老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

この先どうすればいいのか

2024-01-22 18:29:32 | 老いの光影 最終章 蜉蝣
2013 老母の介護に疲れた



老いた母親の介護は疲れ果てた
顔は一回りちいさくなり目は窪み
どうしていいかわからない

デイサービスからも
ショートからも
「もうみられない」というようなことを
言われてしまった

この先どうすればいいのか

その夜 ケアマネは駆けつけ
長女の深く暗い悩みに
耳を傾けた

老母は,夜中十分おきに起きトイレへ行く
数度夜中表へ出だし歩き始める
外へでたときは後ろからついて行く

「私の体のほうが悲鳴をあげている」
「もう横になりたい」
「もう眠りたい」
と長女はか弱い声で話す

ようやく老母が
認知症であることを始めて認めた長女

長女は母親との軋轢を話してくれた
娘からみれば母親ではなかった
東日本大地震のとき
「娘にやる米はない」と言われた
「母ではなく鬼だと」思った

母は何も変わってはいなかった
子どもだったときから
母親と温かい言葉を交わしたことがなかった

それでも私の母親には変わりはないと思い
介護をし続けている私
糖尿病で手を煩わせている母
認知症でてこずらせている母
まだ家でお世話していきたい、と

長女が抱えている悩み、不安、葛藤、疲労、憔悴など
絡み合った糸をほぐすためにも
彼女の話を最初から最後まで聴いた

2017/05/06 (再掲)

老母は、天国で暮らしている
介護から解放された長女
忘れた頃に電話がかかってくる
「大根、葱があるから、畑から持ってきたばかりだから」、と言って
遠慮なく早朝に頂きに伺う。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
最期は? (ピエリナ)
2024-01-22 19:21:52
こんばんは。

このお母様、

デイサービスからもショートからも「もうみられない」

・・・と言われて、その後、娘さんはどのように介護なさったのでしょうか。
疲れ切っておられたのが気になります。

でも、今はお母様は天国へ行かれたのですね。
亡くなられた後も、こうして関係が続いておられるのが素晴らしいですね。
御人徳です。
Unknown (星光輝)
2024-01-23 05:40:19
ピエリナ 様
いつも熱心にお読み頂き本当にありがとうございます。

ブログではこの後3回の連載が続きます(「第1章 老いの風景」74。老母の介護に疲れたその後 2017/5/6 。77 老母の介護に疲れた その2 「死んだように眠っていた」2018/5/7 193.労いの言葉 2017.6.15 にその後について記載してます。

3回に分けて再掲していきます。

地域密着型デイサービス(定員10名 民間家活用)を週6回利用され、3日で「昼夜逆転」を解消。

ショートステイ利用時に朝食時に詰まらせ亡くなりました(合掌)。

今も忘れられない老母と長女です。
おはようございます。 (ピエリナ)
2024-01-23 08:35:48
おはようございます。

そうでしたか。

地域密着型デイサービスというのがあるのですね。
小規模多機能とは違うのですね?
ショートは別の場所へ行かれていたのでしょうか。

我が家の母もいつ誤嚥するかわからず、その場合自分を(もちろん人も)責めないようにドクターから言われています。

続きを待っていますね。
いつも考えさせられます。

ありがとうございます。
こんにちは (星光輝)
2024-01-23 14:01:20
ショートステイは同じ場所で
特別養護老人ホーム併設です
そこの相談指導員と仲が良かったので
いつも無理を聞いてもらっていました。

地域密着型デイサービスと小規模多機能は
共通しているのは地域密着型事業所です。
地域密着型事業所は、事業所所在地の要介護老人の利用に限られます。
但し事業所所在地区域外の他市町村の要介護老人も利用できます。(条件があり 事業所所在地の市町村と事業所所在地区域外の市町村が同意すれば利用できます)

小規模多機能型サービスは、「通い」と「泊り」と「訪問」の3つのサービスが組み合わされた事業所です。現実的には「訪問」のサービスが弱く「通い」と「泊り」のサービスになっています。
小規模多機能型サービス利用の場合にはケアマネが変更になり小規模多機能型のケアマネが担当します。利用料(費用)もはねあがります。詳しくはいま担当されているケアマネに尋ねると詳しく教えてくれます。

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