スピノザ「エチカ」第三部定理３１ この定理から導かれることは、仲間になるなら、恋人同士になるなら、結婚するなら価値観が同じであることが必要十分条件。

スピノザ「エチカ」第三部定理３１
＊「もしわれわれが、自分の愛し、欲求し、あるいは憎悪しているものを、ある人も愛し、欲求し、あるいは憎むと想像するならば、まさにそのことから、その人にたいするわれわれの愛や憎しみはいっそう不動なものとなるであろう。ところがもし、われわれの愛するものを彼が拒否している、と想像するなら、あるいは反対に「われわれの憎んでいるものを彼が愛していると」想像するなら、そのとき、われわれは心の迷いを感ずるであろう。＊

この定理から導かれることは、仲間になるなら、恋人同士になるなら、結婚するなら価値観が同じであることが必要十分条件。価値観が同じなら、愛することや憎悪の対象が、反目することはないはず。
そしてそれを確認するために、言い換えればよく会社組織で決めるミッション（Misson；存在理由）、ビジョン（Vision；どんな未来を作るのか）、価値（Value；主義主張やプリンシパルなど、どうしても譲れないこと）を決めるってことだ。

野党共闘で言えば、
ミッション（Misson）：安倍自公民政権を倒して、独立した民主主義に基づいた国に再建すること
ビジョン（Vision）：このビジョンがない。どんな国を作るのか？具体的イメージが全然わかない。夢を語って欲しい。
価値（Value）；平和、自由、男女平等、基本的人権の尊重、立憲主義など人々が血を流して獲得してきた日本の憲法に書かれていること。

結婚生活で言えば
ミッション（Misson）：君を幸せにする為に俺は存在する。
ビジョン（Vision）：お互いに助け合って、暖かな笑いの絶えない家庭を構築する。5年以内に子供を授かり、10年以内に二番目の子供を授かり、マイホームを手に入れる。などなど基本的に将来の具体的な夢。
価値（Value）；男女平等、家事分担、お互いの自由時間を尊重するなどなど。

＊の引用元は、スピノザ著「エチカ」中公クラッシクス、工藤喜作＆斎藤博訳