+3Kの牛の如く

前に向かってひたすら歩く。
感動し、希望を胸に、明るく楽しく元気に。
大地を踏みしめて歩く。牛の如く。

由布岳の山開き

2009年05月10日 | くじゅう山系・大分県の山
山開きに行きたいと前から思っていた。今日までの傾や祖母の山開きへは都合が悪く行くことが出来なかった。
そんな中で由布岳の山開きには、どうしても行きたいとの拘りがあった。
それは、毎年2000名余りの人々が集まる、その思い、熱気に触れてみたい、その渦中に身を置いて何かを感じ取りたいとの思いがあったからである。
また、過去に何度となく由布院の町を訪ね仰ぎ見た豊後富士でもある。そして大分や別府への出張の際には由布岳の麓を通りながら仰ぎ見た双耳峰でもあり、数数の思い出の地でもある。そんなことも思い入れに繋がったのかもしれない。
くしくも今年の1月4日に初めて由布岳に登ることが出来たが、この日を迎えるための誘いであったのかもしれない。


今朝5時に唐津の何時もの鏡駐車場を出発した。今日の同伴者は、テツさん、イチさん、アキさんである。
テツさんは5日まで信州、北アルプスを歩いてきて間がなく、イチさんもからつ労山の山行で5日まで四国の赤石山・石鎚山に行ってきたばかりである。
アキさんは、仕事の都合で久しぶりの山行の機会になるはずであったが、幸いにも都合がついて5日に井原山で足慣らしまでして参加してくれた。
いずれも、私の思い入れに付き合ってもらって感謝している。

多久インターで高速に乗って間もなく朝日が昇った。今日も暑くなりそうである。


途中、玖珠パーキングに寄ると、我々と同じ山開き参加者と思える仲間の車が沢山あり、早く行かないと駐車場が確保できないいうことになり、休憩も早々に切る上げ走り出した。
由布院の街から登山口へ向かう車はそれ程なかったので、少々拍子抜けした感じがあったが、狭霧台での由布盆地の雲海も見ることなく登山口へと急いだ。
7時30分に登山口に着いたが、既に国道沿いの駐車場は満車で、我々は臨時駐車場に誘導された。


まだまだ、早い方かと思いながら身支度を急いでいたら、車はひっきりなしに続々と集まってきた。

会場設営は始まったばかりというのに、記念品を贈呈する机が置かれたら、直ぐにその前に参加者が並び始めた。するとあっという間に長蛇の列が出来てきた。


そんな中、陸上自衛隊湯布院駐屯地の車両が到着した。彼らは1200名分の豚汁を参加者に振舞うことになっていた。


続々と集まる参加者を見て、その後の進行を考慮してだろうが、定刻8時30分より10分早く記念品の贈呈が始まった。我々も負けじと早く並んだお陰で、50番目くらいで記念品の帽子を貰った。帽子には「Anniversary 30th」の文字があり、記念すべき山開き式ということが分かった。

我々は次の安全祈願祭の式典にも参加したいし、豚汁にも興味があったのでしばらく待っていた。
しかしながら、記念品を貰った参加者はそのまま登山道を歩き始めていた。
この分だと登山道の渋滞に巻き込まれるかもしれない、また予定のお鉢巡りも出来ないかもしれないということから、渋々式典参加と豚汁を諦めて歩き始めた。


我々が歩き始めた時もまだまだ長蛇の列が続いていた。また遠くの方まで車だ駐車しているのが見えた。牧草地帯を抜ける頃振り返ると沢山の人が歩いてきていた。


自然林の中に入ると、予想通り登山者の列が出来ていた。渋滞と言うほどではなかったが私やアキさんには息の上がらないペースで、新緑の息吹を感じながらの心地良い歩きが続いた。健脚のテツさん、イチさんにはスローペースだったに違いない。




合野越を過ぎるといよいよ少しずつ傾斜が増してくる。先行者との抜きつ抜かれつを繰り返しながら、何度も登山口や由布院の町並み、久住の山々や遠く微かに見える祖母・傾の稜線など、雄大な景色に感動しながら「もう少し」と自分を励ましながら登った。




マタエに着いた時、出発してから1時間40分程経っていた。しかし思ったほど遅くはなく、西峰からお鉢巡りをしても昼までには東峰に登ってこれるという目途が立った。マタエで早速何時ものポーズをアキさんにしてもらった。


我々が西峰に登っている頃、東峰には列をなして登っている人達がいた。


障子戸を越えて西峰に着くと先ずは全員の記念写真を撮った。予定通り20分程で登ってきた。


この後、西方からお鉢巡りを開始した。先ずは眼下に見える尾根を目指した。立ち入り禁止近くの尾根から東峰を見上げた。


この後、火口近くまで下りて東峰やマタエ方面を仰ぎ見た。


此処からが難関が待っていた。切れ落ちた火口縁の絶壁を両手足を使いながら慎重に登った。剣の峰と言われるところまで上がりきって漸く緊張から解き放たれた。
この分岐を過ぎると後は待望の昼食が待っている。急に歩くピッチが早くなって東峰にはあっという間に着いた。


食事をしながら眼下の登山口を見た。するとあの豚汁を振舞うはずの自衛隊の車両が消えていた。あれは、登山者の下山を待って振舞ってくれるのではなかったのか?。まあ帽子だけ貰って式典に出ないまま登山した報いかもしれない・・・。

今日の参加者を見ると、見るからに高齢の人達、まだ小学校に行ってないような子供達、単独あり、仲間連れあり、家族連れあり様々である。
しかし皆が黙々と楽しそうに会話を交わしながら、行き交う人と挨拶を交わしながら生き生きと歩いている。
皆が、自分の故郷の慣れ親しんだ坂道を歩くかのように軽やかである。
そんな姿を見て、挨拶を交わしているうちに、皆から元気を貰っている自分がいることに気がついた。
おそらく、山登りを通して、達成感、充実感、爽快感等など、人夫々に、その時々に、感じるものは違うかもしれないが、行き交う人との会話もまた全てが大切な活力源になっているに違いない。
山登りをする全ての人が皆友達、仲間に思えてきた。
今日もまた、労山の仲間を始め、山開きの由布岳を共に歩いた仲間に感謝したい。

由布岳のミヤマキリシマは、沢山の蕾を膨らませて開花のタイミングを計っているようであった。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大賑わい (そよかぜ)
2009-05-13 20:14:16
+3kさん 由布岳は賑わっていましたね。
聞くと毎年参加して記念品をゲットしているマニアもおられるようでした。
お鉢も面白くていいですね。あんな緊張もたまには経験したいなあと思います。
自衛隊さんのブタ汁なかなかのものでした。
おいしくておいしくて、めったにいただけないので嬉しかったですよ~
次回は是非~ !
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次は考えて (+3k)
2009-05-13 21:21:59
そよかぜさんこんばんは。
次は考えて由布岳の山開きに行きたいと思います。豚汁もですがお鉢巡りをゆっくり楽しみたいと思っています。今年既に2回ですから3回目もあるかもです?
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人気の山 (nodoka)
2009-05-15 00:09:05
こんばんは

さすが!人気の山ですね!
山開きとはいえ、大勢の登山者で賑わっていますね~
山が崩れなくてよかった。(笑)

>お鉢巡り
私にもできるでしょうか?
山の楽しみを教えてくれた友人といつか実行しようと話しているのですが・・

>全ての人が皆友達、仲間に思えてきた

ほんとにそう思います。
「仲間」という言葉の響き、好きだな~
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大丈夫ですよ (+3k)
2009-05-16 17:28:28
確かに大賑わいでした。翌日の大分新聞では4000名を超える人出だったようです。
お鉢巡りはスリルがあって、少しハードな所もありますがnodokayyさんなら慎重だから大丈夫です。僕もまだまだ行きたくなりました。
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