『THIS IS IT』

初めてMichael Jacksonを見たのは'96年12月のこと。
コンビニでバイトしていた友達が「チケットあるけど欲しい？」と声をかけてきてくれて、当時まだ彼氏だった夫と行くことになったのだ。
ライブ当日私達が東京ドームで見たものは、ライブというよりショーだった。

彼は私達が欲しいものが何なのかを知っている。
彼は私達にとっての“未知の世界”を知っている。
ステージの上のMichaelに、どうしようもなく惹きつけられる。
ステージの上のMichaelに、恋い焦がれる。
男とか女とか、関係ない。
抗いようもない。

悔しい。

その興奮を引きずったまま、私達は翌日もまたMichaelのライブを見に行ってしまう…。

あれから13年も経ったなんて何だか信じられない気分だけれど、Michael Jacksonが既にこの世に居ないだなんて、いよいよ信じられない気持ちになる。
今年7月にロンドンで行われる予定だった最後のライブのリハーサルの様子を収めた映画『THIS IS IT』を今日夫と見てきて色々話しているうちに、そんな昔のことまで思い出してしまっていた。
映像の中のMichaelは、とても生き生きとしていた。
“舞台裏”だけでこれだけの内容だと、本番のライブはどうだったのだろうと思う。
彼が最後のライブで見せようとしたもの、連れて行こうとしたところ、感じさせようとした温度、かけようとした魔法、届けようとした想いを、Michaelは歌に託していたことだろう。

THIS IS IT
THIS IS IT…