皿尾城の空の下

久伊豆大雷神社。勧請八百年を超える忍領乾の守護神。現在の宮司で二十三代目。郷土史や日常生活を綴っています。

僕と車と黄帽子

2018-12-02 21:49:05 | 物と人の流れ

 自動車なしでは生活もままならない北武蔵の田舎町。車は生活の必需品、仕事に行くのも買い物に行くのも欠かせない。今月は車検を迎え、先月に予約しておいたイエローハットに夕方持ち込んだ。明日一日で戻してもらうため、朝一ではなく前日に持ち込み台車を用意してもらった。

事前に見積もりを取り、必要書類をそろえ準備万端の手はずだった。鍵を渡し代車を借りる書類にサインして、確認のため免許証を出そうとすると免許書がない。財布のどこを探してもない。あたふたしていると店のスタッフが心配してくれた。『ともかくよく探して、無ければすぐに紛失の届をした方がいいですよ。車検自体は受けられますから』途方に暮れ思案しているところ親切に気遣ってもらった。

 代車はあきらめ車検だけはともかくお願いし、潔く家まで歩いて帰った。案の定家のコピー機に挟まっている免許証。先日手続きでコピーしたまま忘れていた。うっかりでは済まないだけに反省するばかり。

 イエローハットが好きだ。車にあまり興味はなく、必要最低限の整備しかしないライトユーザーだが、車のことはほとんどイエローハットにしている。以前仕事も忙しく車検の時期を過ぎてしまったことがある。慌ててディーラーに電話すると、車検切れの車の持ちこみは受けられない旨のことを言われ、藁をもすがる思いでイエローハットに連絡すると『お気をつけてお越しください、対応しますから』とあっさり受けてもらったことがある。コンプライアンス云々よりもお客の立場に立っているかの違いだ。困っているときに助けてもらったことはやはり忘れられない。

社名の由来は小学校の児童がかぶる黄色い帽子からきているそうだ。人と車との共存と交通安全を願ったものらしい。20代の頃創業者である鍵山秀三郎氏の本を読んだことがある。『凡事徹底』や『日々是清掃』といった小冊子だ。確かイエローハットの待合所に置いてあった覚えがある。物を整理し掃除をすることは気持ちを整え無駄や汚れに気づくようになるとして、会社のトイレ掃除から取り組み会社を発展させていったそうだ。退任後は「日本を美しくする会」を発足させ海外にまでその活動が広がったという。

本の中の言葉に「一つ光る、皆光る、何もかも光る」というのがあった。何事においても身近なことから徹底的に磨き上げれば、万事が輝きだすという教えだ。迷ったとき目の前のことに集中することの大切さを教えてもらった気がしている。

日曜の夕方過ぎでピットは忙しそうであったが、受付の担当の方は丁寧であり難い。タイヤの履き替え時期で益々これから忙しくなるのだろう。明日また田舎道をのんびり歩きながら車を取りに行くことを楽しみにしている。

 

 

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