濃飛樹脂軌道

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化学電池各種の特性・まとめ。

2018-05-08 22:36:16 | 電気・化学
電気自動車に乗ったのが縁で、電池の特性をいろいろ調べています。
子供のころから電池が好きで、大学も工学部応用化学科に居たので電池の知識はそれなりにありますが。
ただ、まだ一般的でない電池もあるので、ここでは一般に流通普及しているものを挙げます。
専門用語で言うと今回扱うのは化学電池、いずれも内部で化学反応を伴います。コンデンサーなど化学変化を伴わないものは物理電池と言います。

まずは乾電池として知られる一次電池から。これらは充電すると爆発する恐れがありますので素人は決して充電しないように!(警告)
・マンガン乾電池
昔からある乾電池の定番。定格電圧は1.5V、定格電流が他の電池より低いので現在は主にリモコンなど消費電力の低い機器に使われます。
内部の主な化学物質は塩化アンモニウム・黒鉛・亜鉛・マンガン酸化物。亜鉛の酸化が電子供給源です。
・アルカリ乾電池
こちらも基本はマンガン乾電池と変わりませんが放電特性がマンガンより良いためモーターを使う機器に良く使われます。
化学物質はアルカリ溶液(水酸化カリウム)・黒鉛・亜鉛。

ここからは二次電池、
・鉛蓄電池
自動車起動用バッテリーの定番。定格電圧2Vなので自動車用12Vは内部で6個直列接続しています。
化学物質は希硫酸・鉛・二酸化鉛。

・ニッケル水素電池
昔はニッケルカドミウム電池もありましたが、カドミウムが有害なのでこれに取って代わられました。
定格電圧は1.2Vと乾電池よりやや低いですが、大電流が流せるため時折乾電池の代用としても使われます。
化学物質は水酸化カリウム・ニッケル・水素吸蔵合金など。

・リチウムイオン電池
現地点で重量あたりのエネルギー密度が最も高い電池です。
定格電圧は化学物質により異なりますが概ね3.7V。
化学物質はリチウム・コバルト・黒鉛など。
電気自動車に使われるものは高価なコバルトの使用を避けています…容量が大きいため材料の安さが求められているのが原因。
アイミーブMに採用されたもの(SCiB)は特殊でチタン酸リチウムを使用した結果定格電圧が2.4Vと低くエネルギー密度も電圧が低いため容量は他と比べて2/3ですが、低温特性や大放電特性などが優れているためこれに限っては劣化速度が遅いです。海外での採用例が多いのもそのため。


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