円の外へ

20070121開設/中学高校国語授業指導案/中学校学級経営案/発達症対応/生活指導/行事委員会指導

40回目の7月9日

2018-07-09 21:05:26 | 2018年度雑記
カテゴリー別目次 
2018-7-9
四十年前の今朝、四時過ぎに母は亡くなりました。
46歳でした。

病院で、一人で死なせました。
馬鹿で無能な高二の僕は、面会時間を守って午後八時に帰りました。
その八時間後に、母は一人で医者の前で亡くなりました。

一年間入院し、母は三回だか四回だか開腹手術を受けました。
膵臓ガンです。
キングオブカンサー。
カンサー。わかるよね。
最も痛いガンです。ガンを漢字で書きたいのですが見た目が強すぎて書けません。
人間の感じる最も強い痛みが出産で、次が膵臓ガンです。
確か。

無駄な痛みだ。
僕はアラカンの今まで、母の苦しみ以上の姿を見たことはありません。
テレビでも。ネットでも。実際に目の前でも。
亡くなる二日前に自宅から救急車で病院へ行く間の死に苦しみ以上の姿を見たことはありません。

熱い 熱いよお 熱いよ あつ 熱い あ 痛いいたいよお
まな板の上の魚のように母は救急車の幅の狭い板の上でのたうち回り続けました。
熱いと言うので僕が触ると、母の腕は冷たく氷のようでした。
病院への小一時間、のたうち回る母を大丈夫大丈夫と言いながら何もできませんでした。

のたうち回るというのが、どういうことなのか僕は誰よりリアルに見せることができます。
今、四十年たった今でも。

無駄な苦しみだ。
何も悪いこともしていないのになぜこんな苦しみを与えたのか。
わからない。
世の中に悪い人はいくらもいるのに、なぜ小さな一人の母親に最大の痛みを与えたのか。
わからない。今でもわからない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 松本智津夫死刑囚ら7人の死... | トップ | スフィア基準 »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

2018年度雑記」カテゴリの最新記事