「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの『四季を楽しむ』:新春の光

2014年01月21日 | 四季の植物と風景



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 昨年の12月22日冬至を境に、太陽は南回帰線にタッチした後、反転して北上を開始しました。その結果として、日の出の時刻が少しずつ早まり、日の入りの時刻が微妙に遅くなっていることを、感じ取っている方もいるでしょう。また、最低だった南中高度が底を打ち、陽射しが少しずつ強くなり始めたことに気付いている方もいるはずです


 けれども、こと気温に関しては、2014年の1月20日(月)から始まり二十四節気の立春までの間 、すなわち1月20日から2月3日までが大寒にあたります。この時期、日本列島では、一年で最も寒い日々が続きます。したがって、寒さの本番は、これからということになります。

 冬至において、太陽は日本列島から最も離れた位置にあるわけですが、その後、太陽は日本列島に向けて北上を始めたことを、的確に感じ取っているのは、人間ではなく、植物です。植物は、気温の変化よりも、日照時間の変化を読みとって、自らの生命活動に役立てているのです。

 寒さの厳しい時期ですが、暖かい服装で、公園や近隣の野原や河川敷を散歩すると、微かな新春の息吹を感じ取ることができることでしょう。今日は、私と5歳児が最近見つけた、そんな春の兆候をお届けしましょう。



 花の少ない睦月、そんな季節に可憐に咲いている花、それがニホンスイセンです。1月の代表的な草花と言えるでしょう。下のペーパーホワイトに比べて、ニホンスイセンは香りも良く、清楚な印象を受けます。

 サザンカツバキの花は、この時期の代表的な花木です。また、注意深く観察すると、冬咲きの桜が、いたる所に咲いているのが分かるでしょう。それから、この時期に無くてはならない花として、ロウバイを挙げることができます。

 下の画像は、
ソシンロウバイ(素心蝋梅)で、ロウバイの花弁はソシンロウバイに比べてやや細長く、ソシンロウバイが花全体が黄色ですが、ロウバイは中心が紫色をしているので、識別は簡単です。






 サザンカやツバキの花が咲いているときには、花粉を運ぶ虫たちは、成虫として活躍する季節ではありません。こうした冬の季節に咲いている花には、ヒヨドリメジロが集まっていることがよくあります。風媒花や虫媒花の他に、このように鳥を利用して受粉する花があります。鳥媒花とも呼ばれ、厳寒の冬に咲く花は、そうした仲間の植物です。

下の小さく綺麗な色の花は、ジャノメエリカです。この時期から咲き始め、かなり長期間に亘って咲き続けます。



 根が水中にあり、茎や葉を伸ばして水面上に出る植物を抽水植物と言います。小さな池に、抽水植物のガマが、枯れ薄のように密生していました。の穂には、綿毛の種子が付いていました。私たちが訪れたとき、偶然にも一瞬強い北風が吹き、ガマの穂の綿毛の種子が、空に向かって一斉に吹き飛ばされ、周囲全体がその綿毛で覆われました。その現象を、5歳児は喜んで見ていました。その後、私たちのコートには、綿毛が付着し、しばらくの間、広範囲にその綿毛が空中に浮遊していました。



 コブシの花のつぼみも、心なしかふくらんできました。太陽光の強弱と日照時間を的確に判断して、春の訪れを待ち望んでいるといった風情です。



 最後に、公園の休憩所で偶然に隣り合わせた人から教えてもらった植物についてお話ししましょう。下の画像を見て、この枝がどんな植物かを言い当てることができた人は、かなり植物に詳しい人です。

 この植物の名は、ケンポナシです。ケンポナシ(玄圃梨)は、クロウメモドキ科
ケンポナシ属の落葉高木です。下の画像の黒い実は食べられませんが、その実が付いている枝が軟らかくグミのような触感で、かなりの甘みを感じます。

 周囲の人たちにも、その人は試食してもらっていました。周囲の人も私と同様に、その植物について知らないようでした。温厚そうで、親切な老人といった風情の人でした。5歳児が一番喜んでそのケンポナシの枝を食べていました。この植物の実を、動物に食べてもらって、実を広範囲に運んでもらうために、実の付いた枝を、甘い果実のように変化させたのは、植物の知恵ということになります。

 最後に、「知らない人から、食べ物をもらって、食べたりしてはいけないよ。今回は、お父さんが付いていたし、親切な人だと言うことが分かっていたからね。」と、付け加えることを忘れませんでした。

【ケンポナシ】
初夏に小型の白い花が集散花序になって咲く。秋に直径数ミリの果実が熟す。同時にその根元の枝が同じくらいの太さにふくらんで、ナシ(梨)のように甘くなり食べられる。これは民間では二日酔いに効くともいわれる。見かけは枝つき干し葡萄のようなので、英語では"Japanese raisin tree"という。




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