お役立ち情報ブログ

日々の生活やビジネスにおいて役に立ちそうな情報を収集、公開しています。

ギリシャのユーロ離脱、衝撃は「リーマン・ショックの二乗」との指摘も

2015年01月07日 06時11分04秒 | 海外
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁がユー ロを守るため「何でもする」と宣言した2012年7月の約束は、投機家の 攻撃を3年近く退けた。その間にアイルランドからギリシャに至るまで 国債利回りは低下、各国政府に財政赤字削減と経済刷新のための余裕が 生まれた。力強い成長の時代ではなかったものの、危機という言葉は聞 かれなくなり、6年に及んだギリシャのリセッション(景気後退)も終 息した。

  変わっていないのはギリシャがユーロ圏を離脱する可能性とそれに 伴うリスクだ。シティグループのエコノミスト、エブラヒム・ラーバリ 氏が「Grexit(グレグジット、GreeceとExitを合わせ た造語)」と名付けたこの可能性が再浮上している。現実になれば最悪 のシナリオだと、一部のエコノミストらは指摘する。

  ユーロを離脱したギリシャは国際金融市場で資金を調達する道を閉 ざされ、通貨切り下げを余儀なくされることだろう。恐らく資本規制が 敷かれ、銀行が新たな攻撃を受ける。投機家は直ちに次の獲物の品定め を始める。その対象はキプロス、スペイン、そしてイタリアへと続く。

  欧州の政策による防衛は強化され、弱かった経済も増強されたもの の、ポルトガルやキプロス、スペイン、アイルランドが全て支援を必要 とした2011-12年の危機感染が再発する可能性はある。ポルトガルとス ペインでは選挙が近づいており、フランスとイタリアの経済改革は難航 している。

  ING-ディバのチーフエコノミスト、カルステン・ブルゼスキ氏 (フランクフルト在勤)は「ギリシャが離脱すれば、やっかいな前例に なるだろう。他国に追随を促しかねず、ユーロ分裂の第一歩だ」と話 す。「ファミリーの一員が抜ければ、最終的にパンドラの箱を開けるこ とになる」とも付け加えた。

  既に政治の世界では駆け引きが始まっている。ドイツのメルケル政 権はギリシャのユーロ圏離脱を容認する用意ができており、影響への対 処も可能とみていると独誌シュピーゲルは伝えた。これは欧州一の経済 大国からギリシャの有権者に対し、1月25日の総選挙で反緊縮の野党・ 急進左派連合(SYRIZA)に投票しないよう訴える、脅しの戦術と も受け止められる。実際、ギリシャのサマラス首相は今回の総選挙につ いて、同国がユーロ圏にとどまるかどうかを決める投票だと述べてい る。

  政治家の発言ははったりかもしれないので、侮ってはいけない。マ ーケットウォッチ・ドット・コムのリポートによると、米カリフォルニ ア大学バークリー校のバリー・アイケングリーン教授は週末のエコノミ スト会議で、ギリシャのユーロ圏離脱による影響は「リーマン・ブラザ ーズ破綻ショックの二乗」ほどの衝撃度があると指摘した。
関連ニュースと情報: ギリシャ首相:ユーロ離脱リスクを警告-欧は対処可能との見方も (1) 欧州経済指標: EUST トップストーリー:TOP JK 海外トップニュースの日本語画面:TOP JI
原題:Greek Euro Exit Risk Revived as Merkel Bluff Overlooks Contagion(抜粋)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 北朝鮮のミサイル、米本土が... | トップ | 24時間で風邪を撃退! 風... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

海外」カテゴリの最新記事