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~すてっぷ ばい すてっぷ~

川の流れに、雲のながれに身を任せるように

ウルフウォーカー

2020年11月01日 19時25分51秒 | 映画

見てきました。

 

※ネタバレ注意

※ネタバレ注意

※ネタバレ注意

 

 

正直に、物語中盤に目を瞑ってしまいました…。申し訳ない…。

ロビンが調理場へ連れてかれてから、メーヴの母を助けるあたりまで。

 

 

それでも、この映画が素晴らしかったのはよくわかります!(どの口が)

 

部隊がアイルランドということもあって、BGMなどが素敵でした。

そして森の描写と色使いがとてもきれいでしたね。

パンフレットにもありましたが、ロビンたちの住む町並みは無機的で直線などで描かれていて、メーヴたち狼の住む森は有機的で曲線で描かれていました。

色使いも、町並みは落ち着いた色味(茶色や灰色などのくすんだ色)が多く、森は赤・緑・黄色・オレンジなどカラフルで、陽光の差す部分は明るく柔らかで影になる部分は重くダークな色合いでした。

 

アニメーション映画でしたが、日本のジブリにも負けない良さがあったと思います。

 

作品内容的には、トトロ×もののけ姫×ナウシカみたいな要素があって、1つで3度おいしい的な感じもありました。あくまで個人的に。

 

あと狼関係が好きです。

はじめ、ロビンが狼と遭遇したときの敵対しているところでは、悪役然とした悪い顔をしていましたが、メーヴと仲良くなってからの狼たちのかわいさたるや。

みんなメーヴみたいにやんちゃな感じがして可愛いのね。

あと狼たちが兵士たちと闘うところがめちゃくちゃかっこよかったです。

ロビンが見る狼視点(?)が、素早く飛び回る狼たちの残光が、とてもかっこよかったです。

 

これ、ジャングルブックとかライオンキングみたいな実写版見てみたいです。モフモフな狼が見たいです。

 

あと、この監督とカートゥーンサルーンていう製作スタジオを初めて知りましたが、「ケルト三部作」(中身はつながっていない)と呼ばれる前二作も見てみたくなりました。

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超擬態人間

2020年11月01日 18時42分11秒 | 映画

見てきました。

 

※ネタバレ注意

※ネタバレ注意

※ネタバレ注意

 

 

 

重い。

非常に重い。

「体力消耗率100%」は伊達じゃなかった。

 

観る前からわかる「低予算映画」ではありましたが、決して「B級」ではなかった気がします。

役者と裏方を兼任する「CFA」という制作チームがすさまじい撮影スケジュールのなか撮影したみたいです。(パンフレット参照)

 

本編みたらわかるけど、あんな場所で長時間不眠撮影は肉体的にも精神的にもキツそうだなって。映像作品の撮影ってほぼまったくやったことないけど。

 

 

内容は、ぶつ切りにされた情報が押し寄せてくる上に、劇中で明確な答えは数少ないので、全貌を把握するのは難しいですが、そういう映画ですね。

でも、意味不明なシーンも多いですが、ホラー・スプラッター・スリル描写がテンポよく(?)挟まれるので「意味わかんね…」って思う暇もなくて、そういう意味では細かくできてるなあって思いました。

 

個人的に、狂乱男が持っていた武器が、殺意高い・特殊な形状でめちゃくちゃ好みでした。

さながらBLEACHに出てくる斬魄刀のようで。

日本刀のような刀の刀身の中頃に棘付きの輪が合体しているような形状。「Φ」みたいな。

これもキャストの一人が作ったという。すごい。

ちなみに武器名は「百花繚乱」だそう。好き。

 

あともう一つ、個人的に「あかんわ…」と思ったのは、脊髄注射からの一連のシーンね。

シチュエーションとして、機械にセットされ強制的に性交を強いられる、っていうのは見かけるものの、これほどまでに「いっそ殺してくれ」って思うものはないなって思っちゃいました。軽くトラウマです。

ほかのゴア描写は見れるけど、これだけはマジで目を覆いたくなるっていう感じ。規則的に聞こえる機械の駆動音とうめき声とかほんと最悪でした。(ある意味誉め言葉です。)

 

 

監督は「児童虐待」をテーマにしているとのこと。

少年を虐待する男も、父親に虐待される過去をフラッシュバックする。

被害者が時を経て加害者へとなってしまう負のサイクル。そしてその被害者も…?

 

タイトルにもなっている「擬態」。

自分の中では「身を守るため」っていう防御的な面が強かったので、「獲物を捕食するため」っていう攻撃的な面もあったのが新鮮に感じました。確かにそうだよねって。

劇中の「相手に恐怖を与えるものに擬態する」っていうのは、人間に秘められた能力の一部だとすると、なかなか高機能だなって。

 

 

見に行った劇場では、キャストの皆さんが出待ちとサイン会をやっていたので、居た方のサインももらってきました。

コロナで延期になっていたこともあって、皆さん公開されるのを心待ちにしていたようで、とても笑顔で素敵でした。

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罪の声

2020年11月01日 17時25分53秒 | 映画

見てきました。

 

※ネタバレ注意

※ネタバレ注意

※ネタバレ注意

 

 

思ったよりも泣かされました。

 

 

あらすじは知っていましたが、俊也がカセットテープを聞くシーンは怖かったです。

ゾワっとしました。

 

子供が故の無垢な声、自分の言葉ではない抑揚のない声が、ざらついたカセットから聞こえてくるのは怖かったです。

 

テーマの「ギン萬事件」が実在の事件(グリコ森永事件)を基にしていると知って調べてみたら、まあうまいこと出来ているなと。

「狐目の男」「脅迫メール」「子供の声のテープ」と実際にほとんど同じようなことが起きていたと思うと、恐ろしく思いました。

当時の人は「あーそんなこともあったね」なんて思うのでしょうか。事件に近い場所にいた人たちは、もっといろいろ思うところがあるのでしょうか。

 

 

まとめてみると途方もない情報量でしたが、二人の主人公と一緒に情報を整理しながら見れるので、全体像が把握しやすく、心情的な部分の余裕もあってよかったです。

証言してくれる人々も、30年経って、各々の立ち位置みたいなのもあって、親身に話してくれる人もいれば、今更掘り起こされることが嫌な人もいてリアルでした。

 

俊也の事件の関わり方には「恐怖」を感じていましたが、望と聡一郎の二人はかわいそうで仕方なかったです。

それだけに、30年後の聡一郎に救いがあったのが本当によかった。母親との再会のシーンは本当に涙しました。

「望の声が聴きたい」

残されていたのがあのテープだったのがなんともいえません。

 

聡一郎も、ぎりぎりのところで俊也たちと出会うことができて本当によかった。

あの感じで会ったら、俊也の生い立ちを聞いたら、余計に絶望してことさら追い詰めるようなことになるんじゃないかとさえ思いました。心の優しい人だったんだろうな、と。

 

最後の俊也と娘の抱擁と「いいこいいこ」にも泣かされました。

 

個人的には、当事者たちの人間ドラマ部分を楽しめましたが、折々で挟まれる「ジャーナリズムとは」みたいな部分もしっかりしていたように思います。

当事者にとっては人生を左右しかねないことを、エンタメとして消費していないか。

「プライド」「責任」と耳障りのいい言葉で、自分たちの都合を押し付けていないか。

 

阿久津は最終的に、目指すべきジャーナリズムに達することができたか、その道程にいるのか、わかりませんが、いい人生を歩んでほしいですね。

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