「マッキーのつれづれ日記」

進学教室の主宰が、豊富な経験を基に、教育や受験必勝法を伝授。また、時事問題・趣味の山登り・美術鑑賞などについて綴る。

マッキーの『四季を楽しむ』:ヒルザキツキミソウとコマツヨイグサそしてアカバナユウゲショウ

2011年07月04日 | 四季の植物と風景


(ツツジの植え込みにからむように咲くヒルガオの花)



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6月そして7月ともなれば、公園はさまざまな花で彩られ、花壇や植え込みの花々には、心洗われる美しさを感じます。

それらの花木や草花は、多くの人が楽しむことができるように、周囲の状況に合わせ、工夫した配置で植えられ、人目を引くようになっています。

しかし、それらの草木の花の脇に、雑草として定期的に刈られ、ちょっと観察眼のある人たちを除けば、踏みしだかれるだけの草花が咲いています。

品種改良が進み、多種多様な園芸種が、私たちの目を楽しませてくれる昨今ですが、ある意味自然のままの雑草の花に、人に媚びない可憐な美しさを感じることがあります。

人類の大航海時代を経て、地球全体が一体化したと言ってもよいほどに、人と物と情報が絶え間なく流動している時代の結果として、私たちが日頃目にする雑草の中には、帰化植物が多く存在しています

そうした雑草の雑草たる所以は、人の手間を必要とせず、また他の植物に負けずに繁茂する生命力と、精力的に子孫を残す繁殖力を兼ね備えていることであると、私は思います。



それら雑草の中で、最近の公園や野原に咲いている近縁の三姉妹と言ってもよい植物について、今回取り上げます。

こうした種類の植物のうち、最近目にする三姉妹の中で、まず最初に取り上げる長女は、上の画像のヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)です。

6月に入ると、ツキミソウまたはマツヨイグサと呼ばれる仲間の植物の花が、目に付くようになります。

漢字で書けば、月見草・待宵草となり、夕暮れ時に月を見るが如く咲き、また宵の来るのを待っていたかのように咲く種類の草花です。

公園や野原を中心に、気をつけて観察すると、6月から7月にかけて到る所に咲いている植物です。

別名ヒルザキモモイロツキミソウと呼ばれるように、径が4~5cmの綺麗な桃色の花をつけ、大抵は群生して咲いています。

風に揺れる春先のポピーのような、または同じ時期と場所に咲いているヒルガオと、遠目から一見すると間違いそうな、可憐な花のヒルザキツキミソウ。

ツツジの植え込みに絡むように同じ時期に咲くヒルガオも、雑草として定期的に刈り取られる運命にありますが、こちらは同じ双子葉類でも合弁花(花びらがすべてくっついている)で、離弁花のヒルザキツキミソウとは、近寄って確認すれば直ぐに違いが分かります。

宵を待って咲く種類の花であるにも拘らず、昼に咲いている普通の花のように、ヒルザキツキミソウは、そのモモイロの花を風に揺らせて咲いています。

【ヒルザキツキミソウ(昼咲月見草)】
アカバナ科マツヨイグサ属多年生植物で、観賞用として栽培されている。
草丈は30-60cmくらいで、葉は披針形で互生する。
5~7月頃に、4-5cmくらいの大きさの、白または薄いピンク色の花を付ける。
花弁の数は4枚で、8本の雄蕊と、先端が十字型をした雌蕊がある。
北米原産の帰化植物であり、観賞用として輸入・栽培されていたものが野生化している。
名称の由来は、宵に咲くツキミソウと違って、昼間にも開花していることによる。

 

次に取り上げるマツヨイグサ属三姉妹の次女は、ヒルザキツキミソウよりももっと目立たず、気をつけないと見逃してしまうほどの雑草です。

その植物の名は、コマツヨイグサ

コマツ・ヨイグサではなく、漢字で書けば小待宵草(コ・マツヨイグサ)となります。

昼は、花が萎んでオレンジ色になっている花を見かけますが、咲いている状態では、径が2cm程の薄い黄色の花を付けています。

長女のヒルザキツキミソウに比べれば遥かに小さく、さまざまな雑草に紛れて控えめに咲いている花です。
 


【コマツヨイグサ】
 
アカバナ科 マツヨイグサ属
北米原産帰化植物。
秋に芽生え、春から黄色い花を咲かせる。
北海道から南西諸島に分布し、都会の荒れ地や河原などに生育し、特に海岸の砂浜などによく見られる。
茎は地面をはうことが多く、時に若干立ち上がって高さ50cmほどになる。
花の直径は2~3cm前後で、黄色い花の咲くマツヨイグサ属では最も花が小さい。
花は昼間に開花する。
葉の形は変異が大きく、深く切れ込むものから、鋸歯状のものまである。
 



今日のマツヨイグサ属三姉妹の三女は、コマツヨイグサよりもまた一段小さな花で、しかし繁殖力旺盛なのか、群落を成して咲いているアカバナユウゲショウ(赤花夕化粧
です。

ちょっとおませな三女は、小さな割に綺麗な赤みがかったピンクの花びらを揺らしながら、名前の如く背伸びしてスッと咲いています。

アカバナユウゲショウは、花径が1~1.5cmほどの小さなマツヨイグサの仲間で、夕方から淡紅色の花を咲かせます。

ヒルザキツキミソウは、名の通り昼にも咲いていますが、このアカバナユウゲショウも私が観察する限り、昼にも元気に花を咲かせています。

繁殖力が旺盛らしく、近年至るところに進出していますので、花の名は知らずとも、多くの人が日頃目にしているはずの植物です。

末っ子のアカバナユウゲショウ・・・この小さな雑草に、人はなんと風雅な名前をつけたことでしょう。 

【アカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)】
アカバナ科 マツヨイグサ属の多年草。
原産地は南米から北米南部で、現在は帰化植物として世界の温暖な地域に広く分布する。
日本には、明治時代に観賞用として南アメリカから持ち込まれた。
関東以西で野生化し、道端や野原や空き地などに雑草として生えている。




日本に帰化したマツヨイグサ属のうち、

マツヨイグサ・オオマツヨイグサ・コマツヨイグサ・メマツヨイグサ・

アカバナユウゲショウ・ヒルザキツキミソウの6種類が、

日本の野原に野草として定着していると言われています。

 

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