料を見たのですが、
「TOEIC930点以上」というものがあり、一番高い条件という
ことでした。その大学がハーバード大学です。
 
私はあまりハーバード大学について当時、詳しいことは知りません
でしたが、条件が厳しくなると無性にやる気が昔出て(笑)、それで
勉強して条件をクリアし、留学することになりました。ハーバード
大学へは半年行き、社会学を学びました。
 
もう一つの留学先は北京大学です。在学中にアジア圏でバック
パッカーをしていたのですが、偶然、ある安宿に泊まった時に、
仲良くなった人がいました。それが北京大学の教授でした。
その出逢いとご縁のお陰で、北京大学に入学させてもらい
そこで4ヶ月ほど歴史学を学びました。
  
 
◆勉強は好きだったのですか
   
大学時代、勉強したか、と聞かれると正直あまりやった覚えが
無いのですが、興味や関心があることはとことんやりました。
そんな時は、学校の図書館の一番奥の書庫に
こもって一人で勉強していましたね(笑)。良いことではないの
ですが、講義に出席して勉強する、ということはあまりなかった
です(笑)。
 
例えば、大学に入学した1年生の頃に「映画館.com」という
サイトを作って運営していました。最初、サイトの作り方も
わかりませんでしたが、独学でHTMLを勉強してサイト作りをし、
チャットルームなども作ったんです。結構サイトが成長して、
オフ会をやったら、70人くらいの参加者がありました。
 
新しい刺激や何かを自分で創っていくことが非常に好きな性分
なのだと思います。何かをするための勉強なら、徹底してやる
タイプなのだと思います。 
テレビ朝日の仕事も大切でしたから当時は3時間くらいしか
寝てませんでしたね。  
 
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◆理想の人生や将来の夢について聞かせてください
 

50歳で引退して、ネパールで事業を行いたいと思っています。
バックパッカーでネパールに行った時に、今後必ずネパールが
発展してくると感じました。また、ネパールで絵本を出版したい
とも思っています。
経済が発展すると古き良き文化は置きざりにされがちです。
ですから、語り継がれている様な物語を絵本にして残す事業
には大きな意味があると思います。
 
私は現在は31歳ですが、シニアビジネスに、今後も長く関わっ
ていこうと思っています。今から、10年後に日本以上の高齢
社会が韓国に訪れると言われています。それを見据えて、さらに
良いサービスを作り、事業展開を行っていきたいと考えています。
 
 
◆夢や目標に向かって頑張っている人達に一言お願いします
 
私は、何か事を起こす時には、明確な動機が必要だと思います。
強い思い、必ず成功させるという「執念」を持って何かを始めないと、
壁にぶつかった時や挫折した時に、起き上がってくるエネルギーが
湧いてこないのではないかと思います。スキルや技術力だけで事業
を始めると最初は上手くいくけど、途中で終わってしまった、という
例を今までたくさん目にしてきました。強い思いやコンセプトを持って
取り組んでいれば、ノウハウや方法論は後から付いてくるものだと
思います。
 
それと、自分の目を信じて欲しいと思います。マーケティングなど
の情報を全て鵜呑みにせず、現場で自分の目で見た情報を大切に
行動していくと良いと思います。
「これはいける!」というファーストインプレッションって、
意外と当たっているものですよ。
 
 
◆本日は大変貴重なお話をありがとうございました
 
 

*****************************
 
桑原さんは大変頭脳明晰でスピード感があるお方でした。
今後を見据えて事業の布石を打っていかれる姿勢とお話には
大変興味深く聞かせていただきました。また、内心にある熱い
思いを語ってくださり、ハートフルな一面も見せてくださいました。
 
「情報」を伝えていくことに興味を持たれて、小学校から大学、
そして会社に入社されるまで、様々なことを経験されて桑原さんが
作っていかれたキャリアについての体験談から、貴重な気づきを
たくさん与えていただきました。本日はお忙しい中、インタビューに
お答えくださいまして、本当にありがとうございました。
 
記事作成 水谷 翔 (起業家育成塾)
 
*****************************
   
ご紹介者様へ
  
桑原様をご紹介いただいた
テクノサーチ株式会社の上野允久様に、
この場をお借りしてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
上野允久様インタビュー記事は こちら
      
起業家育成塾 三潴 克彦 (みつまかつひこ)
   
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