KISSYのひとりごと

日々感じたこと、ドライブ日記やDVDのレビューなど…徒然なるままに綴っています。

米軍基地撤去~フィリピンから学ぶもの

2010-12-28 18:32:15 | 在日米軍問題

 今年も残すところあとわずかとなりました。フィリピンは来年、米軍基地撤去から20年目の年を迎えます。

 7月8日の日記に、米軍基地を撤去した後、雇用が倍増したという話を紹介しました(→こちら)。太平洋最大といわれた米海軍スービック基地の跡地が、経済特区としてフィリピン経済の拠点となっていることを、「しんぶん赤旗」日曜版・新年合併号が伝えています。

 この記事を読み、在日米軍基地問題もフィリピンから学ぶことが多いことを知らされました。記事によるとフィリピン「上院が米軍基地存続のための条約批准を拒否」したのは1991年9月16日のこと。23人の議員のうち12人が条約を拒否したそうです(憲法の規定で1/3以上の反対で条約は否決される)。今ではスービック基地の跡地には、条約を拒否した12人の上院議員の言葉を刻んだ記念碑が建てられているとのこと。

 条約に反対したのは「大統領の義弟や、元国防相、元俳優まで・・・『親米』を自任する人たち」だったとのこと。なぜ、「親米」議員が基地を拒否したのか。議員たちの言葉に思わず納得させられました。

 「米軍基地は他のアジア諸国やそのほかの国との関係で独立した外交政策を追求することを必ず妨げる」

 「条約は、非核と戦争放棄を規定したフィリピン憲法に違反する」

 「アメリカは海外基地が、その基地のある国を防衛するために存在すると考えたことなど一度もないのだ。基地はアメリカ防衛のため、米軍事力投入のためにある」

 「アメリカとの真の友好関係を望むがゆえに条約を拒否する」

 (以上、しんぶん赤旗「日曜版」から引用)

 「抑止力」の米軍基地がなくなったら攻撃される・・・という意見も日本国内には存在します。けれどもフィリピンでは米軍基地撤去後、他の国から攻められたという歴史はありません。それどころか東南アジア諸国連合の一員として、また非同盟諸国会議の一員として、平和の国際秩序を希求する国のひとつとなっています。

 先に行なわれた沖縄県知事選挙の結果は、普天間基地の県外移設という沖縄県民の意思をあらためて示しました。日本が自主・独立の外交をすすめるうえでも、アメリカと対等・平等の関係を築くうえでも、そして憲法9条を生かした平和外交を発信していくうえでも、フィリピンの「決断」に学ぶべきではないでしょうか。

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2 コメント

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Unknown (通りすがり)
2012-01-27 20:36:52
アメリカ軍撤退後、南沙諸島の一部が
中国人民解放軍によって占領されてます。

沖縄の米軍がいなくなったら
この地域一帯は中国の勢力化に置かれるでしょう。
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通りすがり 様 (KISSY)
2012-01-31 19:06:47
コメントありがとうございます。
たしかに米軍撤退後にフィリピンが領有権を主張している島を中国が占領したことは事実です。中国が近海で軍事演習を行い緊張度が増したことがあるのも事実です。

しかし、在沖米軍基地の撤退が中国の覇権主義的な行動を助長すると言い切ることはできないと私は考えています。そのような行動を許さない国際秩序を確立することこそ大事なのではないでしょうか。
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