+3Kの牛の如く

前に向かってひたすら歩く。
感動し、希望を胸に、明るく楽しく元気に。
大地を踏みしめて歩く。牛の如く。

古処山から屏山へ

2010年03月30日 | 福岡県の山

3月28日、第25回佐世保卸団地山歩き会に参加してきた。
今回は古処林道終点から古処山経由で屏山までを歩くコースである。
今の私は、いつものように多久インターから便乗させてもらう。
今回の参加者は9名、いつも参加の会長は花粉症のため欠席という。

9時40分に古処林道終点の駐車場に着いた。

登山口には、山口、島根、熊本、大分、それに地元福岡の車が停まっていた。
我々が身支度を整えている間にもキャンプ場から登ってくる団体のパーティがいた。

団体を見送った後、我々も出発した。
野鳥川に注ぐ渓流沿いに登山道は登っていく。

昨夜の雨の影響か、水量が多く登山道の石畳を濡らしている所もあり慎重に歩く。

牛巌を過ぎた辺りから傾斜が増してくる。
まだ30分も登ってないのに9名の隊列が長くなってくる。
それでも水舟では、先行する団体に追いついた。
我々は古処山を経由する予定だったので左側に、彼らは屏山を先に登ってから古処山に戻ってくるらしく水舟から右側に進んでいった。
後で分かったことであるが、もみじ谷コースから来る縦走路を通って屏山に向かったらしい。
途中、赤い腹掛けをした弘法大師像の前を通って10時40分山頂の広場に出た。
沢山の登山客が休んでいた。
我々は、山頂である大岩の上あがった。朝倉側の平野、右手には宝満山から続く稜線が見え三郡山の白いドームまで見渡せた。















岩の下では二人の外国人がなにやらカメラで撮っていた。
付き添いの日本人女性が、『ホソバナコバイモ』を撮っていると教えてくれた。
「まさかこんな岩の傍」と思いながらカメラのレンズ先を見ると、確かに花がひっそりと咲いていた。
外国人は、古処山の『ホソバナコマイモ』を見るために来たのだという。研究者だそうだ。
私も早速撮らせて貰った。昨年は、井原山の水無鍾乳洞近くの渓流沿いの登山道で出会ったが、今年は初めてである。


私が写真を撮っていると外国人が注意をしてきた。
彼の身振り手振りから『花を取ろうとしている足下にホソバナコマイモの子供が生えている』
と言っていた。
付き添いの女性が言うには『ホソバナコマイモは花を咲かすまでに7年掛かる』という。
その子供は、下の写真のようにただ葉っぱだけを毎年芽吹きながら育つのだそうだ。
葉っぱの大小で年数が違うらしく小さいほうが若いと言う。

何の知識もないから、つい花だけを目当てに這い蹲ろうとしていたが、結果『幼い命を踏みつけていたのではなかろうか』と反省させられた。
7年の星霜を経て春に先駆けて咲く花、まさしくその花は『春の妖精』に相応しいと思った。




山頂での休憩の後、屏山に向かった。石灰岩の間を縫うように進むと水舟から登ってくる縦走路に出会った。

歩いていると『何故こんな所に』と驚く場所にオオキツネノカミソリが群生しているところがあった。


縦走路はそれ程アップダウンもなく自然林の中を縫っていく。


40分ほど行くと石灰岩の岩山が縦走路に現れる。


更に10分程進むと屏山の山頂に着いた。山頂には先客が3名いた。
山頂近くの陽だまりでは6名ほどのパーティが食事をしていた。
風は強くないが日差しがなく気温が上がらない。それぞれ防寒着を着て食事を取った。
食事をしても中々寒さは収まらなかった。
冒頭の集合写真から、寒さで何となく体が硬くなっているのが分かるだろうか。

帰路は往路を引き返し、柘植の原生林のトンネルを抜けて帰った。


庭木として見る柘植とは大違いで、『自然林はこれ程逞しいのか』と感心させられた。
しかし縦走路の両脇に広がる柘植の原生林は『見事』という言葉しか出てこない。


柘植の原生林を抜けると水舟から上がってきた登山道路に出た。
流水で濡れた坂道を慎重に下る。足下ばかり見ていたら何やら花が・・・。
花が小さくて中々上手く焦点が合わない。帰って調べたら『シロバナネコノメソウ』のようだ。






更に下ると『牛巌』に着いた。登山口が見える所まで戻って来た。
牛巌は正面からより横から見ると寝そべっているように見える。私の主観だが・・・。
正面から

横から


13時30分登山口に戻った。
その後、秋月城への登城道であった杉の馬場の桜並木の散策をとも考えたが、今日は花見で人出が多く車が入れないのではとの懸念もあり、街の中を通らずに朝倉街道を戻った。
案の定、秋月から出る車と秋月に入る車は大渋滞であった。
我々は花見を止めて冷えた体を温め、疲れを癒すために、高速道路に近い朝倉市(旧甘木市)の健康福祉館『卑弥呼ロマンの湯』へと急いだ。

『卑弥呼ロマンの湯』は、よく言われる『美人の湯』のようで『ぬるぬる』とした肌触りで、まるで『嬉野温泉』のような泉質だった。
風呂に入り1時間ほどくつろいで、すっかり温まった体になって卑弥呼ロマンの湯を後にした。
卑弥呼ロマンお湯を出ると横に歴史資料館があり、一角にある桜が我々を見送ってくれた。

久しぶりの再会と山行であったが、いつも身近にいるように打ち解けて楽しかった。
おまけに春の妖精との出会いもあって満たされた一日を過ごさせてもらった。
佐世保を離れてもなお声をかけてもらって有難い限りである。
次回は「法華院温泉」に泊まっての山行らしい。楽しみにその日を待ちたい。

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