散歩日記XX

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優雅なはずの東京(15)

2021-11-22 14:30:00 | 美術・アート
六本木に到着し、こちらも月曜日にやっているありがたい美術館である。

■サントリー美術館「聖徳太子 日出づるところの天子」。予約優先だが、予約なしですんなり入館。
遠江法橋「聖徳太子絵伝」:型が決まった聖徳太子物語が沢山作られているのである。四天王寺に伝わるこれは太子700年遠忌に作られたもの。
「七星剣」:太子所有と伝えられる、7世紀の直刀。もちろん国宝だ。
「懸守」:財布のようにも見えるお守りらしい。国宝。

「細字法華経」:1214年に四天王寺で発見された、その名の通り小さな字のお経。重文。
「聖徳太子童形立像(植髪太子)」:その名の通り、人の髪の毛が植え付けられた立像。兵庫県鶴林寺から初の県外展示だそうだ。
「釈迦三尊十六羅漢像」:三尊、十六羅漢に聖徳太子や空海まで登場。

円伊「一遍聖絵 巻第八」:1299年に描かれたもの。国宝。
「四天王寺縁起(根本本)」:1007年四天王寺の金堂から発見され、太子の手形ではないかと言われるものが遺されているのだ。国宝。
「菩薩半跏像(試みの観音)」:四天王寺で年に1度2日間だけ公開されるという秘仏。重文。

「如意輪観音坐像」:茨城観音寺に伝わるものだが、手の出方が不自然で、サイボーグっぽいところがある。
「西念所持四天王寺西門浄土信仰関係資料」:1142年の資料なのだが、カタカナで書かれている。こんな昔からカタカナってあったのね。
「太子未来記伝義」:予言の書と言われるもの。楠木正成がこれを読んで南朝の勝利を確信したとか。太子スーパーマン過ぎるだろ。

「扇面法華経冊子 巻第一・七」:国宝。
「金銅威奈大村骨臓器」:国宝。
「千手観音二天箱仏」:白檀一木から掘り出された、箱入りで相当小さい仏像。重文。

「聖徳太子摂政像・二王子像」:聖徳太子がとても難しい顔をしており、神格化の表れか?
堂本印象「聖徳太子像・二王子像(模写)」:これが現在に膾炙する、聖徳太子のイメージだろう。
山岸涼子「日出処の天子」:うーむ、カッコ良すぎる(私は読んだことない)。

ということで、意外なことに6国宝ゲットすることができた。あ、国宝ばっかり好きなミーハーでスミマセン。半分くらいは冗談でもあります。




→撮影できるのはこれだけ。ちょっとなあ…。

この後、ミュージアムショップで当展覧会限定の和三盆を購入。

疲れてきた体に鞭打って、ここに来たら、ついでは富士フイルムスクエアだ。

■富士フイルムスクエア「フォト・ジャーナリスト W.ユージン・スミスの見たもの」。非常に興味深い展覧会。第二次世界大戦が主なテーマとして取り上げられていたが、それ以降も人種差別や水俣の問題を取り上げていた人。そうか、写真集が映画「MINAMATA」の元になったので、今、着目されているのだな。



■富士フイルムスクエア「師弟、それぞれの写真表現」。私は写真に疎いので、師弟両方を知っているケースがほとんどなかったのだが、それぞれ1作品づつを並べて展示していた。ああ、さすがに植田正治/木村伊兵衛の組み合わせは知ってる。



この後、歩いて大手町に行き、紀伊国屋書店へ。帰ったらなかなか外出できないので、ここで文庫の新刊を買っておこう。それにしても、大手町ビルって巨大で驚いた。



荷物も一段と重くなり、体はもう限界。そして開いている美術館が無いので行くところが無い。実は国立新美術館は開いていたのだけど、あの展覧会はもう一つ気が乗らないんだよね。ということで、そろそろ東京駅へ行くか。駅に向かう途中で東京ビエンナーレ2020/2021(そんなのあったのか)の作品として、Hogalee「In the CBD」というのにたまたま出くわす。



また、その近くには流政之「さわり大黒」がある。1973年とはずいぶん昔からあるもんだね。


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