HAZAMAN'S WORLD WEBLOG

自分が描く絵のことや、日々の暮らしの中でふと気付いたことなど・・・・

早起きしました

2005年11月26日 | Weblog
今朝、仕事の都合で5時半過ぎに自宅を出ました。

やっぱり冬かなと、改めて感じたのは、ふと見上げる空が真っ暗で、まだまだ星が輝いていたからでした。

特に、寒くなればなるほど空気が透き通るのか、夜明け頃というのは春や夏のそれには見られない、独特の澄み切った新鮮さが辺りに漂っています。

まだ暗い道を歩きながら、どうしてだか僕はふと、この夏訪れたイタリアの町を思い出しました。

ぼく自身は、イタリアの京都だと思っている町フィレンツェ。その町の鉄道の中心とも言えるサンタ・マリア・ノヴェッラ駅の前にある一際目を引く教会が、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会です。

もちろん、この教会も多くの美術作品を所蔵しています。その中でも目玉といえるのは、ジョットーが若かりし頃に描いた、キリストの磔刑図でしょう。

無数の名作と、敬虔な沈黙に包まれたこの教会の天井の一角に、ウルトラマリンブルーで塗りこめた中に、金で描いた無数の星が輝きながらちりばめられた、満天の星空みたいな一角があります。

駅までの道を歩きながらそのことを思い出し、きっと、サンタ・マリア・ノヴェッラ教会にあのフレスコが描かれた時代には、満天の星空が町から見えたんだろうなと、ふと想像してしまったんです。

多分、今ぼく自身が夜空を壁画に描いたとしたら、隙間なく星を描くようなことはしないと思います。

だって、そんな星空は、父や祖父の時代の思い出話でしかないし、なんと言っても、見えない星のほうが多い夜空を見つめて今日まで生きてきたのですから。

けれど、満天の星空を知らないわけではないのです。去年の夏訪れた石垣島。町から遠く離れた、人気のないビーチで、夜、カヌーに乗る機会がありました。

夜光虫がきらきらと、オールにまとわりつく海に、小さなカヌーで揺られながら見上げた空は何も視界を遮るものはなく、息が詰まりそうなぐらいの満天の星空で、その中心には、一際濃い白色に輝く天の川がありました。

その日、ぼくは、初めて天の川を見たのです。



今日の絵は、タイトルは無いのですが、どこかの誰かさんみたいにやたらと吠えまくっている犬でしょうか・・・・