梅雨時の花として、多くの人が思い浮かべる植物は、間違いなく「アジサイ」でしょう。
「アジサイ寺」があるほど、梅雨時に鮮烈な印象を与える花木のアジサイに対して、野草ではあるもののその瑞々しい水色が魅力の「ツユクサ」も、この時期忘れられない花の一つではないかと思います。
園芸種のムラサキツユクサなどを除き、植え込みや道端に咲く雑草の「ツユクサ」は、定期的に刈られる運命にある草花です。
ただ、ツユクサやムラサキツユクサは理科の学習時間で、葉にある気孔を観察するときなどに使われ、子どもにとっては馴染みある野草とも言えます。
実は、私は「ツユクサ」を「ムラサキツユクサ」と勘違いして以前覚えていました。
下の画像が、最も一般的に目にするツユクサです。
【 ツユクサ(露草)】
ツユクサ科ツユクサ属の一年生植物。
日本全土、アジア全域、アメリカ東北部など世界中に広く分布する。
畑の隅や道端で見かけることの多い雑草である。
6~9月にかけて1.5~2cmほどの青い花をつける。
花弁は3枚あり、上部の2枚は特徴的で青く大きいが、下部の1枚は白くて小さく目立たない。
雌しべが1本、雄しべが6本で成り立っている。
アサガオなどと同様、早朝に咲いた花は午後にはしぼんでしまう。
先ほども説明したムラサキツユクサは、北米原産の園芸植物で、6月頃から次々と花を咲かせます。
たくさんのつぼみがあって、順次咲く1日花です。
ムラサキツユクサと呼ばれている一群の植物は、園芸的に改良されているので、学名や和名も混乱しているそうです。
基本種であるムラサキツユクサは、ヌマムラサキツユクサとも呼ばれ、染色体数は2n=12であり、染色体が倍加したオオムラサキツユクサは、ヌマムラサキツユクサに比べて全体に大型で、葉や花も大きいそうです。
ツユクサと同様に、雑草として生け垣の下や道端に生えている、葉はツユクサと同様に平行脈で、白い特徴的な花を咲かすツユクサの仲間があります。
その名前は、トキワツユクサと言い、ツユクサ科の植物です。
日影に咲いていることが多いので、白い三角形の花は、その白さがより強調されて印象的です。
【 トキワツユクサ(常磐露草)】
ツユクサ科ムラサキツユクサ属の多年草。
別名、ノハカタカラクサと言い南アメリカ原産。
日本には昭和初期に観賞用として持ち込まれ、帰化植物として野生化している。
要注意外来生物に指定されている。
やや湿っている日陰や水辺に生え、群落を形成する。
草丈は50cmほどで、初夏に白い花弁の三角形の花を咲かせる。