老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

968 痛みと傷

2019-02-23 07:45:14 | 老いびとの聲
那須高原の風景/裸木、枯れ草のなかに緑が生えてきた、春よ来い
痛みと傷

痛み

痛みは目に見えず
痛みは当の本人しかわからないだけに
看護師は尋ねる
「最高の痛みを《10》としたらいくつですか」

妻は曰く
当の本人は痛い、と訴えているのだから
聞くまでもなく「10」ですよ

麻酔をかけずにメスで皮膚を切ったときの痛みが
「10」なのか

いま自分の右膝の痛みはジンジンし
立ち膝ができない
階段の上がり降りも苦痛

話しは変わるけれど
心の傷も目に見えない

ナイフのような言葉で
相手の心を傷つけた人は
痛みは感じていない


冬 3月まで
インフルエンザ感染対策から
面会ができない
介護施設が多い

入所している110歳の老母の様子を聞こうと
看護師に尋ねたところ
「なにかあったら連絡しますから」、と
戸をピシャリと勢いよく閉めるような音で
家族の気持ちを閉ざした

「なにかあったら連絡します」
そのときは
大概急変や危篤のときかもしれない

自宅で介護できない家族の負い目
その負い目に塩をなすりつけるような言葉
心の傷は
痛みとなり疼く

相手の痛み
自分の痛みとして
感じ取れるか
痛みに不感症になってはいけない、と自戒せねば・・・

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2 コメント

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110歳!? (はな)
2019-03-01 11:27:03
そのような大物のお母様がいらっしゃるのですか

だったら 星様もきっと長生きされますよ。

がんばれと言う言葉は適切でないかもしれませんが
それでも言いたいものです。

素晴らしい奥様がいらっしゃいますから
それはそれは 幸せな事なのですから
返信する
人生の超達人 (星光輝)
2019-03-01 21:11:54
はなさま

嫁はんの母方祖母になります
今年の1月までケアプラン担当していました

2,3年前になるかな

自宅の下から4段目くらいから
足を踏み外し
転げ落ち
階段下の壁がへこみ
当の本人は
骨折せず元気だった

明治生まれです
10月22日が誕生日
桜の花をみ
ぞろ目の数字 111歳の誕生日を
願っています
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