歴史に学ぶ人事・経営論

横浜の社会保険労務士・行政書士関口英樹です。

解雇処分の件

2016-09-06 09:08:33 | 日記
今日は、解雇処分についてです。

ペリーの武力による開国要求に、幕府は屈した。
そんな幕府の弱腰政策に対し、討幕派が結成された。
次第に勢力を増す討幕派に対抗するため、幕府は新撰組を結成し、京都の治安維持に当たらせた。

その新選組の探索方(捜査員)たちが、長州藩士を中心とした過激な討幕志士たちの極秘計画を察知した。
「強風の夜、京都の町に火を放つ。どさくさに紛れて捕えられている同志を救いだし、一気に討幕の軍を起こす。」
この計画を練るため、30名あまりの討幕志士が、池田屋に集結するというのだ。

近藤勇ら新撰組の使命は、「京都の治安維持」だ。
そのために天皇から新撰組という隊名を賜った。
近藤は、「過激な討幕浪士たちを弾圧する」という方針を打ち出した。

しかし出動を命じた新撰組隊士の中で、参集しない者が多数いた。
動員できたのは、隊士の約半数ほどであった。

実は、長州藩に気持ちを通じている隊士がかなりいたのだ。

「どんな考えを持っていても自由だ。
しかし、京都の治安維持という目的では、一致団結してもらいたい。」
というのが近藤の考えだ。
しかし近藤は、参集しなかった隊士の思想弾圧は行わなかった。
「もともと雑多な集まりだから、思想面でいろいろな考えの者がいる。」
と考えたのだ。

有名な池田屋事件は、皆さんの会社人事にも通じるのだ。
皆さんの会社にも、様々な思想・考えを持った部下がいるはずだ。
部下の思想・考えが、会社の方針・設立目的・ビジョンと一致しない場合、
部下を解雇すべきなのか?
それとも近藤がしたように、
「会社は様々な考えを持った人の集まり」だと大目にみるのか。

皆さんのご意見、あるいは皆さんの事例を教えて下さい。


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