語学学習日記です.そこらのおっちゃんが書いてます.怪しいよ!眉唾物です.

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

1446番:さすらいの青春(180)

2022-07-11 16:56:35 | 日記

前回の学習(179)は1452番です.


さすらいの青春(180)

 
—————————【180】———————————————

  Tout  au  contraire  de  moi,   il  pliait   et  rangeait,
d'un  air distrait  et  amer,  mais  avec  soin,  ses  habits
d'écolier.   Je  le  revois  plaquant   sur  une  chaise  sa
lourde   ceinture;  pliant  sur  le  dossier   sa   blouse 
noire   extraordinairement   fripée   et  salie;  retirant
une  espèce  de  paletot  gros  bleu  qu'il  avait  sous  sa   
blouse,  et  se  penchant  en  me  tournant  le  dos,  pour
l'étaler  sur  le  pied  de  son  lit...


——————————(訳)————————————————

 モーヌのやることは私とは全く逆で、彼は学校の制服を
ぼんやりとした雰囲気で、また辛そうな感じで、丁寧にた
たんで並べていた.私はモーヌが椅子に彼の重たいベルト
を張り付けるように置いていたのを覚えている;椅子の背
で彼のひどく汚れて、しわだらけの黒い上っ張りを折りた
たんでいたのを思い出す;上っ張りの下に着ていた青く大
きなハーフコートのようなものを脱いで、私に背を向けて、
かがみこんで、ベッドの足元でそれを広げていたのを今で
も思い出すのだ....

 

..—————————⦅語句》————————————————
      
pliait:(半過去3単) <plier (他) ❶折る、折りたたむ、
   ❷曲げる、 ここでは❶折りたたむの意味、
   本文中の目的語は、やや離れていてわかりにくいが
   ses habits d'écolier(学生服)
soin:細心さ、入念さ、心配り、注意
   avec soin;注意深く、丁寧に
habit:(m) [複数で用いる] 衣服
écolier:(m) (現代の)小学生、(中世の)大学生
   ただし本文では「サント・アガット寄宿学校の生徒」
   を指していることは明らかなので habits d'écolier は
     学生服としておきました.ドーデの時代の南仏では
   こういうふうな言い方をしていたのだと思います.
rangeait:(半過去3単) <ranger (他) きちんと並べる、整理する    
distrait(e):(形) 不注意な、ぼんやりした   
amer:(形) 苦い    
revois:(1単現) <revoir (他) 覚えている、まざまざと思い出す   
plaquant:(現在分詞) <plaqer (他) かぶせる、押し付ける、
           張り付ける         
pliant:(形、現在分詞) 折りたためる、曲げやすい;たたみながら 
   <plier (他) 折る、折りたたむ     
dossier:(m) (椅子の)背       
extraordinairement:(副) 非常に、並はずれて  
fripée:(過去分詞、女性単数) <friper (他) 
       (服を)しわくちゃにする、ぼろぼろにする
    (顔を)しわだらけにする     
salie:(過去分詞、女性単数) <salir (他) よごす  
retirant:(現在分詞) <retirer (他) [de から] 取り出す、引き出す
    ぬぐ、はぎ取る; retirer ses gants  手袋をとる 
espèce:[エスペース] (f) 種類、 
une espèce de ~ :一種の~   
paletot:(m) パルトー(丈の短いコート)、ハーフコート;  
     カーディガン、前開きのチョッキ   
     ここではハーフコート
          チョッキはすでにgilet という語が当てられています.
penchant:(現在分詞) <pencher (自/他) 傾く、傾ける 
étaler:(他) (物を) 広げる、見せびらかす、さらけ出す     
pied de son lit:ベッドの足元


—————————— ≪文法≫ ————————————————

revois という動詞にたくさんの現在分詞が装着されています.
文構造はこれを感覚動詞としてモーヌを目的語le で置いてから
あと、すべて、現在分詞で綴っています.「私はモーヌが~
する姿を、…する様子を、~するしぐさを、今も思い出すのだ」
という訳をつけたのですが、構造は
主語(私)+ le (直接目的補語)+ revois + 現在分詞
です.
       

 

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1445番:悪童物語(2)

2022-07-11 14:00:58 | 日記


悪童物語(トーマ)
Lausbubengeschichten (Ludwig Thoma)


悪童物語(2)


 ———————————【2】———————————————————

                Der vornehme Knabe

  Und meine Mutter hat gesagt,  es sind*  feine Leute,
und du mußt sie immer grüßen,  Ludwig. 
  Er* hat einen weißen Bart gehabt,  und seine Stiefel
haben laut geknarrzt. 

 

———————————(訳)————————————————————
             
 そしてぼくの母はこう言った、あれはよく出来た
人たちだから、ルードヴィッヒ、お前はいつもちゃ
んと挨拶しないといけないよ. 
  主人は白い髭を生やしており、その長靴はきゅっ
きゅっと大きな音をたてていました.


———————————《語彙》———————————————————
                              
*es sind:「それは~である」と紹介する場合に、性・数
   に関係なく、中性形es を用いることができる.
   動詞は述語名詞と一致する.
      Leute = 3複 → sind (sein)
feine:(強女1格) <fein (形) 良家の、品のいい    
der Bart:(変E) ひげ
*er:この代名詞が受けている名詞は見当たりません.文
   の流れから推測すると、やって来た一家の主人と
   いうことになる.ちなみに「主人」はドイツ語で
   der Mann (変ER) 一応「主人」と訳しておきまし
   た.                         
der Stiefel:(同尾式) 長靴                        
laut:(形、副) 大きな、騒がしい
geknarrzt:(過去分詞) <knarrzen = knarren 
       (自) ぎいぎい音を立てる、きしむ 

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1444番:金の脳みそを持った男(15)

2022-07-11 06:21:12 | 日記

 
金の脳みそをもった男(15)


———————————【15】——————————————————

 —— On  vous  volerait,  mon  beau trésor !  lui  répondait
sa  mère ...
 Alors  le  petit   avait  grand' peur  d' être  volé;  il  retournait
jouer  tout  seul,  sans rien dire,  et se  trimbalait  lourdement
d'une  salle  à l'autre ...


———————————(訳)———————————————————

 「さらわれるからだよ、坊や!」と母親がいつもこの子に
答えていました....
   それからはこの子は人さらいに会うのがとても恐くなりま
した;その子は何もしゃべらず、たったひとり、家に帰って
遊ぶようになりました.そして部屋から部屋へと重たそうに
動き回っていました.

 

———————————《語句》——————————————————
         
volerait:(条件法3単) <voler  (他) 盗む
   人が目的語の場合「人の~を」盗む.
   ただしここでは「人そのものを盗む」つまり
   「誘拐する」  
trésor:(m) 財宝、宝物、宝庫
mon trésor:[話] 私の大事な人 
mon beau trésor: [同上] 私の可愛い人       
alors:それからは        
retournait jouer:「遊びに戻る」; 運動の動詞に、目的語
   となる不定詞が来る場合は、前置詞を介さず直接
   その動詞に不定詞を置く. 
trimbalait:(半過去3単) <trimbaler, trimballer (他)
    (厄介なものを)持ち運ぶ、ひきずる、連れ歩く           
se trimbalait:(半過去3単) <se trimbaler,  se trimballer
      動き回る
d'une salle à l'autre:部屋から部屋へと   
lourdement:重たそうに
 

———————————≪文法≫———————————————————

半過去形がたくさん出てきます.いうまでもないことだと思
いますが、繰り返された過去の行為、習慣、情景描写は全て、
「半過去形」で描きます.「~した」と訳せば誤答です.
「~したものだった」ですので.

 

 

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