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「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの『四季を楽しむ』:この川にトビハゼ?!

2014年11月06日 | 四季の植物と風景



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 10月下旬、江東区と江戸川区の境を流れる川岸を散歩して、護岸に潜むハゼを眺めていました。もうそろそろ、河川でのハゼ釣りは終わりを迎えようとしている時期です。かつて私は頻繁にハゼ釣りをしていましたが、ここ数年一回もハゼを釣るために竿を出すことはありません。

 釣りライター・故盛川宏直伝の薫陶を受け、頻繁に海釣りに出ていた時期がありました。冬には、マコガレイを釣るために、よく船宿から東京湾に出ました。そんな時、マコガレイの外道として、マハゼが良く釣れます。そうしたハゼは、刺身にできるほど無臭で、型も良いものが釣れます。けれども、川で釣るハゼは、夏から秋にかけてで、釣る楽しみはありますが、川魚臭くてあまり食べる気になりません。

 そんなハゼを目で追っていると、護岸の岩に上がっている小さなハゼに出くわしました。この河川をここ十数年眺めてきましたが、ハゼが護岸の石の上に登っている姿は初めてでした。マハゼも幼魚の時は、時として水面上にこのように出ていることがまれにあるのだろうか?何か変だな。



 近づいて観察しようとすると、水中に潜ってしまいました。そこで、周辺の護岸を歩いて探すと、4~5cm程の小さなハゼを、護岸の岩の上で何匹か見つけることができました。干潟のドロの上で生活するトビハゼみたいだけれど、こんな川の護岸に生息しているのだろうか。

 姿形は、小さなムツゴロウといった風で、やはりいつものマハゼとは異なります。じっくりと観察していると、突然立ち上がった状態で、水面を尾ビレで強く叩いてすばっしっこく水面上を1.5m程移動し、別の岩にたどり着きました。その移動方法に、私はびっくりしました。これぞまさにトビハゼの「すいとんの術」を見た思いがしました。



 干潟にムツゴロウのように生息しているトビハゼが、河口近くの河川の護岸に住んでいるとは、驚きでした。トビハゼをネットで調べてみました。

 『トビハゼ(跳鯊)は、スズキ目ハゼ科トビハゼ属に分類されるハゼの総称。干潟の泥上を這い回る魚として有名である。成体の体長は10cmほど。体は灰褐色で小さな白点と大きな黒点のまだら模様がある。眼球は頭頂部に突き出て左右がほぼ接し、平坦な干潟を見渡すのに適応している。胸鰭のつけ根には筋肉が発達する。同じく干潟の上を這い回る魚にムツゴロウもいるが、トビハゼの大きさはムツゴロウの半分くらいしかない。また各ひれの大きさも体に対して小さい。

 
通常の魚類はエラ呼吸を行い、代謝によって発生するアンモニアを水中へ放出する。このため空気中では呼吸ができない上に、アンモニアが体内に蓄積され脳障害などを起こす。しかし、トビハゼは皮膚呼吸の能力が高い上に、アンモニアをアミノ酸に変える能力があり、空気中での活動が可能である。



 東京湾の干潟から、ちょっと生息しづらい河川の護岸に生息場所を広げたトビハゼ。東京湾の干潟が少なくなって、環境の悪い汽水域の河川の河口に、止むを得ず進出したのか、残る干潟を大切にしているために、生息数が増えて河川に出てきたのか、どちらかでしょう。

 この河川の護岸に、今年迷い込んで住み着いたトビハゼが、東京湾に戻って産卵し、来年再びこの河川に戻ることがあれば、新しい環境に適合したトビハゼが持続的に棲息することになるでしょう。

(画像は、それぞれ別個のトビハゼです。これらのトビハゼの子孫を、来年もこの場所で見られますように!)


マッキーの『四季を楽しむ』:秋の昭和記念公園

2014年10月17日 | 四季の植物と風景



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 9月12日(日)、2週連続で台風(台風19号)が日本列島を縦断する気配で近づいていました。ただ関東地方の天気は、日曜日いっぱいは持ちそうだったので、6歳児を連れて桜の季節以来の昭和記念公園へ出かけました。頻繁に行く新宿御苑や代々木公園が、デング熱の影響で現在も閉鎖中だったのも、この公園を選んだ理由でした。




 すっかり秋の気配が漂う公園の中を、ビニール袋片手に散策を開始した6歳児。早速、目ざとく草むらの中に潜む小さな昆虫を手に取り、観察を始めました。
 
 落葉樹の落ち葉を踏みながら散策すれば、随所で秋の草花を楽しむことができます。下の画像は順に、タマスダレ・シオン・ウメモドキです。


タマスダレ(玉簾)
ヒガンバナ科タマスダレ属の球根草。
和名の由来は、白い小さな花を「玉」に、葉が集まっている様子を「簾」に例えたことによる。別名のレインリリー(雨ユリ)とは、ゼフィランサス属及び近縁のハブランサス属の総称であり、タマスダレだけの別名ではない。まとまった雨後に一斉に花茎を伸ばし開花することに由来する。



シオン(紫苑)
キク科シオン属の多年草。別名はオニノシコグサ(鬼の醜草)、ジュウゴヤソウ(十五夜草)。
草丈は180cmくらいまでになる。開花期は秋で、薄紫で一重の花を咲かせる。

最近のブログで、山で見かけたヒメシオンについて綴りました。小さいシオンの種類とでも言った名称でしょうか。春の花として塾で学習するハルジオンとヒメジョオンについて、興味のある方は、その見分け方などを綴った下記のブログをご覧ください。

マッキーの『四季を楽しむ』:ハルジオンとヒメジョオン



 この公園は、子どもの遊具もたくさんあって、6歳児はそれもお目当てでした。特に空気で膨らませたトランポリンのような風船遊具は、子どもに大人気。大人も、ついやりたくなって、係員に注意される人も一人二人ではありませんでした。







 今回、この公園を訪れた目的の一つが、コスモスの大群落を観賞することでした。下の画像のように、遥か向こうまで続くコスモス畑の中を、多くの人たちが散策を楽しんでいました。エリアごとに、植えられたコスモスの種類が異なり、花の変化を楽しむことができます。

 コスモスについては、最近のブログで綴りましたけれども、昭和記念公園のコスモス畑の規模と美しさは、必見に値するでしょう。









 公園の北側には、こどもの森と呼ばれる場所があります。そこにも楽しい遊具が設置されていて、特にネットを変化ある形態に張り巡らせ、その上を子どもが上ったり、下りたり、ジャンプしたりして楽しむ遊具が人気です。

 また先ほど説明した風船型トランポリンは、わんぱくゆうぐの広場よりも規模が大きく、いつまで経っても止めない6歳児を、私は1時間30分もベンチで待つ羽目になりました。

 サグラダ・ファミリアで有名な建築家・アントニ・ガウディを連想するようなモザイクタイルの設置物が、子どもの森の入口で私たちを迎えてくれます。

「おーい、大蛇に食べられないようにね!」










 ネットは、かなり高いところまで設置され、次のネットに移るときなどスリル(上の画像)がありますが、6歳児は小・中学生に混じって楽しんでいました。

 子どもの森の北側にドラゴンの砂山と呼ばれる場所があり、ドラゴン(下の画像)に登ったりして楽しむことができます。子どもは、安全と危険の間の空間を楽しむことが好きです。絶体に安全な空間に遊ばせることは、無菌室で生活するようなもので、抵抗力が付きませんし、危険を察知する能力も付きません。






 今回は、今まで行ったことのない「こもれびの丘」「こもれびの里」にも足を伸ばしました。こもれびの丘は、ちょっとした山へハイキングに行った雰囲気を味わえます。またこもれびの里には、藁葺き屋根の民家が移築され、かつての山村を味わえます。ただ、民家の座敷に入ることを可能にするなど、子どもが興味を持てるよう、もっと体感型施設にする工夫が必要です。

 また、こもれびの丘には、一般的なホトトギス白いホトトギスが咲いていました。この白いホトトギスを、シロホトトギスと呼ぶようです。

 クヌギのドングリも殻斗(かくと・どんぐりの帽子)付きで、たくさん拾うことができました。「どんぐりの帽子は、しましま模様とうろこ模様があるんだよね」「よく知っているね」「図書館から借りた本で調べたんだ!」こもれびの里では、ソバの白い花が咲き始めていました。

どんぐりについては、以前私も調べたことがあります。参考にご覧下さい。

マッキーの随想:公園のドングリたち・その1基礎知識

マッキーの随想:公園のドングリたち・その2公園の主要なドングリの木

マッキーの随想:ドングリを食す…身近にあった自然の恵み…Part4









 ビニール袋に、さまざまな落ち葉やドングリを入れ、遊具でたっぷり遊んだ6歳児は、夕暮れのススキの前でお疲れ気味のVサイン。

 「新宿御苑より、代々木公園より広いね!」と言いながら、昭和記念公園をタップリと楽しんだ日曜日でした。ただ、西立川は気軽に出かけるのには、ちょっと遠いかな。



【今回のコース】
西立川駅~西立川口~花木園~わんぱくゆうぐ~原っぱ西花畑(コスモス)~渓流広場~こどもの森~ドラゴンの砂山~こもれびの丘~こもれびの里休憩棟~こもれびの里~原っぱ東花畑(コスモス)~原っぱ中央売店~ふれあい橋~カナール~立川口~ゆめひろば~あけぼの口~立川駅


マッキーの『四季を楽しむ』:8月31日の新宿御苑

2014年09月07日 | 四季の植物と風景



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 8月の下旬は、全国的に日照不足・低温の天候が続きました。農作物の収穫にも影響が出て、生野菜が高騰しているようです。8月の最終日31日、ちょっと天気が気になりましたが、6歳児と新宿御苑を散歩しました。ツクツクボウシが鳴く御苑で、夏と秋が混在した景色を楽しむことができました。



 苑内のサルスベリ(上)やアメリカデイゴ(下)などは、まだまだ元気に咲いています。ただサルスベリは、百日紅とも書く通り、比較的長く花が咲いている樹木です。また紅色だけではなく、白いサルスベリも咲いていました。

 デイゴはマメ科の落葉高木で、インドやマレー半島が原産で、日本では沖縄県が北限とされています。塾では小4社会で、沖縄のデイゴを学習します。寒さに弱いため関東以南で栽培され、首都圏で見かけるアメリカデイゴは、花期が6~9月頃で、下の画像のように独特な形状の赤い花を咲かせます。



 下の画像のプラタナスの並木、池の畔に植えられているヤナギの木は、夏の間に葉が生い茂って、ちょっとみっともないくらいです。このプラタナスの並木は、しばらくすると「第三の男」のシーンのように、ハラハラと落葉する時期がやってきて、最後は完全に葉を落とした冬枯れた姿に変わります。

 日本に生えているヤナギの木は、どちらかと言えば水辺を好む種が多いようで、潟の多い私の故郷・新潟の街路樹に、かつては多く植えられていました。伸び放題の枝垂れた葉の下で、「お化けだぞ~をしてみて!」のリクエストに応える6歳時です。






 雨模様の天候の合間、昆虫たちは、ここぞとばかり餌を求めて忙しく飛び回っていました。下の画像は、アオスジアゲハですが、都心で最もよく見かけるアゲハチョウです。

 アオスジアゲハがとまっている植物は、ヤブガラシです。森林のマント群落の代表的な植物(塾では小5で学習)で、ヘクソカズラとならび都心の植栽に絡みついている蔓植物の代表でもあります。甘い蜜を出しているようで、多くの昆虫が集まっていました。



 多くの木々には、実が付いています。そうした木々の様子を見れば、秋の近いことを実感します。下の画像は、ウメモドキの赤い実と、ホウノキの大きな実です。タイサンボクハクモクレンの実は、ホウノキの実と似ていて、しばらくすると実が割れて、オレンジ色のどぎつい色の種子が中から覗くようになります。









 御苑の花壇には、ポーチュラカの花が満開でした。赤・ピンク・オレンジ・黄色・白と、色とりどりの小さな花がいっぱい咲いています。その下にある画像のピンク色をした星形の花は、ペンタスです。









 知らないうちに至るところに繁茂して、ちょっと嫌がられているワルナスビ。ワルナスビやヘクソカズラなど、人間様の視点で植物を見て名付けた名称も多々あります。下は、同様に植栽にからまるように生えているカラスウリの、独特な形をした花です。蔓に熟した実がなるころの風情ある姿は、日本画の題材としてよく扱われます。

 カラスウリは、花の形状も変わっていますが、その生態も負けず劣らず変わっています。ウリ科の植物ですので、雌雄異株です。花は、7月から9月にかけて、日没後に開花し、翌朝の日の出前には画像のように縮んでしまう一日花です。花弁の縁が糸状に長く伸び、開花すると糸状の部分がみるみる伸びて短時間で完全に開き切るのだそうですが、いつかこの開花の様子を見てみたいものです。(画像の花弁に付いた糸状のものが、開花時は周囲にネット状に開きます。)

 カラスウリは虫媒花であるにも関わらず、夜に咲く理由があります。花が咲く時間帯と、独特の目立つ花の形状は、夜行性のガを引き寄せ、受粉するためだと言われています。ポリネーター(植物の花粉を運んで受粉させる動物のこと)は、大型のスズメガだそうです。






 上のような花を見ると、まずシモツケソウを思い出します。上の植物は、シモツケソウかその近縁種であることは確かです。バラ科の植物で、山に登るとシモツケソウ属の植物と出会うことがよくあります。



 ちょっと時期が過ぎたウバユリ(上)とアガパンサス(下)の花です。いずれもユリ科の植物で、都心の公園などでよく見かける花です。アガパンサスは、その生態からヒガンバナを私は連想します。ウバユリ(姥百合)とは、ちょっとかわいそうな名ですが、茎が伸びて花が咲く時期には、葉(歯)が枯れてしまうことから、ウバユリの名がついたそうです。






 上の画像はノシランです。ランと名が付きますが、細長くてツヤがある葉をランの葉に見立てて付けられたようで、ラン科の植物ではありません。また下の画像はツルボです。ノシランもツルボもユリ科の植物で、ヤブランの近種でもあります。ツルボは、秋の初め頃に、突然茎を伸ばし、うす紫色の花を咲かせます。






 ジャスミンは、モクセイ科ソケイ属の植物の総称で、ソケイとも呼ばれています。花は強い芳香を持ち、香水やジャスミン茶の原料として使用されます。栽培の歴史は古く、古代エジプトですでに行なわれていたといわれています。
 近年の出来事ですが、2010年から2011年にかけてチュニジアで起こった民主化運動(革命)が、ジャスミン革命と呼ばれました。それは、この国を代表する花・ジャスミンの名が由来です。



「ねえ、こんな面白い落ち葉があったよ!」
「ほんとうだ、私も見つけよう!」
こんなに顔に似た落ち葉は、なかなか見つからないのも当然。
私がくり抜いたことに気づき、6歳児は鼻と眉毛もくり抜いた落ち葉を作りました。けれども、虫が食ったように作為が感じられない目と口のある落ち葉の方が、眉毛まである落ち葉よりも風情がありました。



 これから、春とは異なる、変化に富んだ秋の自然を楽しむ季節となります。どうぞ、心休まるお散歩を楽しんで下さい。



マッキーの『四季を楽しむ』:6月末の新宿御苑

2014年07月03日 | 四季の植物と風景



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今年は、集中豪雨や極めて狭いエリアで大量の雹が降るなど、人々を驚かす気象現象が続いています。気象庁の予報でも「これまでに、経験したことのない~」といった形容が付く気象が増えました。地球温暖化は、大気の運動に必要なエネルギーを大量に供給していますから、今までの経験で語れない異常気象が起きる頻度が高まっていることは確かです。

 6月29日(日)、天気が心配されましたが、新宿御苑へ6歳児と出かけました。外へ出ると、霧雨が降っていて、出かけるのを躊躇しましたが、傘を差すほどでもないので、急ぎ足で駅まで向かいました。

 新宿三丁目駅で降りて地上へ上がると、青空も覗いていて、天候は回復傾向にありました。雨上がりで湿度が高く、入苑すると直ぐに、二人ともに刺されてしまいました。早速、ウエットティッシュ式の虫除けで、薬剤を体に塗りました。スプレー式の虫除けよりも、薬剤を吸引しない分、健康に良いでしょう。他の植物園や公園でも、予め虫除けを準備していくと、快適に過ごすことができます。

 新宿口近くに、タイサンボクの木があります。他に2カ所ほどタイサンボクの木がありますが、白い大きな花が見頃を迎えていました。年間を通して繰り返し訪れる新宿御苑ですが、その季節を代表する植物を楽しみにして、入苑しています。この時期は、少し花が少ない時期ですが、タイサンボク・カシワバアジサイ・アジサイなどの花が咲いていました。



 ツリフネソウは、赤紫色の花が多く、別名ムラサキツリフネとも呼ばれます。上のツリフネソウの花は黄色ですので、本当の名称はキツリフネソウです。雑草としては、他にネジバナトキワツユクサなどの花が咲いていました。

 下の画像の綺麗な朱色の植物は、花ではなく若葉が赤い色をしています。若葉が赤い色をしている植物は多く、アントシアニンという色素によって赤く発色します。
アントシアニンは若葉が成長してクロロフィルを生産するまで、紫外線から葉を守る働きをしているといわれています。



 下の画像は順に、キキョウ・カラスウリ・サンゴシトウの花です。キキョウは秋の七草ですが、花は6月下旬から咲き始めます。つる性の植物で、赤い実も風情があるカラスウリですが、その花の形状は独特で、見間違えることはありません。サンゴシトウは、アメリカデイゴの交配種で、その形状と色からもそのことが推測できます。









 この時期に、新宿御苑で最も出会いたい花はと問われれば、タイサンボクと応える人は多いことでしょう。アメリカ原産のモクレン科の常緑高木で、大きな白い花が咲きます。6歳児が左手に持っているマイクのような形状のものは、落ちていたものですが、タイサンボクの雌しべだと思われます。タイサンボクの花は、蓮の花のように清楚で美しい花です。









 夏がやって来ると、子どもは親水公園で遊ぶ楽しさを思い、また大人にとっても水辺の景色が印象に残る季節となります。池の周囲に植えられている樹木や、青空をゆっくりと動く白い雲が池に映じた景観が、私たちの心を和ませてくれるでしょう。









 苑内のヒマラヤシーダ(ヒマラヤスギ)には、とても大きな松ぼっくりができていています。ヒマラヤスギは、ヒマラヤ山脈を原産とする「マツ科」の常緑針葉樹ですので、スギに「松ぼっくり」は、変ですが正解です。

 また、最近までチュウリップのような形の花をいっぱい咲かせていたユリノキの巨木には、オクラのような形をした実ができていました。

 木陰が恋しくなる季節ですが、見上げれば自在に曲がりくねった松の枝先に、青空に浮かぶ白い雲が、ゆっくりと流れていました。









 アジサイの装飾花が退色した頃に、中心にある花が開花しているのが分かります。その下のアジサイは、葉の形状が柏の葉のようですので、カシワバアジサイと呼ばれる品種です。装飾花である花穂が、ピラミッド状となっていて、花の色は白です。下の花は、枯れる前で色が変色していると思われます。






 
ユリは、北半球のアジアを中心にヨーロッパ、北アメリカなどの亜熱帯から温帯、亜寒帯にかけて広く分布し、原種は100種以上、品種は約130品種(アジア71種、北アメリカ37種、ヨーロッパ12種、ユーラシア大陸10種)を数えるそうです。日本には15種があり、7種は日本特産種ですから、多くのユリの花が見られる国と言えます。

 キリスト教では、白いユリの花が純潔の象徴として用いられ、また聖母マリアの象徴ともされています。日本では、「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」という諺がありますが、美しい女性の容姿や立ち居振る舞いを、比喩的な表現で表した言葉です。 ちなみに、我が家の6歳児の名には、ユリという言葉が含まれまが、「歩く姿は百合の花」と形容するほど、(現在は)おしとやかではありません。



 「ねえ、あなたは五木ひろしと犬と、どうして遊んでいるの?」

 新宿御苑からの帰り道、人形町の教室に立ち寄るために、浜町駅で降りました。近くの明治座に貼ってあった大きなポスターの前で、パチリ。

 しばらく教室にいて帰宅する頃、再び雲行きが怪しくなり、最寄りの駅から自宅まで、雷を伴う激しい雨の中、6歳児と相合い傘で、小走りに帰りましたが、この子は私にピッタリとくっついて、悪天候を楽しんでいるようでした。









マッキーの『四季を楽しむ』:明治神宮の花菖蒲園散策

2014年06月16日 | 四季の植物と風景



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 梅雨時の花と言えば、アジサイ花菖蒲を思い出す方が多いことでしょう。アジサイは、日本が原産のガクアジサイが、ヨーロッパで品種改良され、再び日本で広く栽培されています。属名のハイドランジアは、「水の器」を意味し、この花に相応しい命名と言えるでしょう。

アジサイを綴った過去のブログです。興味ある方は御覧ください。

マッキーの随想:アジサイとカタツムリの思い出

マッキーの随想:梅雨…アジサイの季節…そして夏至

マッキーの『四季を楽しむ』:5歳児と一緒にアジサイの撮影

 一方、花菖蒲アヤメ科アヤメ属の多年草です。アヤメ属の植物は、綺麗な花を付けるものが多いので、観賞用に広く栽培されています。4月頃、群生して咲き始めるシャガから始まり、5月に入れば山野の草地にアヤメの花が見られるようになります。また、湿地帯にカキツバタが花を咲かせます。そして6月に入れば、ハナショウブが菖蒲園でその美しさを競います。

 ところで、アヤメ科のアヤメとハナショウブとカキツバタの区別ができますか。慣用句に、「いずれがアヤメかカキツバタ」という言い回しがあります。どれも素晴らしく優劣は付け難いという意味です。また、極めて似ていて、見分けがつきにくいといった意味でも用いられます。

 実はアヤメは、乾いた場所に育ちますので、後者二つと生息域で区別することができます。しかしハナショウブとカキツバタの区別は、専門的な知識がないと難しいのですが、カキツバタが5月頃に、ハナショウブが6月頃に旬を迎えますので、花の咲く時期でおおよそ区別が可能です。

 また、5月の端午の節句に菖蒲湯として用いるショウブは、サトイモ科ショウブ属に分類され、ハナショウブとは別の植物です。



 6月15日(日)、午前中は教室で、1日に行われた全国小学生テストの見直し授業を行い、その後に中学受験に関する説明会を行いました。この日は、14時に原宿駅で待ち合わせ、明治神宮の中にあって、花菖蒲が見頃を迎えている御苑を散歩する予定でした。入苑には費用がかかりますが、手入れされた花菖蒲を観賞することができる菖蒲田があります。

 参加者は、私の山菜師匠で社団法人の専務理事をしているY氏と、Y氏の友人で私も年に何回かお会いする書籍編集者のN氏、そして私と我が家の6歳児で計4人でした。当日の午前中、自宅で一人侘びしくしている6歳児も連れて行くことを、二人に了承してもらっての同伴でした。

 原宿から明治神宮の広い参道をしばらく歩くと、左手に御苑東口が見えてきますので、入苑料500円を払い中に入ります。明治神宮御苑に入るのは、一昨年以来で、5年に一度ほどのペースで訪れています。御苑全体が参道よりも低くなっていますので、上の画像のようにまず階段を下ります。そして案内板に従って、南池の御釣台へと向かいます。

以下は、一昨年訪れた時に綴ったブログです。興味ある方は御覧ください。

マッキーの『四季を楽しむ』:明治神宮の花菖蒲園



 その手前には、上の画像の茅葺き屋根の四阿(あづまや)があり、落ち着く空間を演出しています。南池には、真鯉や錦鯉、そしてカメが多数泳いでいました。



 水の流れから説明すれば、一番下に南池があり、その上菖蒲田(しょうぶだ)があり、一番奥まったところに水源となっている清正井(きよまさのいど)があるといった全体の地形になっています。清正井は、都内のパワースポットとして有名です。南池から菖蒲田に移動すると、そこにはカメラを持った大勢の人たちが、満開の花菖蒲を鑑賞するために訪れていました。






 詳しい花菖蒲の種類を、私は知りませんが、江戸時代からさまざまに品種改良が繰り返され、下の画像のように小さく可愛らしい花を付けるものから、大ぶりで豪華な印象を受ける花まで、多種多様な花菖蒲に出会うことができます。






 上の画像は間違って反転させた訳ではありません。水面に映った花菖蒲の方が、実物の花菖蒲よりも趣があるといったことは、「逆さ富士」という言葉があるように確かにあります。スイセンの学名Narcissusは、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスに由来し、ナルシストの語源ともなっています。ナルキッソスは、水面に写った自分に恋してしまうわけですが、スイセンも同様に水面に写った自分を覗くように下向きに咲きます。



 花菖蒲に囲まれ、Y氏からもらった扇子を嬉しそうに持つ6歳児。植物にも興味がある子ですが、今回は花を鑑賞しているというよりも、それ以外の物に興味が向くようです。






 明治神宮御苑は、かつては代々木御苑と言われ、明治天皇・昭憲皇太后が度々訪れた由緒ある場所です。花菖蒲の季節だけではなく、四季折々の美しさを楽しむことができます。私が二十代の前半に初めて訪れた時には、ツツジが咲き誇る季節でした。






 様々な花菖蒲を見て楽しみ、そして各自持参のカメラで初夏の御苑の印象を、画像としてメモリーに記録しました。中高年のカメラ愛好家はとても多いのですが、自然を記録することに夢中で、感情が移入した裸眼で見る自然が、最も美しいことを忘れては行けません。ちなみに、持参したカメラは、N氏がニコンの一眼レフ、Y氏がキャノンのミラーレス、私がオリンパスのミラーレスでした。

 御苑の花菖蒲を堪能した後、今度は北門から出て明治神宮本殿に向かいました。明治神宮は、明治天皇と昭憲皇太后を、神として祀っています。今年は、昭憲皇太后が崩御されてから百年を迎えることから、神宮全体で様々な行事が行われているそうです。参道の左右には、様々な歴史的説明の看板がズラッと並んでいましたが、本来持つべき参道の精神性と美観を損ねています。入口近くの文化館周辺に、宝物殿というレベルではなく、多くの人に知ってもらいたい歴史的な資料を展示するスペースが必要でしょう。




 明治神宮本殿前には、夫婦円満を象徴する夫婦楠の巨木が植えられています。その先に、多くの参拝客を迎える本殿があります。参拝客の多くは外国の観光客で、奉納された絵馬の多くは様々な言語で書かれています。明治神宮に、外国の方の願望が吊るさている光景は、興味深いものがあります。



 拝殿した後、原宿口ではなく代々木口へ向かいました。美的感覚を研ぎ澄まし花を愛でた後は、とても喉の渇きを覚えます。そこで、6歳児もだいぶ歩き疲れていたようですし、代々木駅近くで開いていたお店に入り、乾杯ということに。「花より団子」という慣用句がありますが、男子三人が集まれば、やっぱり親睦を深めるためにも、乾杯は不可欠。さて、今回のお花見と乾杯、どちらが目的だったのでしょう?

 最近は、居酒屋も子連れを大切にし、ファミレスもちょっと一杯といった人たちを大切にしているようです。6歳児は、本格的な海の伊豆半島・下田の爪木崎海岸で、昨年初めて磯遊びをしました。その場所は、今回ご一緒したお二人を含むグループが、シュノーケリング目的に毎年訪れる所です。ですから、6歳児にとっては、お二人とは初対面ではなく、「再会を寿ぎ乾杯!」という気分だったでしょう。




マッキーの『四季を楽しむ』:5歳児とゴールデンウイークの公園散策

2014年05月12日 | 四季の植物と風景



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 この連休中に近隣の公園以外に、清澄庭園・新宿御苑・科学博物館付属自然教育園を散歩しました。子どもの遊具、変化に富んだ遊歩道、植栽された様々な植物、そこに住んでいる生き物・・・、公園には5歳児が喜ぶものが満ちています。

 今日は、科学博物館付属自然教育園と新宿御苑を中心に、散策途中で出会った植物や風景を、画像で振り返ります。

【国立科学博物館附属自然教育園】

東京都港区白金台5-21-5
入園料 一般310円



 まずは、自然植物園ですが、どちらかと言えば、この時期が快適に散歩できる季節です。もう少し経つと、この植物園は蚊が発生して、虫除けのスプレーなど持参しないと、必ず刺される羽目になります。

 それぞれの植物には、名が記された立て札がついています。ですから植物園は、植物の名を覚えるのにもってこいの場所です。しばらくすれば、チョウやトンボなどの昆虫が、ほぼ中央にある水生植物園(下の画像)付近で数多く見ることができます。



 この時期には、下の画像の順に、チョウジソウ・ノイバラ・アヤメ・ヤマブキソウ(低木のヤマブキではなく草本)や、他にフジ・ホウチャクソウ・エビネなどが咲いていました。

 この植物園の順路は、正門から入ったら真っ直ぐに進み、分岐を左手にとり水鳥の沼を経由します。それから、水生植物園を右に見ながら、武蔵野植物園に入り、そこを一周して来て水生植物園に戻ります。右手の入り口から水生植物園に入り、その中を通り抜け、そこから案内に従い正門に戻るルートがお勧めです。

 随所に休憩するスペースがありますが、武蔵野植物園の入口にベンチとテーブルが設置され、また水生植物園から出た場所には東屋がありますので、活用するとよいでしょう。


(チョウジソウ)


(ノイバラ)


(アヤメ)


(ヤマブキソウ)

【新宿御苑】

 何度行っても、5歳児が喜ぶ場所が、新宿御苑です。必ず手にレジ袋を持って、自分が気に入った落ち葉や小枝や実を拾い集めます。私自身も、その季節を代表する花に出会うという目的があり、頻繁にこの公園を散歩します。



 休憩所の階段脇に、ダンゴムシが多く見られます。ここへ来ると、5歳児は必ずダンゴムシをチェックします。ダンゴムシの雌雄の差や、卵をお腹に抱えて育てる習性や、ダンゴムシとワラジムシの見分け方などを、どこで調べたのか、私よりも詳しく知っています。毎度のことですが、声を掛けないと、いつまでもダンゴムシと遊んでいます。この子の曾祖父は、戦前から昭和天皇に仕えた生物学者でしたが、その血を受け継いでいるようです。



 以下の花の画像が、この時期に御苑に咲いていて、是非見たいと思っている花々です。画像の順に、ホウノキ・ユリノキ・ハクウンボクの花です。


(ホウノキ)

 ホウノキは、葉も大きいのですが、花もとても大きく、咲き始めの花は、芳香を放っています。この時期に、ホウノキの花に出会うことは、私の楽しみでもあります。ホウノキは、モクレン科の落葉高木ですので、その実はハクモクレンそっくりの色と形状をしています。


(ユリノキ)

 ユリノキは、新宿御苑を代表する巨木で、シンボルツリーと言ってもよいでしょう。5歳児の名に「ユリ」と言う言葉が入っているので、ユリちゃんの木として、私にも特別な木です。花はユリと言うより、チューリップの花の形状をしています。この時期には、巨木の割にとても可愛い花を、いっぱいに咲かせています。


(ハクウンボク)

 ハクウンボク(白雲木)は、エゴノキ科の植物ですので、花はエゴノキに似ています。ただ、花がより密集して連なっていて、白雲がたなびくように咲いています。


(水面に映った風景と実際の風景が混沌とした景色)


(シラン)

 シランは、この時期を代表する花と言ってよいでしょう。シャガと同じような場所に、よく一緒に咲いています。とても綺麗な花だと思います。


タニウツギ)

 花を見た瞬間に、ウツギの仲間だと理解できます。花の形状はハコネウツギに似ていますが、色や花の付き方からすれば、タニウツギで間違いありません。ツヅジの花の季節が終わると、様々な種類のウツギの花が、山にも公園にも咲き始めます。

 下の白い花は、ソケイです。ソケイと言って分からない人には、ジャスミンと言えば分かるでしょう。強い芳香があり、ジャスミ茶や香水の原料となります。ソケイは、モクセイ科の植物ですので、花は小さいのですが、モクセイの花同様に、独特の芳香で存在感があります。


(ソケイ)

 下の花は、ミッキーマウスノキと呼ばれている木の花です。大温室の中で見ることができます。




 子どもが楽しく遊び、さまざまな経験をし、知識を深めるために、費用をかけて遠出をする必要はありません。特に幼児期は、そのように思います。名だたる名所旧跡を、長時間の交通手段を使い訪ねるよりも、身近な公園を散歩し、設置された遊具で遊ぶ方が、子どもが喜ぶことが多いことを経験しているからです。そうした公園で、初めて出会った同い年の子と仲良く遊ぶ姿を見ると、身近な場にこそ、遊びの場学びの場があることを実感します。



 恐くてできなかった遊具ができるようになった喜びを味わえる公園。同じ遊具を、違った遊び方でクリアーする姿を見ることもできます。危険と安全の狭間にある魅力的な空間を、子どもたちは好みます。見守ることは大切ですが、重大な事故の危険性が無ければ、子どものそうしたチャレンジを否定すべきではありません。

 公教育では、その管理責任上、「チャレンジの否定」は、止むを得ないことです。現代は、訴訟社会である限り、そうした場では子どもの安全が優先されるでしょう。けれども親は、自分の子どもの「チャレンジを容認」できる立場にあります。責任を認識しつつ、危険を乗り越える体験をさせるべきでしょう。



 シロツメクサアカツメクサそしてハルジオンが、公園の大地を覆う季節となりました。けれども、しばらくすると一回目の下草狩りのために、これらの植物は、一斉に刈られてしまう運命にある雑草です。

 それでもめげずに、こうした雑草は、再び息を吹き返し繁茂します。人間と雑草のイタチごっこです。そんな雑草の中を走り回る子どもたちの姿を見るのが、私は好きです。





マッキーの『四季を楽しむ』:5歳児とゴールデンウイークの浜遊び

2014年05月08日 | 四季の植物と風景



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 子どもは、海浜で遊ぶことが大好きです。自分の服や体を砂だらけにしながら、夢中で遊びます。砂遊びは、人間の原初的な楽しみが含まれているのでしょう。そこで今年の連休は、5歳児を連れて葛西臨海公園船橋海浜公園に遊びに出かけました。



 葛西臨海公園には、日本一の規模の観覧車「ダイヤと花の大観覧車」高117m、径111m)が回っています。今まで乗っていなかったことと、干潮までに少し時間がありましたので、5歳児の要望通り観覧車に乗りました。

 「私、高度恐怖症なんだよね!」と言いながら、おっかなびっくりの高度感と、周囲に広がる景観を楽しんでいました。



 浜辺の砂遊びに気がせっているのか、5歳児は一人でどんどん先を歩きます。一人、見知らぬ場所を歩いている5歳時の姿を、後ろから目で追っていると、この子は、気づかぬうちに、少しずつ私の元を離れていくのを実感します。




 葛西臨海公園は、荒川の河口に隣接しているため、表面に砂と泥が混在して堆積していて、一層泥だらけになります。そこには、小さなカニやヤドカリや小魚、そしてバカガイ・アサリ・マテガイなどの貝類が生息していて、飽きることがありません。

 海辺で潮干狩りなどで遊ぶには、干潮時刻を確認して出かける必要があります。潮が引いた土を掘って、環形動物などが出てくると、「ミミズが、いっぱいいるね。」と喜びます。「ミミズじゃないけれども、同じ仲間だな。」 チョウの幼虫などを、「かわいい!」と言いながら、手に取ることができる5歳児。この幼児にとって、様々な生物に出会えるパラダイスとも言える海浜公園です。
 


 浜辺は、子どもにとって、勝手気ままに描けるキャンバスがあり、無尽蔵の砂・粘土があり、そして水生生物と遊べる無料の水族館でもあります。砂浜に絵を描いたり、山や池を作ったり、時間を忘れて戯れていました。また、マテガイを採っている人の近くへ行って、その採り方を興味深そうに眺めていました。

 際限のない遊びを中断させた後は、帽子からつま先まで、そして目の周りや鼻の中まで、この幼児は砂だらけ泥だらけになっていました。そこで、水場へ連れて行って体を洗い、低木の日陰に敷いたシートで着替えさせました。さっぱりした後に、昼食をとりましたが、屋外での食事は、日頃少食の5歳時も食が進みました。食には、シチュエーションが大切なのです。
 




 葛西臨海公園へ行った翌日、今度は船橋海浜公園に出かけました。「連チャンですか?」 そうです。葛西臨海公園で、5歳時が興味深く貝を採っている人を観察していたのを見て、急遽潮干狩りに連れて行こうと考えたわけです。船橋海浜公園は、上の子どもたちを、何回か連れてきたことがある場所ですので、初めからここへ連れて行くべきだっかかも知れません。

 この時期、船橋海浜公園は、潮干狩りの人たちで大変混雑していました。ここでは、潮干狩り利用券と、採ったアサリの量り売り料金がかかります。けれども、この海浜公園は、漁協が稚貝を撒いているので、潮干狩りを楽しむのに十分な収穫量を確保でき、かつ都内から近場であることが利点です。

 この船橋海浜公園は、短時間でアサリを2kgや3kgは、簡単に採ることができるでしょう。採ったアサリは、100g当り60円で買い取る必要があります。



 今回は、3日の祝日に出かけたので、何をするにも大変な混みようでした。しかし、クーラーを持参しましたので、それを5歳児の椅子代わりにして、バス待ちや沖の潮干狩り場での昼食時に役立てました。

 下の画像は、幾つかある出口に向かって並んでいる人たちの間で、再び遊びはじめた5歳児です。出口で、アサリの量り売りのための長蛇の列ができあがり、長い間待つことになります。その間を使って、前に広がる砂浜で遊ぼうという魂胆です。



 帰宅後砂抜きしたアサリを使って、ボンゴレビアンコを作って食べました。次の日には、アサリご飯(深川めし)にしてみました。いずれも、自分たちで採ってきたアサリを使うわけですから、美味しくないはずはありません。

 いずれの料理も、カメラで撮ることさえ忘れてしまうほどでしたので、ご覧の方は、想像の翼をひろげて料理をお楽しみください。


マッキーの『四季を楽しむ』:今年の八重桜in新宿御苑

2014年04月30日 | 四季の植物と風景



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 桜と言えば、多くの方がソメイヨシノを連想することでしょう。ソメイヨシノは、全国に植栽された圧倒的な本数で、他の品種を引き離しています。首都圏では、4月上旬にそのソメイヨシノが散った後、さまざまな八重の桜が咲き始めます。私は、八重桜を以前はあまり好きではありませんでした。しかし、最近では、種類によって大変趣のある桜であることが、分かってきました。4月20日の新宿御苑の八重桜を中心に、今年の八重桜を画像とともに振り返ります。

  4月中旬から下旬にかけて新宿御苑に咲いている八重桜は、鬱金(ウコン)、関山一葉御衣黄(ぎょいこう)などです。


「一葉」・・・「この桜は、えーと、イチョウだ!」「イチョウ?よく読んで!『イチヨウ』と書いてあるでしょう。」5歳児が読み間違えた桜です。どちらかと言えば、遠目に白っぽく見える桜です。

 
四月中旬に花を咲かせ、花は八重咲き。大きいものでは直径5cm以上の大輪になるそうです。花の中心部から葉の形に変化した雌しべが一本突き出ており、この様子からイチヨウの名前がついたそうです。







「関山」・・・昔から全国で見られる里桜(サトザクラ)の代表品種。4月下旬〜5月上旬まで開花します。花が長い期間持ち、東京の街中でよく見かけます。濃紅紫の八重咲きで、花弁数は21〜50枚で、花は塩漬けに用いられる品種です。




「鬱金」・・・鬱屈の鬱かな?「うこん」と打っても、変換されず、「うっくつ」と打って、やっと変換できました。黄緑が入った黄色の花びらに、花の中心からピンク色が差しています。花の終わりに、ピンク色となるようです。「御衣黄」も御苑には植えられてますが、こちらのほうが緑がかった黄色い花びらをつけています。




 この時期に、新宿御苑に咲いていた桜以外の花々も紹介します。桜が終わり、街の欅の新緑が美しくなると、都心では最も多く植栽されているツツジの花が咲き乱れます。ツツジの季節ともなれば、多くの方が百花繚乱の春本番を実感することでしょう。街中で見かけるツツジは、オオムラサキツツジが最も多いようです。下の画像は、久留米ツツジミツバツツジですが、山歩きをしていると、ミツバツツジやヤマツツジなど、様々なツツジに出会うことができます。







 毎年この時期に出会うことを楽しみにしている木の花として、「ハンカチの木」があります。ミズキ科の落葉高木で、中国の四川省・雲南省付近原産。花についた白い大きな2枚の苞葉が、下の画像のように垂れ下がり、日本では「ハンカチの木」や「幽霊の木」などと呼ばれます。やはり、ハンカチの木と呼んでほしいですね。いっぱいの白いハンカチが、枝に下がっていました。




「シャガ」・・・シャガ(射干、著莪、胡蝶花、学名:Iris japonica)は、アヤメ科アヤメ属の多年草。学名がアイリス・ジャポニカになっていますが、中国が原産で、古くに日本に入ってきた帰化植物だそうです。ハナショウブ・カキツバタが、湿った場所に生えるのに対して、下の二番目画像のアヤメは、乾いた場所に育ちます。シャガは、人家近くの森林周辺の木陰などやや湿ったところに群生します。








今度は、この時期に山に登ると必ずお目にかかる花です。それは、画像の順に「ニリンソウ」「クサイチゴ」で、御苑でも咲いていました。

「ニリンソウ」・・・キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草で、春山を代表する花のひとつです。同属の「イチリンソウ」と同じく、葉や茎は早春に地上部に出現し、初夏には枯れるスプリング・エフェメラルの一つです。山菜として、毒性のあるイチリンソウは食べませんが、ニリンソウは火を通すと毒性が消えるそうで、知り合いでも食べる方もいます。ところで、この仲間で「サンリンソウ」もあります。

「クサイチゴ」・・・本州(岩手県以南)の各地に生育する落葉の小低木ですが、イメージは多年生草本に見えます。生育地は明るい林縁や草地で、最も多く見かけるキイチゴです。早春に地下茎から新しい茎を出し開花し、果実は5月のおわり頃から6月始め頃に実り食べられます。






「やはらかに柳あをめる北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに」・・・石川啄木の歌ですが、ヤナギの新緑を見ると、どなたも思い出す短歌です。故郷の新潟は、「潟」だったことから、街路樹にヤナギが多い町です。水面に映るヤナギは美しく、水温む季節を感じます。







  御苑散策中の足元には、ハナニラツルニチニチソウが咲いていました。両方とも青色系統の花ですが、春先の雑草のオオイヌノフグリニワゼキショウや、ムスカリムラサキハナナなど、ほかにも様々な青系の花が見られます。








マッキーの『四季を楽しむ』:春の国立昭和記念公園散策

2014年04月11日 | 四季の植物と風景

 

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 立川市と昭島市の両市にまたがる立川基地跡地を活用した国営昭和記念公園は、東京ドーム約40倍の広さを持つ日本有数の国立公園です。園内には、四季折々の花が咲き、子どもの遊具が至るところに設置されているので、大人も子どもも存分に楽しめる公園です。

 今日は、4月の昭和記念公園の花々や、春の訪れを実感する景色を、画像で紹介します。当日は、私とwife、長女とその友達、そして5歳児の5人で園内をハイキングしました。



 昭和記念公園は、みどりの文化ゾーン(無料エリア)、
展示施設ゾーン水のゾーン広場ゾーン森のゾーンと大きく5つのゾーンで構成され、それぞれのゾーンが、より細かいエリアに分かれています。

 立川口よりも西立川口の方が最寄りの駅から近く、かつ主要なゾーンである「
水のゾーン・広場ゾーン・森のゾーン」の近くに入場できるので便利です。

 西立川口から公園に入ると、その先に綺麗な「水鳥の池」
(上の画像)が私たちを迎えてくれます。この公園内にある池は、人工的に作られているのか、水質を含めてとても綺麗です。



 今回、この公園を散策する目的は、桜の下のお花見ランチと、咲き始めているさまざまな木や草の花々を鑑賞することでした。都心から山側に少し離れているこの公園では、上の画像のように少し遅れてソメイヨシノの花が見頃を迎えていました。桜では、白い花を付けるオオシマザクラや、カンヒザクラの交配種である朱色のヨウコウなどが咲いていました。



 園内に咲いていた代表的な樹木の花を紹介しておきましょう。上の画像は、モクレンの花です。コブシハクモクレンの花も咲いていました。その他には、下の画像の順に、ハナモモサンシュユヒュウガミズキユキヤナギなどが咲いていました。画像の他には、シナレンギョウシャクナゲミツバツツジなどが咲いています。









 多少前後はありますが、この時期に咲く黄色い花を付け、知っているべき代表的な花木を挙げましょう。まず春先に咲く花として、ロウバイ・マンサク・サンシュユ・ヒュウガミズキ・ミツマタなどが挙げられます。その後に、レンギョウ・ヤマブキが続き、その後少ししてキンシバイ・ビョウヤナギ・ヒペリカムカリシナムなどが咲き始めます。




 水と緑と花々と青空の調和がとても良く、随所でヨーロッパの公園のように均整のとれた美しい風景に出会うことができます。親水性を意識し、伸びやかな歩道を確保し、木々の配置もゆったりとしていて、長閑な雰囲気を醸し出しています。









4月の初旬に咲いている草花は、下の画像順に、ハナニラ(珍しく赤みがかった色)・クリスマスローズチューリップムスカリなどです。他には、ヨウズイセンパンジーやビオラなどが目を楽しませてくれます。









 植物や動物に興味がある5歳児ですが、公園に来たら遊具で遊びたくなるのも当然です。この公園には、そうした子どもたちの欲求を満足させてくれる遊び場が至る所に設置してあります。






 広大な公園の敷地を散策しながら、大人も子どももさまざまな意味で、満足させてくれるのが、昭和記念公園です。サクラとムラサキハナナ下の画像)、そしてサクラとナノハナ(下の二番目と三番目の画像)、それぞれの色の対比が美しい季節でした。ポピーの花壇も、もう少しで咲き始める気配で、一面のポピーが春風に揺れる時期も間近です。









 とっても面白かったので、また連れてきて・・・5歳児の感想ですが、大人も同様の印象を受けた、春がいっぱいの昭和記念公園でした。



【今回歩いたルート】
JR西立川駅→西立川口→水鳥の池→花木園→わんぱくゆうぐ→渓流広場→こどもの森→ドラゴンの砂山→日本庭園→桜の園→原っぱ東花壇→ハーブ園→西立川口→JR西立川駅




マッキーの『四季を楽しむ』:5歳児と周辺の春を見つけに

2014年03月25日 | 四季の植物と風景



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 植物の多くは、花粉を虫の活動を介して運んでもらう虫媒花です。したがって、虫が活発に動き始める春は、多くの植物にとっても子孫を残すために重要な時期と考えられます。3月、春分の日の前後ともなると、さまざまな花が咲き始めます。今日は、近隣に咲く花と、代々木公園へ出かけた時に撮った画像を中心に綴ります。

 私のブログは、教育関連の内容の他に、近隣で見かける四季折々の植物の営みと、私自身が作った男の料理と、陶芸や絵画を中心に芸術についても、重要なカテゴリーとして綴っています。この三つは、ともすると惰性に流されがちな日常生活を、どれだけ豊かにしてくれているかを考える時、私の大切な趣味として位置づけることができます。


 上の画像が白梅で、下の画像が紅梅です。いずれも庭木や公園の樹木として大切に育てられている花木です。艶やかさと気品を併せ持つ花だと思います。

 一般家庭の庭木の中では、まだまだ寒い時期に、最も早く花を付ける植物です。……『梅一輪 一輪ほどの暖かさ』



 早春に咲く沈丁花は、どちらかと言うと、家の日陰や目立たない所に咲いている花です。けれども、その強い芳香で春の訪れを実感させる花でもあります。一般的にはピンクの花を咲かせますが、稀に純白の花(下二番目の画像)を付ける種類もあります。






 下の画像は、留鳥・漂鳥として、東京周辺でもよく見かけるヒヨドリです。桜や梅の木に、メジロ(下の2番目の画像)・ウグイスなどと同様に、よく見かける鳥です。スズメと同じく、わりと人間を怖がらない鳥で、餌を空中に投げると、動体視力がとても良いのか、素早くクチバシでキャッチします。餌をゲットして、枝に止まっているヒヨドリです。






 下の画像は、近くの公園に数本植えられている、河津桜です。ソメイヨシノが咲く本格的な桜のシーズンに先立ち、私たちの目を楽しませてくれる花です。そして、ソメイヨシノが咲く頃には、葉桜になっています。

 この河津桜は、大寒桜と同様に、オオシマザクラとカンヒザクラの自然交配種と言われています。河津桜よりも若干遅く、緋色の花びらが筒状に咲き、桜らしからぬカンヒザクラ(下の三番目の画像)も、花を咲かせていました。









 まだまだ枯れ葉や、地面にピッタリと張り付いたロゼットという形状の草が多い中で、春の陽光を感じて土筆が芽を出していました。
土筆はスギナの胞子茎で、胞子を放出します。スギナは、シダ植物の仲間なので、胞子で子孫を増やす胞子植物です。

 この土筆を、5歳児と一緒にいくらか摘んで料理しました。私の生まれ育った地域では、土筆を食べる習慣はありませんでした。しかし、私の山菜師匠Y氏の故郷・福岡では、土筆を食べる習慣があるようで、彼から教わった料理です。近々このブログで、土筆料理を紹介します。




 ここから下の画像は、3月16日の日曜日に、代々木公園へ出かけた時に撮ったものです。河津桜も峠を超えて、葉も出していました。画像で分かる通り、カンヒザクラの遺伝子が含まれているので、ソメイヨシノよりももっと綺麗なピンク色であることが、画像からも分かるでしょう。






 ミモザと呼ばれることが多い植物ですが、本当の名称はマメ科のフサアカシアです。黄色い大きな房状の花が付き、とても香りの良い花です。香水の原料とされることもあるそうです。



 代々木公園へ行く度に、5歳児が最も喜ぶ場所が、地下鉄の空気取り入れ口です。下の画像のように、電車が近づくと、まず落ち葉がピョンと立って踊り始め、やがて空中に舞い上がります。それがマジックを見ているようで、とても楽しいのでしょう。しかしその快楽の代償として、電車が過ぎ去った後は、落ち葉や塵を体中にいっぱいに付けることになります。



 本格的な春の訪れとともに、自然の営みも活発になってきます。そんな心躍る楽しい自然の美しさを、これからもこのブログで綴ります。ご期待ください。



マッキーの『四季を楽しむ』:新春の光

2014年01月21日 | 四季の植物と風景



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 昨年の12月22日冬至を境に、太陽は南回帰線にタッチした後、反転して北上を開始しました。その結果として、日の出の時刻が少しずつ早まり、日の入りの時刻が微妙に遅くなっていることを、感じ取っている方もいるでしょう。また、最低だった南中高度が底を打ち、陽射しが少しずつ強くなり始めたことに気付いている方もいるはずです


 けれども、こと気温に関しては、2014年の1月20日(月)から始まり二十四節気の立春までの間 、すなわち1月20日から2月3日までが大寒にあたります。この時期、日本列島では、一年で最も寒い日々が続きます。したがって、寒さの本番は、これからということになります。

 冬至において、太陽は日本列島から最も離れた位置にあるわけですが、その後、太陽は日本列島に向けて北上を始めたことを、的確に感じ取っているのは、人間ではなく、植物です。植物は、気温の変化よりも、日照時間の変化を読みとって、自らの生命活動に役立てているのです。

 寒さの厳しい時期ですが、暖かい服装で、公園や近隣の野原や河川敷を散歩すると、微かな新春の息吹を感じ取ることができることでしょう。今日は、私と5歳児が最近見つけた、そんな春の兆候をお届けしましょう。



 花の少ない睦月、そんな季節に可憐に咲いている花、それがニホンスイセンです。1月の代表的な草花と言えるでしょう。下のペーパーホワイトに比べて、ニホンスイセンは香りも良く、清楚な印象を受けます。

 サザンカツバキの花は、この時期の代表的な花木です。また、注意深く観察すると、冬咲きの桜が、いたる所に咲いているのが分かるでしょう。それから、この時期に無くてはならない花として、ロウバイを挙げることができます。

 下の画像は、
ソシンロウバイ(素心蝋梅)で、ロウバイの花弁はソシンロウバイに比べてやや細長く、ソシンロウバイが花全体が黄色ですが、ロウバイは中心が紫色をしているので、識別は簡単です。






 サザンカやツバキの花が咲いているときには、花粉を運ぶ虫たちは、成虫として活躍する季節ではありません。こうした冬の季節に咲いている花には、ヒヨドリメジロが集まっていることがよくあります。風媒花や虫媒花の他に、このように鳥を利用して受粉する花があります。鳥媒花とも呼ばれ、厳寒の冬に咲く花は、そうした仲間の植物です。

下の小さく綺麗な色の花は、ジャノメエリカです。この時期から咲き始め、かなり長期間に亘って咲き続けます。



 根が水中にあり、茎や葉を伸ばして水面上に出る植物を抽水植物と言います。小さな池に、抽水植物のガマが、枯れ薄のように密生していました。の穂には、綿毛の種子が付いていました。私たちが訪れたとき、偶然にも一瞬強い北風が吹き、ガマの穂の綿毛の種子が、空に向かって一斉に吹き飛ばされ、周囲全体がその綿毛で覆われました。その現象を、5歳児は喜んで見ていました。その後、私たちのコートには、綿毛が付着し、しばらくの間、広範囲にその綿毛が空中に浮遊していました。



 コブシの花のつぼみも、心なしかふくらんできました。太陽光の強弱と日照時間を的確に判断して、春の訪れを待ち望んでいるといった風情です。



 最後に、公園の休憩所で偶然に隣り合わせた人から教えてもらった植物についてお話ししましょう。下の画像を見て、この枝がどんな植物かを言い当てることができた人は、かなり植物に詳しい人です。

 この植物の名は、ケンポナシです。ケンポナシ(玄圃梨)は、クロウメモドキ科
ケンポナシ属の落葉高木です。下の画像の黒い実は食べられませんが、その実が付いている枝が軟らかくグミのような触感で、かなりの甘みを感じます。

 周囲の人たちにも、その人は試食してもらっていました。周囲の人も私と同様に、その植物について知らないようでした。温厚そうで、親切な老人といった風情の人でした。5歳児が一番喜んでそのケンポナシの枝を食べていました。この植物の実を、動物に食べてもらって、実を広範囲に運んでもらうために、実の付いた枝を、甘い果実のように変化させたのは、植物の知恵ということになります。

 最後に、「知らない人から、食べ物をもらって、食べたりしてはいけないよ。今回は、お父さんが付いていたし、親切な人だと言うことが分かっていたからね。」と、付け加えることを忘れませんでした。

【ケンポナシ】
初夏に小型の白い花が集散花序になって咲く。秋に直径数ミリの果実が熟す。同時にその根元の枝が同じくらいの太さにふくらんで、ナシ(梨)のように甘くなり食べられる。これは民間では二日酔いに効くともいわれる。見かけは枝つき干し葡萄のようなので、英語では"Japanese raisin tree"という。





マッキーの『四季を楽しむ』:5歳児と晩秋・初冬を歩く

2013年12月24日 | 四季の植物と風景



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 色付きに関係する天候条件が良かったこともあり、今年の紅葉は、多くの方を楽しませたことでしょう。私は、先に綴った山登り(マッキーの山登り:大山ケーブルバス停~下社~高取山~聖峯~念仏山~吾妻山~鶴巻温泉駅)以外に、家の5歳児と新宿御苑・代々木公園・高尾山などに出かけて、存分に紅葉を楽しむことができました。今日のブログでは、その時に出会った紅葉と植物を、画像と共に振り返ってみます。



 紅葉は、撮った写真でもその美しさを感じられますが、やはり出かけて実際の紅葉を見なければ、真の美しさを実感することはできません。それは、私たちが単に目の網膜に映った映像を見ているのではなく、心のフィルターを通して目の前の情景を見ていると言えるからです。

 特に日本人は、散りゆく木々の紅葉を、重層した深い眼差しで見ていると考えられます。「散り際の美学・潔さ」という言葉があるように、花や葉の散り際に、人間の生き様を投影しているようです。したがって、年を取れば取るほど、晩秋の紅葉の美しさは、身に染みて感じられるようになります。






 黄葉した木々の中の散歩は、楽しいものです。晩秋・初冬の淡い木漏れ日の中を、落ち葉を踏みながら歩く楽しさは、子どもだけものもではありません。絨毯のようなクッション、サクッサクッという足音なども、落葉の上を歩く楽しさに関係していることでしょう。黄色に染まった周囲の景観の中、ちょっと人影がまばらなひっそりとした公園を歩けば、心落ち着く至福の一時を過ごすことができるでしょう。




 色鮮やかに紅葉したベニシダレモミジが青空に映えてとても綺麗でした。また、花が少なくなったこの時期、下の画像のようにインド原産のソケイの花が、薄暗がりの中で、芳香を周囲に漂わせ輝くように咲いていました。この花から取った香油がジャスミンです。



 初冬の花と言えば、サザンカ(下の画像)を思い出す方が多いと思います。この花に少し遅れてツバキの花が咲き始めます。また、ボケ
(二つ下の画像)の花の鮮やかな朱色も美しく感じます。ボケという名称は、ちょっと違和感を覚えますが、果実が瓜に似ているため、木になる瓜で木瓜(もけ)とよばれたものが、「ぼけ」に転訛したともいわれています。







 公園の中に、時々周囲の落ち葉が勢いよく空高く舞い上がる場所があります。そう、マリリンモンローの仕草が有名な地下鉄の換気口があり、その上の落ち葉が舞い上がるのです。地下鉄の電車が通過するたびに舞い上がる葉を目当てに、子供たちはその換気口の上に立ちます。葉が舞い上がっている間、キャーキャー叫びながら、その現象を楽しみます。行き過ぎた後は、その楽しみの代償として、頭から体中に落ち葉やら細かい塵が付いてしまいます。それでも、この遊びは子どもにとって堪らない魅力があるようでした。



 木の根本にできたに、本当に入るの?こういう時、大人は「汚いから止めなさい。」と言いがちですが、それをぐっと封印して、やりたいようにやらせました。実は、もう一人同年らしい男の子も、この洞に入っているのです。ほとんど、アリスの世界です。こうした子どもの世界を、私たち大人は忘れてしまっているようです。



 この子を、もっとワイルドな世界に連れて行きました。ロープも張られた登山路、自らの命は自らで守る!子どもを、もっと自然の中に連れて行くべきです。どうやったら危険で、どうしたら安全なのかは、そうした状況に置かれて身に付いていくものなのです。管理された公園の自然ではなく、本当の自然を体験させることは、子どもにとって大切なことだと思います。それは、里山程度の場所でも良いでしょう。






 非日常の世界は、とっても楽しいものです。私にとって、時々出かける山登りは、身体的にも精神的にも、健全な状態を維持するのに役立っています。子どもも、知らない世界を体験することは、とても興味深く魅力的なことだと思われます。ケーブルを使って上の駅から高尾山頂上までがやっとだったこの子も、5歳児ともなると、高尾山口駅から頂上まで、ゆっくりですが登れるようになりました。

 高尾山から降りてきた後に、銀座の画廊に立ち寄りました。そこで行われていた帽子の新作展で、この五歳児は作家さんに気に入られ、幾つかの帽子のモデルをしました。銀座でモデルデビューです。

その後、近くの別の画廊で行われていた、美術愛好家の団体である美楽舎の忘年会に参加しました。初体験の「忘年会」は、とても気に入ったようです。山登り・モデル・忘年会と盛りだくさんの経験をした後、銀座のイルミネーションを楽しんで帰りました。



 紅葉の後は、冬枯れた木々が林立することになりますが、常緑樹にない魅力が落葉樹にはあります。街路樹や住宅地周辺の落葉樹は、清掃がたいへんな程の落ち葉を生み出します。それでも、常緑樹に代えないのは、四季折々の変化を落葉樹は見せるからです。樹下のベンチは、夏には涼しい木陰となり、冬には太陽光線をしっかりと受け止める日溜まりとして、憩いの場を提供します。四季の変化に富んだ日本に住む私たちは、その恩恵を生活の中に役立て、心豊かに過ごすことを心掛けるべきでしょう。

四季折々の木々や草花を楽しむ精神的な余裕を持ち、
楽しむだけではなくその知識を増やすことにより、
日々の生活に深みが出てくると思います。


 


マッキーの『四季を楽しむ』:チョウセンアサガオとキダチチョウセンアサガオ

2013年10月01日 | 四季の植物と風景



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 ベランダの片隅に忘れ去られたようなプランターが、一つあります。春になると、そこに何かの種を植えます。今年は、もらった被災地のヒマワリの種を植えました。すると、ヒマワリが咲き終わる頃、そのプランターの土から、元気よく別の植物が成長を初めます。これは毎年のことで、再利用している土から、不死鳥のように芽を出し花を咲かせる、とても生命力ある植物です。下の画像が、その植物ですが、皆さんの中で、名前をご存知の方は?



 そう、その植物の名は、チョウセンアサガオです。毎年種子ができ、翌年にそこから発芽するようです。ネットで調べると以下のような解説が載っていました。

 《ナス科の植物。園芸用にはダチュラの名で広く流通しているほか、マンダラゲ(曼陀羅華)、キチガイナスビの異名もある。原産地は南アジア。日本へは、江戸時代 (1684年) に薬用植物としてもたらされ、現在は本州以南で帰化・野生化したものが見られる。》

 また、この植物の和名にチョウセンがつくのは、単に外国からやってきた植物の意味で、アサガオはその花形が合弁花で似ているからです。



 チョウセンアサガオの葉(上)と、その実(下)の画像。花は、9月頃に咲きます。



 チョウセンアサガオは、全株にアルカロイドのスコポラミンを含有しているため毒性があり、
経口後30分程度で口渇が発現し、体のふらつき、嘔気、倦怠感、眠気や幻視等の症状を起こすそうです。かつて治療に用いられ、分量を誤ると狂躁状態が数日間も続くことがあるため、キチガイナスビの別名が付いています。変な使用法には、十分ご注意を!近年ではエンジェルズ・トランペットの名で、園芸店で販売されていることが多いそうです。花は、下の画像のように清楚で、とても強い毒性のある植物には見えません。



 では、このチョウセンアサガオにとてもよく似た花を付ける、下の画像の植物の名を知っている方はいますか?チョウセンアサガオは草ですが、こちらの植物は、背の高くなる木です。そして、多くの方が、実はこの両者の区別がつかずに、混同しています。画像は、近隣のマンションの植栽にある比較的大きな木で、毎年多数のラッパ状の花をクリスマス飾りのように付けます。私は、その年の花の出来栄えを、密かに楽しみにしている木でもあります。



 花の形は、チョウセンアサガオとそっくりで、一般的に黄色い花を付ける植物です。その植物名は、キダチチョウセンアサガオです。花が黄色だからキダチチョウセンアサガオなのかとも思いますが、よく考えると、「木立」だからキダチチョウセンアサガオと呼ばれていると考えたほうが自然です。この植物をネットで調べると、以下のように解説されていました。

《ナス科の属のひとつで、低木または高木である。園芸名でエンジェルストランペットと呼ばれることが多い。
かつては近縁のチョウセンアサガオ属に含めていた。そのため園芸名ではチョウセンアサガオ属の学名から、ダチュラの名が使われる場合もある。》



 二つの植物の解説を読むと近縁であるために、双方とも全く同じ名で呼ばれることもあるようです。ただし、低木または高木であるキダチチョウセンアサガオと、一年草または多年草であるチョウセンアサガオでは、見た目が大分異なりますので、識別は簡単です。

 また、花の付き方を見ると、キダチチョウセンアサガオ属は、下向きに花を付けるのに対して、チョウセンアサガオ属は、上向きに花を付けるという違いもあります。



 植物を観察していると、似た植物を識別することに、興味が湧きます。近縁の植物を見分けられるようになると、植物の観察がぐっと楽しくなります。下記のブログは、そんな植物の識別法について綴ったものです。興味ある方は、ご覧下さい。

マッキーの『四季を楽しむ』:レンギョウ・ヤマブキ・キンシバイ

マッキーの『四季を楽しむ』:ニホンスイセン・ペーパーホワイト・ラッパスイセン

マッキーの『四季を楽しむ』:キンシバイとビョウヤナギとヒペリカム・カリシナム

マッキーの『四季を楽しむ』:カタバミとムラサキカタバミ

マッキーの『四季を楽しむ』:ツユクサとトキワツユクサ

マッキーの『四季を楽しむ』:ヒルザキツキミソウとコマツヨイグサそしてアカバナユウゲショウ

マッキーの『四季を楽しむ』:シロツメクサとアカツメクサそしてコメツブツメクサ

マッキーの『四季を楽しむ』:ハルジオンとヒメジョオン



マッキーの『四季を楽しむ』:ベランダの秋・・・稲穂

2013年09月24日 | 四季の植物と風景



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 ベランダなどの狭いスペースでも可能な植物の栽培は、比較的簡単で、季節を感じる楽しい行為だ。

 今年は、ベランダのプランターで、イネを育ててみました。生協に注文した食品のおまけで、イネの苗がついていたのです。特別な手間をかけずに、いわば放置したままイネを育てました。イネの苗を植えると直ぐに、藍藻類の植物プランクトンであるアオコが、水面に繁殖しましたが、それも、そのままにしておきました。



 イネは、思いの外、丈夫な植物であることが分かりました。あまりにも、手間をかけなかったせいで、早朝に咲くイネの花を観察するチャンスを逃してしまいました。実は、私は、日本最大のイネの単作地帯である新潟出身であるにも拘らず、未だにイネの花を見たことがなかったのです。残念!

 イネの花は、花びらが無く、「えい」に包まれている不完全花です。イネは虫媒花ではなく風媒花の仲間であり、自家受粉する代表的植物です。また、種子の発芽条件3つの中に、「空気(酸素)があること」という条件があります。ですから、水中では、多くの植物の種子は、発芽できません。しかし、イネの種子は、水中の微量な酸素を活用して、水中で発芽することができます。原産地の自然条件で、イネが発芽するために、そうした条件をクリアできる資質を獲得したのでしょう。(塾では、小5で学習。)

 ところで、花粉を虫の力を借りて運ぶ虫媒花と、花粉が風に運ばれて受粉する風媒花を、皆さん判別できるでしょうか。以下の植物をいずれかに識別してみてください。(塾では小5で学習・・・くれぐれも楽しみながらお考えください!)

【問題】
ハナミズキ・イチョウ・アサガオ・ヒマワリ・ソテツ・クルミ・スミレ・ヤナギ・チュウリップ・ブナ・イラクサ・ユリ・コスモス・ヨモギ・イグサ・タンポポ・ナノハナ・ススキ・トウモロコシ・サルスベリ
(20問中、8割の16問正解者は、合格。・・・解答は下に記載。)



 下の画像のような台風一過の青空の下、ベランダのイネの穂が、頭(こうべ)を垂れています。もう少ししたら収穫して、わずかなお米を脱穀して、雑炊にでもしてみようと思っています。ところで、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という格言があります。学識や徳行が深まるほど、相手に対する態度が謙虚であらねばならないということを、稲穂で喩えています。イネは、食べるだけではなく、学ぶことも多いのです。

 家庭で、特に都市部の集合住宅のベランダなどで、家庭菜園をこしらえて、季節の野菜を育てることは、とても楽しいものです。子どもがいる家庭では、なおさらのこと、植物を栽培することは、生きた教材として、子どもたちに貴重な体験になります。また、そうして育てた植物の実を収穫して料理することは、食育の観点でも大切な経験となるでしょう。

【イネ】
 イネは、イネ科イネ属の植物。属名は古代ギリシア語由来のラテン語で「米」または「イネ」の意。種小名は「栽培されている」といった意味である。収穫物は米と呼ばれ、トウモロコシやコムギとともに世界三大穀物の1つとなっている。
 ジャポニカ種・・・日本、朝鮮半島、中国北部など温帯の地域で栽培されている。ジャポニカ種は温帯日本型と熱帯日本型(ジャバニカ種)に分けられる。

【虫媒花・風媒花の解答】
虫媒花・・・アサガオ・ヒマワリ・スミレ・チュウリップ・ユリ・コスモス・タンポポ・ナノハナ・ハナミズキ・サルスベリ

風媒花・・・イチョウ・ソテツ・クルミ・ヤナギ・ブナ・イラクサ・ヨモギ・イグサ・ススキ・トウモロコシ

見分け方・・・イネ科,ブナ科,キク科のヨモギ属などを除き、被子植物は虫媒花で、虫を誘うために、きれいな色で咲き、蜜で虫を集め、匂いで虫を誘う花をつけるのが特徴です。逆に、花びらやがく片が無く、被子植物に進化する以前の古い植物である裸子植物は、風媒花だと考えて間違いありません。イネは、被子植物ですが、虫に花粉を運んでもらうことを止めたので、先祖返りのように、花びらは小さくなり、えいに変化したと考えられています。

 ところで、花粉を運ぶのに、鳥類を利用する植物もあります。鳥媒花と呼ばれる植物です。下記は以前に綴ったブログです。興味ある方は、ご覧ください。

マッキーの随想:冬咲く花の不思議



 台所にあったサツマイモから、可愛らしい芽が出ていました。そこで、観賞用に器に入れて、テーブルの上に置いておきました。すると、白い根を多数出して、急速に成長し始めました。



 根菜類は、多くの方も経験があるように、比較的芽を出し易いですね。料理で使った後のニンジンの上部を、容器に入れて水を注しておくと、繊細な茎と葉が出てきて、観賞用に楽しめます。

 さて、サツマイモ(食べる部分)は、根でしょうか?または地下茎でしょうか?植物には、地下茎に養分を蓄えるものと、根に養分を蓄えるものなどがあります。では、サツマイモと下の植物について、どこに養分を蓄えるのか、二つに分類してみてください。(塾では小5の学習内容)


【問題】
ワサビ・ダイコン・ジャガイモ・サツマイモ・サトイモ・ゴボウ・カブ・ショウガ・ニンジン・クワイ・コンニャク・ヤマノイモ・タマネギ・ユリ・レンコン
(以上15種類・・・8割正解、すなわち12種類正解者は、合格!ただし、この分類は、生物学的な分類で、農産物として便宜的な分類の仕方ではありません。・・・解答は下に記載。)


【サツマイモ】
 ヒルガオ科サツマイモ属の植物。あるいはその食用部分である塊根(養分を蓄えている肥大した根)。別名に、甘藷(かんしょ)、唐芋(からいも、とういも)、琉球薯(りゅうきゅういも)。仲間に、アサガオやヨウサイ(アサガオ菜)がある。



【根と地下茎の解答】(あくまでも、生物学的な分類です。)

根・・・ダイコン・ゴボウ・ヤマノイモ・カブ・サツマイモ・ニンジン

地下茎・・・ワサビ・ジャガイモ・サトイモ・ショウガ・クワイ・コンニャク・タマネギ・ユリ・レンコン
(野菜の分類では、サツマイモもジャガイモも根菜類に入れたり、いも類として一緒に分類しているものも見かけます。)

根と地下茎の見分け方のポイント・・・じゃがいものように、先端に芽があり、表面がつるつるしていて、細かい根が付いていないものが地下茎です。また、さつまいものように、表面にひげ根が付いていて、先端も細い根で終わっているものはです。


マッキーの『四季を楽しむ』:5歳児と一緒にアジサイの撮影

2013年07月02日 | 四季の植物と風景



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 あっという間に先月のこととなってしまいましたが、6月16日の日曜日も教室に出て仕事をして、午後に帰宅した後、念のため傘も準備し、5歳児と周囲の公園などに咲いているアジサイの撮影に出かけました。私のカメラは、オリンパスのミラーレス、5歳児のカメラは、ニコンのコンデジ

 私のカメラ歴は比較的長く、小学校低学年頃には、父のアサヒフレックスを使って写真を撮り、家の押入を改造した暗室で、DPEを楽しんでいました。ただ、カメラ遊びも小学生の頃が中心で、中学生になってからは、時々といったところでしょうか。

 親友がこっそり撮った好きな女の子の写真(フィルム)を、焼き増しするために、その友人と二人で押し入れに入って、印画紙に焼付けしたこともありました。確か生徒手帳に入る大きさの写真もリクエストしたその友は、今では国立大学の副学長として活躍しています。私は、大学を卒業してから、主にニコンF2・ニコンF3などを持って、山と家族を中心に写真を撮り続けてきました。

 あまり使っていないデジカメが家に1台ありましたので、それを使って数ヶ月前から私のアドバイスを受けながら、5歳児はカメラを楽しんでいます。初めの頃は、意味不明な、しかし私にはけっして撮れないアングルの画像が、いつの間にかいっぱい撮ってありました。最近はだいぶ上手くなってきましたが、そのぶん驚くような面白い画像が少なくなりました。(下が、幼児がカメラに慣れない頃に撮った写真。)





 幼児は、撮ろうとする対象にカメラを向けるものの、構図というものを配慮しません。画像の中に目的の物が入っていれば、それで良しとする。人物であれば、全体の一部しか写っていない。ただし、とても低いアイレベルからの画像であったり、カメラを平行に持つことをしないために、不思議な感覚の画像であったり、面白い画像であることは確かです。


(雨上がりの公園に咲くアジサイ)

 公園の植物は、中高年を中心とするボランティアの人たちが、下の画像のように一生懸命世話をしていました。少子高齢化社会が到来した現在、中高年を活用することは、その人達の生き甲斐ともなり、社会全体もこのように恩恵を受けることができます。


(雨上がりの公園の花壇で、作業をする高齢者)

 この時期には、周囲の公園にさまざまな種類のアジサイが咲いています。
アジサイには、とても多くの種類があります。ここで、過去に撮った画像も参考にして、ちょっとアジサイの仲間について整理しておきましょう。

 日本に分布しているガクアジサイ」、アジサイの仲間の原種とも言える基本タイプです。ホンアジサイの呼び名もある「アジサイ」と呼ばれる品種は、両性花がすべて装飾花に変化したガクアジサイの一つで、日本では古くから親しまれています。ヤマアジサイ」と呼ばれる種類のアジサイは、ガクアジサイを小ぶりにしたような形態で、とても多くの品種があります。また、日本に自生しているアジサイがヨーロッパに渡り、品種改良された西洋アジサイ」は、今ではアジサイの主流となっています。

 アジサイの属名は、ハイドランジアです。ギリシア語のハイドロ(水)とアンジェイオン(容器)、すなわち「水の器」と名付けられたアジサイは、その名のとおり瑞々しさに最も特徴があると思います。


(民家脇に咲く、色鮮やかなアジサイ)


 下の画像は以前に山で撮ったもので、上のアジサイとは別種のアジサイです。微細な美しさのコアジサイと、時期がちょっとずれた9月から10月に咲くタマアジサイの、名の由来となった蕾と開花した花です。高尾山系でよく見かけるタマアジサイは、このブログで度々登場します。


(繊細な美しさを持つ、奥多摩のコアジサイ)


(高尾山のタマアジサイの蕾)


(晩夏から初秋にかけて開花するタマアジサイ)

 
他に「ガクウツギ」「ノリウツギ」「ムシカリ」などは、山登りをしているとよく見かけますが、アジサイに似ていますが別種です。また、よく商店街の鉢植えで見かけることが多くなったカシワバアジサイ」、も下の画像のように、独特の形状の花を咲かせます。


(高尾山のガクウツギ・登山道を枝垂れるように一面に飾る)


(新潟・五頭山のムシカリ)


(商店街・民家などの鉢植えでよく見かけるカシワバアジサイ)

 花は、人生とともにあります。人生の様々な場面で彩りを添え、喜びを倍加させるだけではなく、ある時は悲しみを癒してくれます。私は、人生を、花とともにありたい、そう願っています。花は、心の平衡感覚を研ぎ澄まし、苛立つ心を鎮めてくれます。また、多忙な仕事に埋没する心を、豊かなものにしてくれます。

 ただし、そんなことを感じ始めたのは、そんな昔のことではありません。山登りを、スポーツとして捉えていた若いころ、高山植物を愛でている中高年の方たちを横目に、無関心が当然のように、足早に通り過ぎていく自分がいました。

 しかし最近は、年齢的にも、がむしゃらな山登りから、ゆったりと登る山登りに変化しました。周囲の植物の名前や特徴を知っていると、鑑賞の幅が広がり、日頃の散歩も楽しさが増すことは確かです。

 花の持つ力、そんなことを意識し始めた、今日このごろです。



 アジサイを綴った過去のブログです。興味ある方は御覧ください。

マッキーの随想:アジサイとカタツムリの思い出

マッキーの随想:梅雨…アジサイの季節…そして夏至


 他に、出会ったさまざまな植物の特徴を、画像とともに綴ったブログを一部載せますので、興味ある方は参考にご覧下さい。

マッキーの『四季を楽しむ』:レンギョウ・ヤマブキ・キンシバイ

マッキーの『四季を楽しむ』:ニホンスイセン・ペーパーホワイト・ラッパスイセン

マッキーの『四季を楽しむ』:キンシバイとビョウヤナギとヒペリカム・カリシナム

マッキーの『四季を楽しむ』:カタバミとムラサキカタバミ

マッキーの『四季を楽しむ』:ツユクサとトキワツユクサ

マッキーの『四季を楽しむ』:ヒルザキツキミソウとコマツヨイグサそしてアカバナユウゲショウ

マッキーの『四季を楽しむ』:シロツメクサとアカツメクサそしてコメツブツメクサ

マッキーの『四季を楽しむ』:ハルジオンとヒメジョオン

マッキーの随想:公園のドングリたち・その1基礎知識

マッキーの随想:公園のドングリたち・その2公園の主要なドングリの木

マッキーの随想:ドングリを食す…身近にあった自然の恵み…Part4

マッキーの随想:ヤマナシの木…身近にあった自然の恵み…Part3

マッキーの随想:ヤマモモの木…身近にあった自然の恵み…Part2

マッキーの随想:桑の木…都心の公園・集合住宅の植栽にも

マッキーの随想:全国の桜の古木をデータでチェック!

マッキーの随想:冬に咲く桜と早咲きの桜