平太郎独白録

国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し、独自の歴史観で語ります。

王監督続投にみる撤退する勇気!

2006年10月03日 | スポーツ
親愛なるアッティクスへ

何事も「勝っている戦を止めるのは難しい」と言います。
日清戦争においても、伊藤博文を始めとする明治政府首脳としては、「勝っているところでの講和」に持って行こうとしたところ、国民感情は「もっともっともっと、とことん完勝してからの講和」を望み、その為、講和に不満な輩が、講和会議をぶちこわそうとして、清国全権李鴻章襲撃するという愚挙に出たということがありました。
結果、日本側は譲歩を余儀なくされ、李鴻章はほくそ笑んだという話があります。
同様のことは、日露戦争の時の講和内容を不満とする日比谷焼き討ち事件にも見てとれるでしょう。
つまり、調子の良いときに手を引くのが如何に難しいかということです。
パチンコでジャンジャン出ているときに止めるようなものでしょうから。

ところで、先日、あるホークス関係の雑誌の中に、福岡ソフトバンクホークスの不動の四番打者、松中信彦選手のインタビュー記事が載っていたのですが、その中に、松中選手の言葉として、「ストレートをファールしたら、王監督に怒られる」というのが載ってました。
そう言えば、王監督は、以前から、「ストレートは確実に仕留めなければダメだ!」と言っておられたような記憶がありますが、この辺が、三冠王同士という達人の会話なんでしょうね(笑)。

で、その王監督、来季も続投だとか・・・。
大変、驚きました。
はっきり言って、正気の沙汰とは思えませんよ。
王監督の体調のこともながら、次期監督含みで二軍監督やっている秋山さんだって、何年、待たせればいいんですか?
もう、いいかげん、譲ってもいいんじゃないですか?

王監督も、大変失礼ながら、私生活では、奥さんに先立たれていらっしゃいますよね。
となれば、はっきり言って、家に帰っても話し相手もいないわけですよ。
本当であれば、二人でこれからの老後が待っていたのでしょうが・・・。
さらに、病気のことも、現場で指揮を執って気を紛らせたいということなのかもしれません。
その点は、お気の毒だとは思いますが、でも、王監督の私生活での辛さ、寂しさはわかりますが、(たぶん、私も間違いなく「明日は我が身」です。)やはり、そういうところへ、私生活を持ち込むのは如何なものでしょうか?

今の福岡では、この意見を述べるのは、正直、勇気がいるのですが、敢えて、福岡の恩人と思っている身として言わせて頂くなら、私には、王さんが現場にしがみつこうとしているようにしか思えません。
平太郎独白録 「祇園風に吹かれる福岡市民は王さんに足を向けて寝られない」参照。)
王さんは、球団社長として、立派に、「すること」、いや、むしろ、王さんでなければ「出来ないこと」があるわけですから、もう、退くべきだと思います。
思わず、92歳になっても、まだ、実権を手放さなかった松下幸之助を思い出してしまいました。

少なくとも、まだ、来年もやろうなどというのは、後継者の立場からも、そして何より、お体に万一のことがあったときのこと、球界の損失ということを考えたならば、どう考えても、「正気の沙汰」ではない・・・と思うわけです。



(↑王監督が初めて監督をやったときの巨人のドラフト1位、吉田修司投手です。1999年、2000年ダイエーの優勝の時は、大車輪の活躍をしましたが、今となっては過去の人・・・でした。ここ数年、姿を見てませんでしたから、まだ、現役ということに少し驚かれる方もいらっしゃるかも知れません。その彼も、確か、今、38歳・・・。今年のシーズン終盤、復活をかけての登板でしたが・・・。)

ついでに、キャスターの筑紫哲也さんの番組に、「ニュース23」というのがありますよね。
久米宏氏のニュースステーションに対抗して作られたように記憶しているのですが、その久米氏もすでに同番組を去った今、筑紫さんも、もう、明らかに滑舌が悪くなっているのに、何と、驚くことに、今度の番組改編で、筑紫さん以外全員が降板させられたのだとか・・・。
こちらも、松下幸之助状態ですね(笑)。

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