円の外へ

20070121開設/中学高校国語授業指導案/中学校学級経営案/発達症対応/生活指導/行事委員会指導

実習生による授業評230525

2023-05-25 21:50:14 | 中高国語など指導案
カテゴリー別目次
2023-05-25
参観者 男性 二十代後半 実習生
被参観クラス 中学2年 古文

********************************************
まず最初に感じたのは生徒と先生という関係性や責任のありかが曖昧になっていないという点です。
安先生は生徒の準備が遅れている原因が 前時の授業にあると理解し、
それは生徒の責任ではないので慌てずしっかり準備するようにおっしゃっていました。

当たり前のことではあるのですが、どうしても学校という空間では 
先生と生徒の距離感は柔軟に操作せざるをえなくて 
その中で先生が悪いことは先生が悪いのだと伝えることが難しい場合や
ためらってしまう場合があるイメージを持っていました。

安先生のように 毅然として責任のありかを生徒に伝えることは 
生徒を守り、安心感を生み出すとともに、
かえって生徒に自分の責任になる場合を考えさせることもできるのではないかと思いました。

授業内容に関しては、安先生には既にお伝えしましたが、
生徒の集中を引き出すためにしていると感じた工夫の数に驚きました。
そして 単に集中を保つためや積極性を高めるためだけでなく
生徒の様子をチェックすることにもつながっていることには 自分でも気付くことはできず、
授業終了後に安先生に 7つ、8つもの原則が込められていると聞いてさらに驚くことになりました。

授業中にはそれらが学習の効率や確実さのためにあるのだと考えていましたが、
確かに違う生徒、違う環境の教室での授業も想定すると
まず授業という形にするために必要なことなのだと思えました。

他の授業を見学している際に、今何をすればいいのか、何をする時間なのか、
黒板の文字をプリントのどこに書き写せばいいのか わからなくなっている生徒を見かけました。
この中学校の生徒は真面目でおとなしい生徒が多いので そこで困って黙るという形で現れていますが、
これが別の場所では その場で暴れる場合や、教室を出る場合、
そもそも授業に出席しない場合などもあると思います。
これらの場合に対処する前に そのようにならない授業づくりが大切なのでしょう。

例えば、やることがはっきり分かるように 細かく作業時間を分けて都度チェックすることや
あらかじめ全体の作業の見通しを伝えること、
二人組や三人組を作り 互いに状況を確認し合えるようにするなどの工夫は当てはまると思います。

また、授業に参加している感覚を生徒自身が持つことも大切だと感じました。
前述の複数人での作業や声を出して学ぶ事を勧めていること、
立つことで 座って前を向く姿勢に対して変化をつけていることを見て特にそのように思いました。

授業が始まる前に安先生に、生徒の顔が見られるように見学した方がいいとおっしゃっていただいて
特に生徒の顔や授業の様子に注目していたのですが
そうすることで先生の工夫が実際に効果を発揮しているのか、
発揮していない生徒は誰で どのような生徒かわかりました。
そうして把握していくことが適切な生徒支援の第一歩なのだとわかりました。
漢字の読みを確認するときにカードを掲げていたことも そこに目線を集めることで
授業を行いながらも生徒の顔を確認しやすくする一面があるのではないかと思いました。

安先生の授業は是非見学するようにと 
◯先生からおすすめされて身構えていたところもあったのですが、
実際に見学してとても勉強になりました。ありがとうございました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする