土曜日はお勉強会に行ってきました。
連日「武居光 講演会」で検索してこのブログにお越しの方々がいらっしゃいますが、どんなお話の内容だったかを知りたくておいでなのでしょうか。
それとも次のお勉強会の情報が欲しいのかしら。
武居さん、人気ありますねえ。
でも、このエントリーは ひつじ個人が感じた自分にとって必要な内容の覚書と徒然です。
あくまで「ひとりごと」ですので読んでもよくわからない文かもしれませんが、どうか誤解のないように。
リレートークは武居さんからスタート。
ひつじは触覚の発達順序、触覚防衛反応などについて、自分の復習と思いながら講義をお聞きしました。
原始的な防衛反応が優位に働いていると、発達凸凹キッズのママさんからよく聞く困り事が起こります。
困り事は例えば
歯磨きや耳掃除を嫌がる
髪を梳かすときや洗髪で大泣きする
お帽子をイヤがり、かぶりたがらない
靴下を履かせてもすぐ脱いでしまう
抱っこすると反り返る
ウールのセーターや静電気の起きやすいフリースを嫌がる、などなど。
生活の中で毎日たくさん何度も起こります。
保育園やベビーマッサージで出会ったママさんからも、こういったお悩みはたくさん相談されますが、原始的な反応が強すぎること、長く残ることは発達の遅れや妨げの原因となります。
無理やり押さえつけてマッサージしてはいけないと伝えているのは、嫌な感覚を何度も繰り返し経験させることで慣れて、発達が次のステップへと促されるのではないからです。
嫌なことはしつこく繰り返さずに、嫌でない別の方法を探るべきです。
武居さんは「本人の努力や心がけでは乗り越えられない」と書いていましたが、グニラ・ガーランドさん、藤家寛子さん、ニキリンコさんなど、当事者の本を読むとそれがよくわかります。
毎日の歯磨きなら
歯ブラシを自分でもたせ、
握る手に注意を向けさせ弁別・感知行動である識別系のスイッチを入れ、
歯ブラシが当たる感覚に対する苦痛をすこし抑えることが出来るとの説明でした。
はじめは歯磨きを見る
次は歯ブラシを握ってみる
その次は歯ブラシでお母さんの歯を磨いてみるなど、
急がず段階的に進めると良いと思います。
お友達の立場になって嫌がることを言わない、とか
どんなに自分が知りたくても、聞く立場にないことは聞かない、とかができていない方もいらっしゃるようです。
いくらSSTを入れてもうまくいかない、
視覚支援でも伝わらない、
などと聞くのは、体の発達が人との関係を築けるところまで発達していない部分があるのではと思います。
母親なのだから自分が一番子どもの特性を理解していると思うところに大きな穴があり、わかっているつもりで押し付けたり急がせないようにすることが大事だと思います。
武居さんのお話を聞くと、理解するというのと、知識的に知っているというのはまるで違うと思います。
幼児期の武居さんのお話に続いて、西部地域療育センターの臨床心理士 井手さんが学齢期についてお話されました。
印象的だったのは「中学までを乗り切る!」というワードでしょうか。
学齢期グループ「KIZUNA」の活動姿も写真でお見せいただきました。
当事者のTさんのお話はとてもユニークで会場が笑顔でいっぱいになりました。
でも決して軽蔑したり馬鹿にして笑っていたのではありません。
●会話のキャッチボールが苦手
会話のドッチボールになってしまう
●自動販売機族
自動販売機の前を通ると、各種ソフトドリンクが、私に飲んでくれと頼んでいるように感じてしまう(一種の脅迫観念)
ユーモアセンスたっぷりのお話中、お隣のスタッフさんがしきりに
「へえ!そうなの?知らなかったわ~!!ねえ」と相槌をうって、ひつじに同意を求めていらっしゃいました。
ひつじは以前、コーヒーの独特な飲み方を伺っていたので、「この方でしたか!」と思いました。
窓口業務をしている方でもまだまだ発達障害について知らない方って多いようですが、最初にTさんのように穏やかで立派に社会に出ていらっしゃる自閉症当事者と出会えてよかったのかもと思います。
武居さん、いつもありがとうございます。
今度ゆっくりお話したいとひつじも思っております。
今回も足元をすくわれるような気持ちになる部分があり、まだまだ勉強したいと思いました。
井出さん、Tさん、貴重なお話をありがとうございます。
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