輝石というのはいい石です。翡翠、エンスタタイト、クンツァイトなどなど。前にもダイオプサイドのところで書きました。
橄欖石と一緒にマントルを形成する、基本中の基本の石。だけど変成作用を経て独立すると多彩になって美しい。
ヘデンバージャイトは、その中ではかなり地味系。あまり商品にはならない。でも輝石好きとしては一つは欲しい。とかねがね思っていたら、エヌズミネラルさんのヤフオクでお安めのが出ていたので。(またですか)
アップの写真だとド迫力に見えますけど、実は小さい。高さ2センチ。老眼にはちょっときつい。でもカクカクしていて黒光りしていて、とても美しい。透明度はないですけど。
組成は CaFe2+Si2O6。文字通り灰鉄輝石。しかしこの名前は橄欖石の一種ハルツバージャイトとこんがらかりますな。
mindat には「変成鉄層、Fe-Mnスカルン、アルカリ性花崗岩、キンバーライトのゼノリス」に産するとある。キンバーライトの中で見つかるんだ。
別のところには
《通常、透輝石と固溶体をなしており、Ca(Fe,Mg)Si2O6と書くことも多い。灰鉄輝石の色は緑色、濃緑色、緑褐色、褐色、灰緑色など。硬度5.5~6.5、比重3.65。主にスカルンに産する他、縞状鉄鉱のような鉄に富んだ堆積岩が広域変成作用や接触変成作用を受けることで生じるものや、アルカリ火成岩内に生じるものなどがある。》(鉱物岩石詳細図鑑)
輝石のうちの「カルシウム輝石」には
ダイオプサイド(透輝石) CaMgSi2O6
ヘデンバージャイト(灰鉄輝石) CaFe2+Si2O6
オージャイト(普通輝石) (Ca,Mg,Fe)2Si2O6
ヨハンセナイト(ヨハンセン輝石) CaMnSi2O6
などがある。ダイオプサイドとヘデンバージャイトがまじゃっちゃってよくわからんのがオージャイトっつうことかな。
しかし、ピジョナイト(ピジョン輝石)(Mg,Fe,Ca)2Si2O6 というオージャイトとほとんど同じのがあってヘデンと固溶体を作るとされているけど、なぜかそれはエンスタタイト(頑火輝石)Mg2Si2O6 と同じ「苦鉄輝石」に入っている。なんかよくわからん。
これでうちには、頑火輝石、透輝石、灰鉄輝石、普通輝石、オンファス輝石、翡翠輝石、エジリン輝石、コスモクロア輝石、リチア輝石、が揃ったことになる。
ただし普通輝石はアウインの母岩として。
オンファス輝石はエクロジャイトとして。緑のやつ。
こうなったらヨハンセン輝石、ピジョン輝石も探してみるかな。
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