（株）ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー
桑原規歌です。
今日のテーマは
「続・孫へのコーチング」です。
前回の記事は
孫の自由研究のために
頭の中にあるイメージなどを
言語化するための声かけについて
お伝えしました。
今日は、最後の難関
読書感想文についてです。
「全く書いてない」
という状況のなゆちゃん。
課題図書は
『風を切って走りたい』
という本だそうです。
桑原はこの本を読んだことはありませんが、
障害を持つ人のために
自転車を作り続ける
おじいさんのお話だそうです。
夜7時に電話という約束だったので
なゆちゃんには
「ばあばが、5つの質問をします。
その質問をノートに書いて
そこから、自分の思ったことを
書いてみてね」
と伝えました。
伝えた質問は、次の5つです。
（１）主人公の人のことばで一番すごいと思ったのは何？
（２）この人はなんで、その仕事をしようと思ったの？
（３）その人が作った自転車に乗った人はどんな気持ちになったのかな？
（４）なゆちゃんが、得意なことは何？
（５）その得意なことをいかして、どんなことができる？
この質問を
ノートに書いたことを確認し
電話を切りました。
その後、
ママといっしょに
出された質問について自分なりに
考えたことを話しながら
感想文を書き上げたそうです。
その中に
こんな一文がありました。
『ただ、便利で楽なようにというだけでなく
乗る人がこれから先もパワーで生きていけるようにと
考えている』
『この自転車に乗った人は
世界が違うように見えると思う』
『堀田さんが人を助けているだけでなく
堀田さんも、その人たちから
助けられている』
彼の中にある
感覚が見事に言語化されていました。
宿題を終えるために
書かせるというより
表現されないままの
感覚や感情や思考を
言語にできるチャンスと思えば
楽しいですね。
文章力のトレーニングという
大がかりなことより
言語化が苦手な子どもが
無意識の中に持ったままにしている
原石を
言語にしてあげるために
『質問力』は本当に効果的ですね。
子どもの読書感想文を書かせるための
いろいろなツールもありますが
私自身はあまり興味がありません。
ツールの使い方を教える講師がいても
この人はどれだけ本質が
わかっているのかと思ってしまう人も
たくさんいるのです。対人支援においても
学習においても
大切なのは
人間理解。
それを知ったうえで
相手の無意識（一次体験、二次体験）にあるものを
引き出していくこと。
そのことに大きな力を発揮するのが
「質問」です。
質問は
思考の方向性を決め
空白の質を
作り出します。
どんな質問が、脳をどのように動かすのか？
それが分かると
質問の質は、ぐんと上がります。
本質を理解することが
ツールを使うことより大事です。
ただ、こんな質問をしようという
スキルばかりを学んでも
一定以上の成果は出ません。
ちゃんと人間のしくみ
人間の能力発揮のしくみを
深く理解することなのです。
それでは
今日も、希望を胸に
すてきな1日を作りましょう！
この記事は、メルマガ「可能性をあきらめたくない女性のための時間と思考の使い方」
2020年8月25日号で紹介した内容に加筆修正した内容です。
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