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イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

お笑いで判る、こころの防衛機制  (心の柔軟体操 2/10)

2012-06-04 | 第二章「五感と体感」

 今日は心の抑圧という、フロイト先生が発見した、防衛機制の筆頭に上がる現象を考えてみたい。

 防衛機制というと、何か暗く日常離れしているようなイメージがあるが実はそうではない。個人の秘め事というイメージもあるが、

 決してそういうものばかりでもない。そして日本文化の中でも、気楽に幸せに向かって、この心のしくみを解放したりしている世界がある。お笑いの世界が、その一つかもしれない。そう思って、昨晩YouTubeなどでお笑いの研究をした。深夜、イヤホーンをつけてケラケラ笑ったりした(妻からは、変に思われた)。

 その中で中高年のアイドル、綾小路きみまろさんの演技には驚いた。大きなホールを中高年で埋め尽くす人気者で、素晴らしい演技をされるが、実にこころの抑圧(防衛機制)の問題を絵に描いたように料理しているかのようだ。

 「あれから、40年・・・」。夫婦のこと愛の原型をくすぐるような設定もすごいが。人間のもつ、魂(宗教の分野)、心(生育史の分野)ではなく、身体という眼に見える面にフォーカスしているのだ。老いは万人共通の現象。老いにより身体的にも衰え、忘れたりの知的面にも影響がある。また、老いに無関係な人はいない。誰でも、意識的あるいは無意識的に老いの悲しい現実と直面し、不安を感じるものである。

 抑圧:「生き甲斐の心理学」(植村高雄著)87ページには次の定義がある。

 <人からの非難、嘲笑等を恐れて意識、無意識に、何かの感情、自己主張を我慢すること。>

 平たく言うと、都合の悪いことを忘れることなのだろう。綾小路きみまろさんは、万人に共通の老いに焦点を当てる。

 そして、手品のようにそれを解放していく。それが大笑いになるのだ。

 心理学的な知識から考えると、抑圧開放のポイントは、原因を自己否定的に解釈するのではなく、自己肯定的に解釈するという点。あなたが悪いのではなく自然現象なのだという暗黙知。そして、日本人の甘えの構造に掉さしているようでもある(欧米できみまろさんが受けるだろうか?)。~みんな同じじゃないか。あれから40年~。

 さらに、言語化ということもある。本人が「はだかの王様」のように生真面目に抑圧しているときに、真実をしゃべる子供のように楽しく言語化するのだ。そして、大笑いとともに不安を解消する。綾乃小路きみまろさんに感謝である。

 心の柔軟体操 2/10

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