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加齢臭、メタボ臭、疲労臭… 気になる「体のにおい」の抑え方

2012年04月15日 09時19分05秒 | お役立ち情報
 職場や公共の場で、気にはなるものの対処法がよく分からないのが、自分の体のにおい。一部では「スメハラ」(スメル=におい、ハラスメント=嫌がらせ)などとも呼ばれるこの問題にどう取り組むか。ポイントを専門家に聞いた。

 記録的な厳冬にようやく終わりを告げ、外での活動が活発になるこれからの季節。汗をかく機会も増える一方で、気をつけたいのが体のにおいだ。


■「内」と「外」に原因

 体のにおいを抑えるには「体の『外面から』と『内面から』の二つのアプローチが必要」と話すのは、体臭や汗の専門治療を行う五味クリニック(東京都新宿区)の五味常明院長だ。

 まず、「外面」は、皮膚や衣類を清潔に保つことが先決。そもそも体のにおいのもとは、体外に分泌される汗や皮脂など。それらに含まれる成分が皮膚や衣類についた細菌で分解され、においが発生する。





 こうした原因を防ぐには、制汗剤や専用の体ふき取り剤などを使い、皮膚に付いた余分な汗や皮脂、細菌などを抑えるといい。また、衣類の生乾き臭やカビ臭があると体臭とあいまってにおいが増幅する。これを抑えるには、洗濯方法に気を配るのも効果がある。また、においが気になりやすい靴は中敷の衛生も心がけよう。

 一方、においの対策で見落とされがちなのが、体の「内面」。加齢だけが直接的な原因になるのではなく、不規則な生活習慣での偏った食事や過度なアルコール摂取、ストレス、運動不足、睡眠不足など、いくつもの因子が絡んでにおいのもとになることがわかってきた。


 「中でも30代以降の男性に特有なのが、加齢臭、メタボ臭、疲労臭の3つ(右図)参照)」と、五味院長は指摘する。

 「加齢によって、腸内細菌のバランスである『腸内細菌叢(そう)』が変わる、皮脂腺の酸化が進む、肥満や疲労でアンモニアを分解する肝機能が低下するなど、中高年男性の体臭は体の中に原因があると考えた方がい■定期的な運動で汗、緑黄色野菜を摂取



 具体的な改善方法は「運動」と「食事」に気を配ることだという。定期的な運動で汗を流し、滞りやすい汗腺の機能を高めるのが効果的。入浴やマッサージなど、汗をかくことを習慣化するのも良い。

 食事では緑黄色野菜を積極的にとり、体の「サビ」を防ぐビタミンCやポリフェノールといった抗酸化成分を取り込む。

 五味院長は「腸の中を掃除する食物繊維のほか、腸内の細菌を整える乳酸菌やオリゴ糖などを取り、腸内環境を改善することが有効」だとアドバイスする。

 睡眠を十分とって疲労回復をはかり、ストレスをためないよう心がけて体の機能を整えることも、においを抑えるための大事な要素だという。





 体のにおいとひと口にいっても、部位や汗を出す汗腺の違いでその特徴はさまざま(左図参照)。例えば、全身にある「エクリン腺」から出る汗は、皮脂や雑菌と混ざると、干物のような乾いたにおいやアンモニア臭の原因になる。足の気になるにおいなどが代表的だ。

 また、毛穴にある「アポクリン腺」から出る汗と、「皮脂腺」から出る脂肪酸は、ともに混ざり合うことで、甘酸っぱいスパイス臭やこもったカビ臭を生む。複雑なにおいで臭気が強めになるのも特徴。特にわきや陰部、頭部など、毛穴が多くて通気が悪い部位で起こりやすい。

 まずは、自分の生活習慣を冷静に見直すこと、さらににおいが発生するメカニズムを知り、適切な対策を講じることが、体のにおいを抑えるために効果的といえそうだ。


自分のにおいに敏感に
 男性用化粧品などを手がけるマンダムが18~68歳までの日本人男性の「わき臭」を調査したところ、91%に「中程度以上のにおい(何のにおいか明確)」があった。しかも、強いにおいがある男性の13%は「自分のにおいに気づいていない」という結果が明らかになった。
 ただし、セルフケアだけでわきのにおいが抑えられない人は「わきが」の疑いも考えられる。「その場合はアポクリン腺を除去する手術もあるので、専門医に相談を」と五味院長は助言する。
 「体のにおいが厄介なのは、他人の体臭は感じやすくて不快になる『被害者』になるにもかかわらず、自分のにおいは感じづらく周りに不快を与える『加害者』にもなること」だと五味院長はいう。体のにおいは個性の一つと考える向きもあるが、無頓着なのも問題だ。

(日経ヘルス編集部)


[日経プラスワン2012年4月7日掲載記事を基に再構成]
い」(五味院長)
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ミサイル発射、格差で生きる北朝鮮の3代目

2012年04月15日 09時03分49秒 | ニュース
 13日朝、北朝鮮が金正恩(キム・ジョンウン)氏の威信を懸けて打ち上げた長距離弾道ミサイルは、2分ともたずに爆発した。その瞬間、住民1900万人分の1年間の配給量にあたる約8億5000万ドル(約700億円=推計)が空に消えた。それでも北朝鮮は核兵器やミサイルの開発をやめようとしない。持てる者と持たざる者。その激しい「格差」こそが最高指導者が生き延びる淵源の1つとなっている。




金日成主席と金正日総書記の銅像除幕式に出席した金正恩氏(13日、平壌)=AP
 「平壌から絶対に離れたくない」。今から8年前の2004年5月、小泉純一郎首相(当時)の再訪朝の取材で訪れた平壌で、20歳代の若者はこう語った。移動の自由がない北朝鮮で、平壌の住民には旅行や配給などで利点があり、首都に住まいを持つことは日本人には想像できないほどのステータスがあるという。

 白壁のマンションが立ち並び、中心部に大同江が流れる平壌。高い建物から周囲を一望すると生活感のない、まるで展示場のようなたたずまいだ。インフラは老朽化し、停電もしばしばある。それでも一般住民にはあこがれの街に映る。

 それに対し、国全体の大半を占める地方では、食糧が乏しく各地で飢えが発生している。だが同じ独裁国家でも、中東や北アフリカを席巻したような反政府運動はこれまで起きなかった。なぜか。多くの日本人が疑問に思う謎の答えの1つが、北朝鮮内に存在する著しい格差に潜んでいる。

 「あまりにも貧しいためその日の家族の食べ物をどう確保するかで頭が一杯だった」と、北朝鮮からの脱出住民は振り返る。生きるのに必死で、体制を批判するだけの気力が残っていないというのだ。外部との連絡手段が限られているうえ、地域ごとに細かく張り巡らされた当局や住民同士の監視網をくぐり抜けるのは容易ではない。住民がまとまって反政府活動を展開するのはほぼ不可能というのが実情だ。
 党幹部、軍・政府関係者や、身分が高い住民たちが配給など様々な点で恩恵を受けるとされる平壌との格差は大きい。長年の経済疲弊に国際社会による制裁が加わり、北朝鮮全体における特権階級のサークルは年々小さくなっている。が、それが小さくなればなるほど選ばれた者たちの特権意識が強まり、既得権益を守ろうと北朝鮮指導部への忠誠心を高める構図になっているようだ。



北朝鮮がミサイル発射を失敗した日、平壌では巨大銅像がお目見えした(13日)
 ソウルで会った脱北者の話にはほぼ共通点がある。金正恩氏の祖父、故金日成主席は建国の父として多くの住民に尊敬されている。後を継いだ父、故金正日総書記はカリスマ性に欠け冷めた目で見られながらも、幼少期からの徹底した思想教育が住民に浸透していた。それに比べると、三代目の金正恩氏は若くて知名度も低く、体制の基盤に不安を抱えている。

 新指導部が恐れるのは疲れ切った住民よりも、むしろ特権階層の中枢を占めている軍部の反乱だ。正恩氏は昨年末に軍の最高司令官に就任して以来、部隊を頻繁に視察してきた。現地指導や視察は軍事部門が圧倒的に多く、経済部門はほとんど見あたらない。

 朝鮮半島の軍事境界線を挟んで南側の李明博(イ・ミョンバク)韓国大統領は国内の格差拡大が響いて支持率が急落し、来年2月の任期切れを前に求心力低下が進む。かたや半島の北側では、三代続いた世襲指導者が地域間や待遇など様々な面での格差を体制掌握のテコにしている。

 北朝鮮だけが例外であり続ける保証はない。冒頭の平壌の若者は米国の対北朝鮮政策に反発しながらも「1番訪れてみたいのは米国」と漏らした。2月の米朝合意で米国が約束した食糧支援も今回のミサイル発射で滞る。巨額の費用が一瞬で飛び散った青空を北朝鮮の住民はどんな思いで見つめたのだろうか。

(政治部次長 峯岸博)
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