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中国サンゴ密漁船、なぜはるばる日本に?なぜ台風でも帰港しない?―中国人ジャーナリストが語る真実とは

2014年11月08日 06時56分33秒 | 海外情報
2014年11月7日、中国漁船が台風を避けるために日本領海内に停泊し、日本の海上保安庁がそれを認めるなど、一連の騒動は広がりを見せている。一連のニュースは中国でも報じられており、中国では、小笠原諸島の美しい風景と、中国漁船から排出される黒煙がおりなす異様な光景に反応を示す声も少なくない。そもそもなぜ中国漁船は小笠原諸島海域の赤サンゴを密漁するのか?なぜ台風が接近しても帰港しないのか?レコードチャイナ編集部は、中国の海洋事情に詳しい中国人ジャーナリストに取材した。


中国漁船が日本領海で密漁する理由について、中国人ジャーナリストは自身が数年間かけ取材した映像を見せながら語った。

それによると、福建省などの沿海都市では、石油工業が発展し、関連施設が多く立ち並んでいる。これらの施設により海は汚染されている。一方で、2000年ごろから中国経済は発展し、庶民は高級な海鮮物を好むようになり、関連の海産品が高騰。漁師らが利益を求めた結果、保護すべき小魚まで取るなど近海は乱獲により環境が破壊された。

そして、漁師は海洋資源を求め他国の領海に侵入し、密漁するようになった。赤サンゴの密漁が増えていることについては、「習近平(シー・ジンピン)政権が政府高官に公費での高級品消費を禁止したことから、海産品は暴落し、閉店に追い込まれるレストランが相次いだ。その上、中国の不動産バブルの崩壊を懸念した投資家らは、宝飾品に目を向けるようなり、結果的に「宝石サンゴ」と呼ばれる赤サンゴの需要が増大し、ここ1年で価格は10倍近く跳ね上がった」と指摘。

台風が接近しても帰港しない中国漁船について、同ジャーナリストは、「一部の外国メディアは中国政府の陰謀説を報じているが、それはあり得ない。アジア太平洋経済協力会議(APEC)を開催している中国が、わざわざ問題を起こすようなことはしないからだ。中国の福建省などから小笠原諸島に行くだけでも数百万円の費用が掛かる。そのため、中国漁船は手ぶらで帰るととんでもない赤字となってしまう。現在中国漁船は、何らかの方法で損失分を補おうとしている。たとえば、高く売れるウミガメなど、利益が出そうなものを物色しているのだろう」と分析した。

このほか、中国漁船が海に大量のごみを捨てていることについて、「中国では環境を守る意識が薄い。彼らはごみを海に捨てて当たり前だと考えている。私は福建省や山東省の漁師をたびたび取材しているが、彼らが引きあげた網の中の半分以上が生活ごみで、魚はそのごみに交じっていた。漁師らはそのごみを再び海に捨てるため、環境が改善されることはない」と中国漁業の実情を紹介した。(編集/内山)
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