母の日に贈る、心と体を癒す薬膳のひと皿
5月第2日曜日は「母の日」。感謝の気持ちを伝える特別な日に、花やプレゼントに添えて“食べる思いやり”を贈ってみてはいかがでしょうか。日々家族のために頑張るお母さんの体を、やさしくいたわる――それを実現できるのが「薬膳」です。
薬膳とは、単に健康的な料理というだけでなく、体のバランスを整え、季節の変化や年齢による不調に寄り添う、東洋医学に基づいた食の知恵。今回は「女性のからだ」と「春から初夏の養生」をテーマに、薬膳の基本に触れながら、母の日にぴったりのレシピをご紹介します。
春から初夏にかけての時期は、漢方の世界では「肝(かん)」の季節。肝は“血(けつ)”を蓄え、全身に巡らせる重要な臓器とされ、とくに女性の健康と密接に関係しています。月経や更年期、冷え、貧血、不眠など、女性特有の不調の多くは、この“血”の不足や巡りの悪さによって引き起こされると考えられています。
こうした体調のケアに適しているのが、なつめ、当帰、黒豆といった“補血・活血”作用をもつ薬膳食材たちです。
たとえば「なつめ」は、“女性の朝はなつめ3粒から”と言われるほどの滋養食材。血を補い、気を養い、心を落ち着ける効果があります。疲れやすい、顔色が冴えない、イライラしやすい……そんなお母さんの心と体を、内側から静かに癒してくれる存在です。
「当帰」は漢方薬の中でも“婦人の宝”と呼ばれる代表的な生薬。血の巡りを良くし、冷えや生理不順、更年期症状などに広く使われています。独特の香りがあり、煮込みやスープとの相性が良いので、スイーツよりは料理の中で取り入れるのが一般的です。
そして「黒豆」は腎を補い、老化予防に有効とされる“黒”の食材。体を温め、血を養い、疲れた体に活力を与えます。イソフラボンやアントシアニンも豊富で、美容面でも大きな味方です。
では、こうした食材をどう料理に活かすか? ここでご紹介するのは、気軽に作れる薬膳スイーツと、ほんのひと手間で滋養を込めたスープの二品です。
レシピ1:「なつめと黒豆のやさしい薬膳ぜんざい」
材料(2人分):
- なつめ(乾燥)…6粒
- 黒豆(煮豆または甘くない水煮)…50g
- 白きくらげ(乾燥)…少量
- はちみつ…小さじ2(好みで調整)
- 水…300ml
- 生姜(薄切り)…1枚
作り方:
- 白きくらげは水で戻し、小さくちぎっておく。
- 鍋に水、なつめ、黒豆、きくらげ、生姜を入れて火にかける。
- 弱火で15分ほど煮込む。
- 火を止めてから、はちみつを加えて味を整える。
ほんのりとした甘さに包まれる、やさしい味わいの一品。なつめと黒豆のコクが調和し、白きくらげの食感も楽しい。冷やしても温めてもおいしくいただけます。
レシピ2:「当帰と鶏肉の滋養スープ」
材料(2人分):
- 当帰スライス(薬膳食材店や通販で購入可能)…2~3g
- 鶏もも肉…150g
- 長ねぎ…1/2本
- 生姜…2~3枚
- クコの実…ひとつまみ
- 水…400ml
- 塩…少々
作り方:
- 鶏肉は食べやすい大きさに切る。
- 鍋に鶏肉、当帰、生姜、長ねぎ、水を入れて火にかける。
- 沸騰したらアクをとり、弱火で20分ほど煮込む。
- 最後にクコの実を加え、塩で味を調える。
当帰の香りが広がる滋養スープは、体の芯からじんわり温まり、疲れたお母さんを静かに癒します。胃腸が弱っているときでもスッと入るやさしい味わいです。
日々の生活のなかで、なかなか自分のことを後回しにしてしまいがちなお母さんへ。大切な体と心を労わる時間を“料理”というかたちで贈ることは、何よりのプレゼントになるかもしれません。
今年の母の日は、花とともに、香りとぬくもりに満ちた薬膳を――
やさしいおいしさに、きっと心もほどけるはず。
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