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物価高騰に直面した社会の中で、多くの矛盾や過去の政策の失敗が明らかになりつつある中でも今日明日の私たちの暮らしが激変しているわけではない。本当の有事は音もなく忍び寄るというが、少しづつのわずかな変化の繰り返しが私たちの社会生活をよくもし、悪くもする。
イノベーションという言葉がもてはやされ、多くの企業が経営に反映するよう努めているが、技術革新、創造的進化なるものが一朝一夕に叶うものではないことは確かだ。
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ペーパーレス社会の進行によって、デジタル教科書の導入も近い。覚えた知識を紙に書いて答えるというこれまでの教育も見直される日が来るだろう。しかし幼少期における(青年期まで含め)社会的また科学技術的な基礎知識を記憶にとどめ、人格と知識を融合し成長するのに本を読み筆で書き伝えることは文化的に最低限必要なことだろう。まさにデジタル社会の進行は過渡期なのであって、すべてデジタル化することが有益ではないだろう。
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自動運転が実現する未来も近いが、「人間にしかできない仕事」ほど労働条件が厳しくなっている。社会のインフラと化したコンビニの業務はまさしく多岐にわたり、店員一人の働きをすべて機械化するには現時点では不可能に近い。介護や医療の現場においても相手に合わせた細かいケアが必要であって、エッセンシャルワーカーと呼ばれる仕事はロボットの対応が進まないのだ。(私自身もその現場にいる)
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一方商品を売り込む広告や、業務改善などにつながるコンサルタントなどは非常に華やかであるとともに経費をかけ、働く従業員の給料も高い。ただしよくよく考えれば、社会的に絶対に不可欠とは言えず、その内容も時代に合わせて変化が大きく、結果に直結しなけれすぐに消えてしまう。
例えは悪いが販売業における接客調査などがその最たるもので、チェーン化され多くの従業員を教育管理する手間を省くため、現場の仕事ぶりをお客様の視点で覆面調査する。お客様にとって不快と思われる従業員には管理者を含め指導と評価がなされるので、現場の意識向上につながるそうだ。
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そうした指導をされて従業員の考え方が変わるとはとても思えない。いわゆる背面服従の労働者を生産するだけだろう。
「ブルシット・ジョブ」とは「くそどうでもいい仕事」と訳される。
資本家にとっては細分化された仕事に就く従業員をいかに効率よく働かせるかが重要なのであって、内面の問題は関係ないのである。
私たち労働者は仕事における構想と実行をできるだけ共有し、仕事に対する喜びを自ら見つけ働き方、生き方に反映させるしかないのだ。
そのために技術向上、労働時間管理、デジタル化といったものを自分で取り入れ進化していくしかないのだ。
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