円の外へ

20070121開設/中学高校国語授業指導案/中学校学級経営案/発達症対応/生活指導/行事委員会指導

あなたは

2023-04-09 18:53:01 | 2022年度雑記
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2023-04-09
別れの日

あなたは階段の上で振り向くかもしれない

そして泣きだすかもしれない

声を上げて
 
まっすぐ前を向いたまま 

涙はボロボロと流れ落ちるだろう

もし 階段を降りながら あなたがぼくの前で立ち止まったなら

ぼくは あなたの頭にそっと手を置くだろう

それでも涙があふれつづければ

ぼくはあなたを両腕で 強く抱きしめるだろう

ぼくも 心の中で一緒に泣くだろう

泣きながら あなたは階段を戻ってゆく

あなたの涙で ぼくの悲しみはなぐさめられるだろう

別れが 悲しみであることの幸せを

あなたは ぼくに伝えてくれるだろう

2023年3月24日
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こっちにいるんですか

2023-03-15 21:02:06 | 2022年度雑記
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2023-03-15
学年末なので、バレーボール大会があった。

二人の女子が「体育館に見に来ます?」と言った。
リクエストされたのだから「行くよ」と言った。

バレーボールは体育館A、Bの2面で対戦していた。
僕は体育館の壇上A面で応援していて、そのままいるつもりだった。
A、Bは交代すると思っていたからだ。

しばらくして、反対側のB面のÇさんが、なんだかウロウロ壇上近くにいた。
70人がわさわさしていて、なんでだろう、とも思わなかった。

その子が訊いた。
「ずっと、そこにいるんですか」
「後半は、場所が交代するんでしょ。だから」
「しませんよ」
「しないの!? じゃあ、B面に行くよ」

そうか。見に来て欲しいんだ。それでウロウロしてたんだな。
Çさんは運動神経バツグンで、周りにフォーメーションを指示した。
カッコいい。僕は大声で応援した。

これでいいのかな? 見てあげるだけでいいのかな?
たぶん、いいんだ。
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こういうとき、ちょっと

2023-02-20 19:04:10 | 2022年度雑記
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2023-02-20
5時間目が終わって。次、体育のクラスで。
一番前のちっちゃい生徒が。


次、授業ですか。

違うよ。帰るんだよ。

何でですか。

帰っていい先生だから。

体育一緒にやればいいじゃないですか。

やりたいけど足折ったしもう無理。

じゃ見ていけばいいじゃないですか。

ん~~それほど暇でもないんだよ。

フーン。


こういうとき、ちょっと泣きたくなる。
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腹が痛い

2023-01-31 21:08:08 | 2022年度雑記
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2023-1-31
アレルギー原因分からず。
手を尽くしてどうにもならず、とうとう転居することにした。

あるクラスが転居先当てゲームに入った。
ヒントは?
同じ市内?
近くに何がある?
「じゃあ。とにかく、3回答えたうちに当たったら教える」
彼らはすぐに1枚目のカードを切ったが外れた。

質問に僕がいちいち答えるので、逆に生徒が訊いた。
「先生は、僕たちに引っ越すところを教えたいんですか」
「教えたくねーよ!
 でもね。僕に関心を持ってくれることが嬉しいんです。
 もう、僕にそんな興味を持ってくれる人ほとんどいないからね」
生徒は黙っていた。

彼らの調査は二週間に渡った。授業が始まったとたん、
「渋谷ですか」
「んんん! それって人間の会話としておかしいだろ。もっとやりとりというものが」
「ヒントは? ヒントは?」

今日、数日ぶりにまた攻めてきた。
もう飽きたかと思ったらまだゲームは続いていたらしい。
なにしろグーグル先生がいるから彼らは無敵だ。
「何々が近くにある? 遠い。近い?」
「じゃあさ。2枚目のカードを切ってみなよ」
いくつかの候補があったらしい。
「二つあるんですよね。うーん。」
「いいじゃん。まだ、2枚あるから」
すると彼は、後ろ手に余裕で窓外を眺める僕に言った。
「じゃあ。……フロストラトス新宿っ」
なに~! 力強い声に、僕は窓に全身を投げ出し、嘆息した
「ああああ~~~」
その途端、クラスは大喝采に包まれた。
男子は笑った。女子も笑った。なぜかみんな拍手していた。
早すぎる大当たりだった。

「こんなに早く、君たちのゲームの楽しみを終わらせて残念です」
と僕は言った。
その後40分間、幾度となく賢い彼らは切れ味よく「フロストラトス」と、
僕の授業解説に突っ込んだ。
そのツッコミのタイミングに、みんなが爆笑した。
何度も爆笑した。
僕も息が止まるほど笑った。

徒歩の帰り道。僕の弱った腹筋が痛くて痛くて涙が出た。
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まぁ生きている

2022-11-17 20:47:21 | 2022年度雑記
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2022-11-17
学校公開期間で二桁はいかないが保護者が授業を見に来る。

最初の日に授業が終わり廊下へ出るとお二人が、いつもお世話になっています、とおっしゃる。
とんでもありません、こちらこそご迷惑をおかけしました、と深々と頭を下げる。
どの生徒の保護者かわからない。
授業終わりをねらってわざわざ言葉をかけてくださるのに驚いた。
おそらく、家で親に学校の話をする生徒の保護者だ。

昨日は廊下で横から話しかけられ、続いて別のお一人も色々言ってくださった。
体調が治って良かった。僕の配るプリントが良い。親子でファンです。

確かに、非常勤に勤務形態を変えてから2週間、身体も気持ちもすごく楽になった。
授業に気力があふれるようになった。
「扇の的」は過去最もよくできた気がする。
やるべきことがわかった気がする。わかった通りズバリと授業できた気がする。
もう退職しかないと思ったところから、まだ上達するとまた思えてきた。
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ぬか

2022-09-05 21:18:20 | 2022年度雑記
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2022-09-05
ことわざを べんらん で教えた。
非常に学力の高い学校だが、ことわざひとつ知らない。
「ぬかに釘」と言えるようになったが「ぬか」がわからない。
クラスで4、5人しか知らない。
ぬか漬けを食べたこともない。
ぬかが何かも、見た目も匂いも知らない。
買って来ようにも、どこに売っているのか?
おばあちゃんが、50年間毎日まぜ続けたぬかなど、もちろん今はどこにもない。
たぶん。
それでも、べんらん にぬかに釘を載せるのは大事だ。
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うれしい言葉

2022-06-04 23:01:26 | 2022年度雑記
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2022-06-04
同僚と飲んだ。

一番嬉しかった言葉は、

六十超えの年齢で、
くだらない話と仕事のスキルの話を両方できる人は稀有だ、
と言われたことだ。
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