goo blog サービス終了のお知らせ 

はれっとの旅路具

(はれっとのたびろぐ)田舎暮らしと旅日記
金沢・能登発 きまぐれ便

峠とコロッケ

2006-12-07 17:25:18 | 旅日記
普通は「峠の茶屋」ですが…
今日は飛騨に仕事で行ってきました。

富山から国道41号線を南下するのですが、途中でいつも決まって県道にそれます。
山田という地域を抜け、神原峠を越える道です。
神原峠峠の頂上にあるトンネルを抜けて少し下ったところでいきなり景色が広がります。

今日も飛騨特有のもやに包まれ、とても綺麗な光景です。
が、車を運転していると見とれるわけにも行かず、今回漸く止まってカメラに納めることができました。V(^^)v

峠道は乾燥していますが、木々は雪が被っていて、既に冬景色になっていました。


ひだコロッケ本舗仕事は殊の外、早く終わりましたので、早速ひだコロッケ本舗におじゃましました。
ここのコロッケは、飛騨牛と地元産のじゃが芋を使った手作り・揚げたてで、とても美味しく、飛騨古川に行った際には、欠かさず立ち寄っています。(*^^*)

ひだコロッケひとつ200円ですが、大きくて美味しいので堪りません。
冷えても美味しいので、冷蔵庫で数日、冷凍庫でもう少し日持ちします。
調子に乗って5つ買ってしまいました。5個だと950円V(^^)。

これを2つとペットボトルのお茶で、昼食完了。
サクサクの衣と、飛騨牛のコクがなんとも満足満足


帰って調べたら、富山のイベントにも良く出店されているようですね。
また、テレビ東京の土曜スペシャルにも紹介されたそうです。(同ページ内の「お問い合わせリスト」に載っています。)

この辺りの標識お店は、この標識の辺り。
古い町並みの通りです。

全国からの問い合わせに、通信販売もしてくれるそうなので、「どうしても食べたい!」という方は、下記の参考ページをご覧下さい。


●参考ページ
◎神原峠
神原峠飛騨の峠国土交通省高山国道事務所)
 →教科書的に神原峠の歴史が記されています。
岐阜県道75号線 神原隧道(2000-09-05 やまてつさんのページ)
 →旧道を探索された記録
岐阜県・県道75号線旧道-神原隧道(2005-11 うさ★ネコサンドさんの【廃道・旧道・廃隧道・廃線】を尋ねた記録)
神岡鉄道・神原峠・水汲み・開店(2006-11-13 牛丸 忠男さんのブログ)
 →古川の一刀彫作家で、古川祭り会館でもお会いできるようです
神原峠(2006-03-17 ひろゆき写真館☆飛騨通信)
 →地元の方でなければ撮れない真冬の神原峠の写真があります

◎ひだコロッケ
秋を探しに…飛騨路日帰りドライブの旅(2005-09-10 on air 「おでかけ丼」名古屋放送)
ひだコロッケ本舗(飛騨市観光サイト)
冬がひたひた(2006-12-04 なつなつぽたぽた日記 なつさんのブログ)
ひだコロッケ !!!(2005-05-04 「いろんなものに「恋」して困っています」さんのブログ)

鹿島鉄道に乗りました

2006-12-03 20:00:51 | 旅日記
仙台への出張の帰り、そのまま東北新幹線で引き返すのも芸が無いので、常磐線経由で東京に戻ることにしました。
こうすることで、乗車券の一筆書きの距離が長くなり(東北新幹線は、東北本線とは別計算)割安になること、途中の石岡駅から鹿島鉄道(公式ページ)に乗ることができるからです。

鹿島鉄道は、昭和30年代の旧型車両が現役で走るローカル鉄道として雑誌などにも紹介されています。
いつ廃止になるかファンの間でも気を揉む対象となっていますので、これを機会に全線に乗ることにしました。

鹿島鉄道は、沿線の自衛隊百里基地への燃料輸送が廃止となって以来、存続の危機が指摘され鹿島鉄道を守る会(「かしてつ応援団」鹿島鉄道沿線中高生徒会連絡会のぺージ等も)や鹿島鉄道対策協議会が設立されて、住民と行政が存続に対して熱心に取組みをされていきました。
今回、調べてみると中学・高校生自身が、自らの通学の足を守るために、かしてつ応援団を立ち上げたことなども判りました。


仙台から特急スーパーひたちで水戸まで。水戸で普通列車に乗り継ぎ石岡駅で降ります。
鹿島鉄道路線図JR常磐線石岡駅では途中下車せずとも、そのまま跨線橋を5番乗り場に向かえば、鹿島鉄道のホームとなっています。
終点の鉾田までの路線は、この写真のようになっています。
鉾田から少し歩いて新鉾田にでると、鹿島臨海鉄道に乗ることもできますが、今回は単純に往復します。

JRと接続する石岡駅常磐線は若干遅れ気味でしたが、石岡駅のホームでの接続には余裕がありましたので、のんびりした光景が見られました。
ホームの屋根も波を打っていて、ローカル線の財政の厳しさが覗きます。

石岡駅の構内構内に停車中の車両たち。新しい車両に混じって、湘南電車タイプ(写真左端)も見られました。




石岡駅で買う切符石岡駅では、車掌さんにJRの切符を見せて、鹿島鉄道のキップを買います。
キップというより、汎用の用紙にパンチで旅程・運賃を表示するものでした。

出発ぎりぎりに出張と思しきスーツ姿の3人さんが乗車。何か嬉しそうな様子と、会話から空き時間を使って、この鉄道に乗りに来たのかもしれません。

沿線光景列車が走り出します。
初めて乗る路線ですから、沿線の光景がどうなっているのか判らず、運転台の後ろの席からじっと眺めていました。

先ほどのスーツ三人組さんは盛んに携帯電話のメールをやっています。
僕も客先から電話が掛かってきていましたが、頭の中を一所懸命乗るほうに集中させていました。折角ですから楽しまなきゃ~

車窓から霞ヶ浦石岡から桃浦駅の手前で、霞ヶ浦沿岸に出ます。ここから浜(停車場)までの区間が霞ヶ浦を眺めながら走る区間のようです。
写真左のお婆ちゃまは、小柄でとても可愛らしい感じの方でした。

終点の鉾田駅終点の鉾田駅。
典型的な地方の駅舎・駅前という感じで、タクシー・バス乗り場・小さな駅前広場となっていました。
コンビニが閉店しているのに、昔ながらの雑貨屋が残っていたのは感激(o^-')b!



硬券販売機この駅では硬券が購入できます。
最近の切符は自動販売機となって、柔らかくて薄い紙を使った切符が主流になっていますが、鉄道ファンの間では分厚く硬い紙でできている硬券タイプが人気です。
昔は、この写真のような硬券を並べた機器がどの駅にもあったのですが…
(このカメラ用の偏光フィルタを持っていないので、自分の姿や周囲の光景がガラスに映り込んで見難くてすみません…m(_._)m…)

鉾田駅では、鯛焼きが有名らしいのですが、空腹ではなかったことと甘いのは若干苦手なので遠慮しました…(^^;ゞ

件のスーツ三人組さんたちは、お蕎麦を注文されていました。

地域からの応援車両には、地域からの応援メッセージが画かれています。

この後、戻って情報を収集すると、この時既に鉄道会社から今年度一杯での廃止届が提出されていたようです。
今後、住民・行政といった地域で存続ができるのか、注目・応援したいと思います。

上り車内折り返しの車内には高校生が殆どでした。
そこでは、携帯に見入る姿。他愛も無いおしゃべりと、何処でも変わらない様子。






玉造駅ホームの鉄ちゃん途中の玉造駅で列車の交換風景を撮影する鉄ちゃん発見。そこかしこの駅で何人も見かけました。

また、沿線には、多くの鉄道ファンがカメラを構えていました。
鉄道ファンには、いくつかの趣味範囲があり、
・写真撮影派
・踏破派(全線・全駅下車も含む)
・グッズ派(鉄道模型も含む) など…
・これらの複数組み合わせ
です。

以前僕は模型・写真派だったのですが、「存続には乗らないと意味がない」ことから、今ではできるだけ乗るようにしています。
乗って残そう故郷の鉄路「乗って残そう故郷の鉄路」を合言葉にカシノリ(鹿島鉄道に乗って残そう)という活動があるそうですが、個人的にも共感・賛成いたします。

このため、限られた時間・旅程では、沿線写真の撮影は完全に二律背反となって諦めねばなりません。

桃浦駅でロケ?往路で既に気づいていましたが、霞ヶ浦を背景に走るシーンが有名な、ここ桃浦駅では比較的大きな撮影隊が…
どうも映画撮影のような気がしますが、どうでしょうか。
向かいのホームでは、車両を止めて、女優さんが窓から中の客と話している場面も撮っているような様子。普段は、乗降が済むとすぐに出発ですから、このような撮影はできそうにありません。会社の全面的な協力があってのシーンとなります。

当初は、僕もこの駅で降りて、有名なシーンをカメラに収めたかったのですが、抱えている荷物がとても重たくて、これを下げて撮影ポイントを探しながらうろつく事を考えると、やはり素直に乗ることだけに徹すると方針変更。

ここで、隣に座っていたおばちゃんから「あれは何かね~」と話し掛けられて、しばらく二人で話し込みました。
普段は人影も無い駅なのだそうで、不思議だったそうです。

おばさんのお顔から、長く農業をされてきたのが判ります。でもお肌はピカピカでとても元気そう。息子さんが同居していて、親戚の店の手伝いをしていると、嬉しそうに話してくれました。
親孝行の息子さんをお持ちなんですね~。

石岡駅に近いある駅から、今度は小さい子どもを連れた若い家族が乗ってきました。
ご夫婦で、小さな旅を楽しんでおられるご様子。

石岡駅では、お父さんが駅員さんにお願いして、車庫などの見学をするようです。
駅員さんは、この手の依頼に親切に対応しているようでした。

ほんとうに、のんびりした時間が流れた鹿島鉄道乗車のひと時でした。

当たり前のことですが、ローカル線は鉄道ファンのためにあるのではありません。
地元の方々の暮らしに欠かせない足として成立するのが大前提です。
それにちょっぴり加えて僕ら「物好き」が売上に貢献できるかどうか…

この出張の直前に飛び乗れた神岡鉄道(11/30最終運行)のこともあり、沁み沁み思うのです。


それにしても、今日お見かけした高校生・おばさん・おばあさん以外の方たち…
平日なんですけど、御仕事大丈夫だったんですよねぇ~
(僕も人の事言えませんが…(^^;ゞ…)


●参考ページ
鹿島鉄道(公式ページ)
鹿島鉄道(Wikipadia)
鹿島鉄道対策協議会で鹿島鉄道を運行する事業者を公募(2006-11-25 鹿島鉄道存続再生ネットワーク)

◎報道系
鹿島鉄道 運行者を公募/市民団体が名乗り(2006-11-20 マイタウン茨城asahi.com)
鹿島鉄道 撤退を表明(2006-11-20 東京新聞)
シリーズ「鹿島鉄道 どこへ?」(2006-04-05 マイタウン茨城asahi.com)

◎ブログ
晩秋の鹿島鉄道を訪ねて(2006-11-26 「レインボーライン」Kaz-Tさん)
鹿島鉄道線結論について(2006-11-20 「喫茶おとりこみ中。」よるの黒茶さん)
鹿島鉄道の旅 その1 ~古株気動車に乗る(2006-11-15 「うたにのあしあと」うたにさん)
鹿島鉄道 2006/11/04(2006-11-04 makeichiさん)
TX・鹿島鉄道 6(2006-10-30 「けーたろ的モノの見方、考え方」けーたろさん)
鹿島鉄道と桜(2006-04-09 「鉄道のある風景weblog」猫が好き♪さん)
鹿島鉄道が廃線の危機?(2005-06-21 「Cassiopeia Sweet Days」さん)

◎個人サイト
みんなでカシノリ(2006-09-25)
1番館 鹿島鉄道専門館(常陸野鉄道写真館)
鉄の匂い
鹿島鉄道(「ちょっと古い鉄道のお話」宮田さん)
思い出の車窓から鹿島鉄道(2003-04 「思い出の車窓から」モボ101さん)
鹿島鉄道の旅(「鉄道沿線写真紀行」yokoyamaさんのブログ)
鹿島鉄道:全駅紹介(「SP-NAVI」Hiroさん)

 ↓この4サイトは、沿線や各駅が丁寧に紹介されていますが、写真のデータ量が多いので、そのおつもりで。
鹿島鉄道(1)(「鉄道のある風景」猫が好き♪さん)→膨大な沿線の写真集)
湖を眺めて鹿島鉄道1(「たわたわのぺーじ」川柳五七さん)
鹿島鉄道 鉾田線(ぶらり茨城 2004-12-29)
鹿島鐵道点描(2004-05 「零番のりば」K-Bahnさん)

出張最終日

2006-12-02 23:50:26 | 旅日記
今日は、横浜のホテルを発ち、東京で少し羽を伸ばして帰宅する日です。

さて出発前、どのように過ごそうかと思っていたのは、
・浅草の神谷バーで昼からノンビリ
・東京出張の際には必ず行くものの、ここの所ご無沙汰の秋葉原で世情動向を伺う
など…

ところが、直前にクロロンさんが「佐賀のがばいばあちゃん」を読んで涙ぐんだ…とブログに書かれていたのを見て、上映館を調べたところ、北陸では既に終了。
関東圏では丁度、港南台シネサロンで上映中とのこと。(全国の上映スケジュール(映画公式ページ))
本日朝一番10:10からの回を観ることにしました。V(^^)v

映画のレビューはこちら(2006-12-02)です。


赤い目をして映画館を出てきてから今日は、フリー切符が活躍しました。

港南台から京浜東北線大宮行きに乗り、一旦上野へ。
上野駅構内の新幹線改札口付近のコインロッカーに荷物を預けます。

さて、この先どうしたものか…
神谷バーに行って昼食を摂ると、麦酒を呑んでしまいそうだし…(^^;
秋葉原に行くにはちょっと早い…

ふと思いついたのが、鶯谷。
上野の隣駅です。

鶯谷というと、ミュージックホールと直ぐ連想してしまうのは、はやり歌のせいでしょうか…(^^;ゞ
目的地に近い北口から出ると、辺りはファッションホテルが立ち並ぶ一角を抜けてゆきます。勿論、ここが目的地などではありません。
突き当たりのホテルから、丁度出てきたアベックとばったり。
こっちがバツが悪いので、視線を合わさないようにしましたが、二人とも大きな鞄を持っていたので旅行の宿にしたようですね。

そういえば、手前のホテルには、ビジネスマン・旅行歓迎とあります…。
私は、このカテゴリのホテルを利用したことが全く無いのですが、知人からはカラオケやら色々楽しめる設備があっていいよと聞いています。

そんなことを思い出しながら歩いていると、私の前を独りで歩いていた若い女性が、立派な玄関の同類のホテルに吸い込まれるように…
???
大人の世界はよく判りませぇ~ん(*^^*)

さて、階段を上がって、道路にでて鉄道を跨いでいる橋を渡ります。
橋詰に標識がありました。

この橋は寛永寺橋というそうで、渡った先は寛永寺坂。徳川将軍の菩提寺だった寛永寺の境内だったようです。

目的地はその先です。
行列ができるイナムラ・ショウゾウ上野桜木町にあるフランス菓子のイナムラ・ショウゾウです。
甘いものは殆ど食べないのですが、こちらの焼き菓子は一度食べて美味しかったことを思い出して急遽、娘や家族への手土産にするつもりで訪ねた次第。
時刻は13時半を回っていました。この後もどんどんお客さんが来て、行列は長くなっていきました。
根が関西系の私は、以前なら行列についてまで買うことはありませんでした。でも東京では、これが当たり前と聞いています。まぁ、これも「観光の一つ」と諦めて順番を待ちました。出てくる人が皆、嬉しそう。特に女性は殆どの方がニコニコ顔です。
がばいばあちゃんの時代と違い、幸せな時代になったなぁとも思うのです。

ここからちょっと道を選んで日暮里方面に歩くと、谷中。
谷中学校というものがあって、建築家の方々と地元住民とが自主的な街づくりをしている地区です。その先には夕焼け段々もあります。
一度歩いたことがあり、いい雰囲気を醸し出しているので、この後歩こうかと思いましたが、行列で待ち時間がちょっと掛かり、今回は断念。

鶯谷に引き返すと、前を歩いている方々は皆、このお店の大きな紙袋を下げていました。さっきの行列の前に並んでいた方々なのですね。

ここまで、昼食を摂っていないことに気づき、2時半にラーメンをとりあえず。
そして、秋葉原に向かいます。

かつて電気・電子回路を工作していた頃、パーツや工具を買いに来たものです。
ここでは1個数十円のパーツも1個売りをしてくれるので助かります。

今ではもっぱらコンピュータ関係のパーツ販売店を覗くことが多くなりました。
カラフルな自作用パソコンのケースさて、それも大抵のものはインターネット通販で入手可能になっている今日。あえて秋葉原に行くのは、変わった物を探すのが目的だからです。

今回見つけた自作用パソコンのケース。かつて純白のケースに惚れ込んで、思わず1台作ってしまった経験がありますが、真っ赤なケースが登場していました。
僕のテーマカラーは赤なので、いつか出ないかと待っていたのですが…
こんな大きなものは持って帰れないので、よく考えから必要なら(今のところ必要性は零(^^;ゞ)後日通販で取り寄せるかしましょう。

他には、自作用のコンピュータパーツの中古がかなり広く扱われるようになっていたのも収穫でした。
次回訪れる際までに、少し探すものをリストアップして置くことにしましょう。

気づくと、上野からの新幹線の時間20分前!
慌てて、上野に引き返します。

今年一杯で閉店するアキハバラデパート途中、気づいた光景。
中央線高架下のアキハバラデパートが今年一杯で閉鎖となるとのこと。
55年間の営業だったようです。

ビル開発が急速に進む秋葉原では、止むを得ないのでしょう。


今回の出張初日の29日には、神岡鉄道の最終運行前日の乗り収め。(記事は後日書きます)
昨日仙台から関東に戻る途中で立ち寄った鹿島鉄道。(こちらは廃止ではありませんが…)
今日午前中の「がばいばあちゃん」と現代の世情…

また時代が一つ静かに変わってゆくことを感じた出張でした。

がばいばあちゃん

2006-12-02 23:42:19 | 旅日記
仙台・関東方面への出張の後半に立ち寄った横浜。
クロロンさんのブログに影響されて、たまたま上映されていることが判った港南台シネサロンへ「佐賀のがばいばあちゃん(公式ページ)」を観に行きました。

ホテル最寄の根岸線関内駅から大船(下り)方面に20分ほどで港南台に着きました。
横浜に行っても、港南台という住宅街を訪れることはまず無いでしょう。

事情が判らないので、少し早めに出ましたが、港南台シネサロンは駅からほんとうに数分の処にありました。1階に郵便局があるビルの3階です。
着いたのは、9:45分頃。映画館は10:00時開館で、廊下に並んで待つようにと縦看板がありました。
もちろん、僕はこの日一番乗り…。前から3列目のど真ん中に陣取ります。

この映画館は、上映ホールを2つ持っていて、もうひとつの方は「手紙」。
こちらも良さそうな映画ですね。

島田洋七さん原作の「佐賀のがばいばあちゃん」の映画化の話は、地元の青年会議所の方々が数年前から取り組みをしていたように記憶しています。

原作を読んでいないのですが、映画では冒頭から泣き味噌の少年が出てきます。それを見た主人公が、自らの少年時代を回想するシーンが始まって、ストーリが展開されるという構成です。

いきなりの泣きに、「鑑賞者を泣かそうとする」意図が見えるような気がして、ちょっと警戒心が起きてしまいました。
ただその後、徐々に引き込まれてゆきます。

涙が止まらない映画というよりは、全編を通してじんわりと目頭が熱くなって、その状態が比較気的長く続く映画のように感じました。

現在も続く、昭和ブームによくある「あの頃は善かった」「あの頃にあった大切なものを今、見失っている」というメッセージの他に、親と別れて祖母に育てられているという家庭の事情や貧乏という人生の環境は「それはそれとして」、それでも胸を張って凛と生きる姿というものを「がばいばあちゃん」から教わったように思います。

曰く
・貧乏には二つある。明るい貧乏と暗い貧乏。
・辛い話は夜するな。昼間にすれば、そんなもの。
・優しさは、気づかれないようにそっとするもの
・普段はお金を使わないが、使うと決めたら一番よいものを買う
など
がばいばあちゃん語録(映画正式サイトより)

母親に、佐賀に来て頑張って生きている自分を見て欲しいと何度も手紙を書くものの、都合がつかずに来てもらえず、主人公が「僕なんか生まれてこなきゃよかった」とこぼしたとき、すかさず静かに諭すなど、肉親の情を子に的確に伝える大切さも…。

それと、登場する学校の先生たちのなんと素晴らしいこと。
学校から学ぶものは、知識や技能、集団生活だけでは決して無いことも語られています。

気丈で芯は強いが、情に篤く、
苦労を愚痴らず、明るくなる考え方をするために知恵を巡らす

そんな「がばい(物凄い)」素敵な生き方の達人に、なりたいなぁ
としみじみ思う映画でした。

ディープな中華街

2006-12-02 23:25:51 | 旅日記
昨夜、横浜のY君にお願いして、中華街で食事をしました。
丁度東京ビッグサイトでのイベントに出店をしていたHさんも合流です。

このお二人、実はこのブログの読者でもあります。
僕がブログでうっかり「上海蟹の季節で楽しみ」などと書いたものですから、慌てたY君から一通のメール。
「上海蟹を食べるには、時間とお金が掛かります。」
???(^^;ゞ
お金は判りますが、時間って何?

不思議な事を言うなぁ~。まぁ諦めよということですね。

続いて「今回のテーマは命のスープです」…
ははん。辰巳さんの記事からヒントを得たな~
中華で有名なスープって何でしょう。
フカヒレとか、ツバメとかは有名になっているし…

ひょっとすると、美味しんぼで読んだことがある仏跳なんとかという奴かな?
でも、その方が高価のはずだけど…

それと、もう一つ気になる一文。
「寒さ対策は万全にしてきてください」
…(^^;

店内が寒い中華レストランって…???
今夜の中華のお店ここです。
西門から中華街に入り、山下町公共駐車場の近く。中華街の中心ではない地区に当たります。
お店の名前は「天龍菜館」広東専門郷土料理と看板が出ています。




正直驚きを隠せませんでしたが、中華街を食べ尽くした上司を持つY君のこと。何か秘密があるに違いない。
店内奥の丸く光っているのは、電熱器です…。
どちらかというと屋台に近い感じ。

70歳を越えているという大柄なおじいさんが独りでやっているお店。
観光ガイドには絶対に出ていそうに無いお店ですが、固定の熱烈なファンが多いらしい。(この記事末尾のリンク集をご参照ください)
う~ん。外見で軽々に判断してはいけないということですな。

Y君自身も、馴染み客だそうですが、ここに案内するには人を選んでいるそうです。
我々は、彼の「めがねにかなった」ということのようです。V(^^)V

店の奥が厨房と思いきや、どうやら三階で料理を作り(実は二階だと思い込んでいましたが、みなさんのブログで三階と判明)、下に運んでくるようです。
Y君は手馴れたもので、店の奥の冷蔵庫から麦酒を出してきます。
酒はセルフなんですね。持ち込みもokとのことです。

最初の2皿最初の2皿は、ナマコの八宝菜のようなもの(写真奥)と、春巻き。
ナマコは熱を通すと大変柔らかくなりますし、漢方にも使われる食材です。

これを最初に食べてみて、納得。
ご主人のおじいさん。凄腕です。


次の2皿お腹も空いていたことと美味しいことで3人であっという間に、皿を平らげる頃、ちょうどよいタイミングで次の2皿が出てきました。
春雨と野菜の薬膳炒め(写真奥)と鎮江香酢(黒酢)を使った酢豚。
これがまた、どちらも凄く美味。

春雨の薬膳は、木の実などの色々な味と春雨の調和がなんともGoo。V(^^)v
酢豚はカラリと揚げてあり、香り高い黒砂糖のアンに絡まってもサクサクのまま。

ここでY君、春雨の薬膳を1000円分お土産に追加注文。
家で待つ奥様と子どもたち向けです。
慣れたもので、ちゃんと入れるタッパも持参していました…(^^)

3度目の2皿2回目の2皿もぺろりと平らげる頃、3度目の2皿がでてきました。手を出してしまった後の写真でごめんなさい。
しいたけの海老詰め(写真奥)と腐乳(フーニュ:腐豆腐のようなもの)の料理腐乳空心菜」。
しいたけの方は、海老の香りがよい誰でも好みそうな味です。
手前の料理は、発酵食品の腐乳を調味料に使ってあるだけに、味が奥深くとても簡単には真似ができそうな料理ではありませんでした。

僕はどの国に行っても食事が口に合わないということが無く、幸せなヤツなのですが、この料理もバッチリokでした。
この料理のマッタリとしたツユは、このまま捨てるのは勿体無いほどです。

最後の一皿最後に出た一皿は、キムチの野菜炒め。中華じゃないけど温まるから…と出してくれました。
予約の客には、品数ではなく、客がお腹一杯になるまで出すのが主義ということでした。決して化学調味料は使わないというコダワリも伝わってきます。
「何だか、初めてではないような気がする」と言うと、「郷土料理と看板を出しているのは、それなんだ。田舎にお客さんが来たら、満足するまで振る舞うだろう。僕の店でもそれをやりたいんだ…」
さらに「一応23時までなんだけど、お客さんが満足するまで何時になってもいいから。ゆっくりしていって…」
80歳近い方の人生を背景にした処から生み出される田舎のおもてなし料理。
これ以上に思いが込められた「ご馳走」が有り得るでしょうか…。


この後、今夜のテーマの命のスープ「例湯」。
鶏・木の皮など本当に色々な漢方の材料を使ったスープ。
残念ながら酔いが回った為もあり、写真に撮るのを失念してしまいました。

スープを頂いているというより、とろみの強いアンを少しのばしたような感じです。
仕事が忙しくて、疲れている私たちの体を気遣ってY君が予約していてくれたものでした。
有難い。有難い。m(_._)m


Y君によると、このお店はフラッと突然行くのではなく、時間をかけて準備をしてもらう料理が何よりよいとの事。
観光客が飛び込みで入る店ではないようです。
ただお店の前で、中華チマキを売っているので、これでお試しというのはアリではないでしょうか。


ちなみに、店にトイレが無く、山下町公共駐車場のトイレを使うことになります。

でも、「それが何だ」と感じさせる「何か」を持っているこのお店というより、ご老主人の魅力。

7年前から店を始め、昨年大病をしてしばらく店を閉め、帰国して直したというご老主人。
大きな耳たぶ。厚い唇。つぶらな目。
満面の笑みという訳ではありませんが、話好きで人懐っこい方のようです。

店の冷蔵庫が空になるほど、麦酒を呑み、紹興酒も1本空にして全部で一人5,000円。ディープな中華街の、本物の広東郷土料理。
中華料理の奥深さを堪能させていただきました。



さて、これで終わる3人ではありません。
すぐ近くにギリシャ・バーがあるということで、そちらで杯を重ねることに。
中華街のギリシア・バーとはこれ如何に。
「横浜らしさ」を残す最後の空間?-深夜の中華街を彩るバーの魅力-(ヨコハマ経済新聞:2006-01-12)


港町・横浜にはギリシア人の船員さんも多く上陸したのでしょう。
他にも2店の姉妹店があるそうですが、オーナーはギリシアの方だとか。

ATHENS(アテネ)というお店で頂くのは、OUZO(ウゾ)という酒。
葡萄から作った焼酎なのだそうです。

お店にあったウゾのボトルを写真に撮らせてもらいました。

40度あるこの酒を、3人ともストレートとチェイサーで。
香りが高く、ジントニックのような感じの特徴あるすっきり系の香りのする甘い酒です。
写真の左端が一番高級なのだそうで、やはり味と香りがまろやかでした。
ちなみに、右端の銘柄は日本で入手不可能との事。

これらをちびちびやりながら、3人で議論したのはコメントネーム。
Y君も、Hさんも、読むだけでコメントを残していません。
コメントネームがないからだということで、ああでもない、こうでもないと酔っ払いのブレーンストーミング。(*^o^*)
果たして、覚えているのやら…(^^;ゞ

先ほどの中華でお腹一杯のため、つまみを一切食べずに呑んで、一人2,300円。


一見の観光では味わえない、ディープなディープな横浜中華街の夜でした。
Y君、ありがとう。
でも、最終電車に間に合ったかな~。


◎天龍菜館:ブログ系
→これだけディープなお店になると、好き嫌いも激しくなるようで…好意的なリストです。
横浜中華街の隠れた名店(世界料理ブログ:2005.12.20)
 →料理の詳細なレビュー
天龍菜館 宴会報告(福家荘さんの旧ブログ 2004.09.26)
 →この記事の中の「天龍菜館ビギナーの方々へ。もっと知りたい天龍菜館」は是非クリックしてください。このお店の全貌が丁寧に書かれています。
天龍菜館(タムタムの中華料理日記 日本のレストラン 2000.08.12~2002.08.18)

◎天龍菜館:グルメサイト系
→グルメサイトでも紹介されているんですね~
天龍菜館(Yahoo!グルメ)
天龍菜館(livedoor東京グルメ)