『一緒に気持ちよく仕事のできる社員とはどんな人物か』の項目で面接などで人と初めて会うとき「気持ち良い」を見聞きした感じで判断していて、それが個人の経験に依っているもので合わせるのは実は難しいことを書いた。
人間の感覚の中で実際に快・不快を直接に惹起するのは主に嗅覚・味覚・触覚であり視覚や聴覚の作用はあまりそこに関しては大きくない。見聞きすることによって呼び起こされる感覚というのは快や不快、安心や不安が直接よび起こされるよりは、嗅覚・味覚・触覚を伴った経験に付随する視覚・聴覚の記憶と結びついていて記憶を呼び起こす作用が大きい。
視覚や聴覚の刺激に対していかに快感や安心を伴った嗅覚・味覚・触覚の状態の記憶を結びつけるかという単純な科学的努力が一般個人はもとより、それを生業とするメディア・娯楽産業に至るまで社会全体として少し足りていないと私は感じているのだが、実は考えているのに意図的にやっていないのかもしれないと思うときもある。本当のところはどうなのだろうか?