“渋谷の父 ”ハリー田西の占い研究所

自身のことを含め世の中の森羅万象を占い師・運命学研究家の立場からつづります。

人生いろいろ!Oさんの余生に幸あれと祈る!

2009年05月12日 23時25分45秒 | Weblog
占いという仕事について、以前、友人から、
「かなりの年寄りの人も相談してくるのかい?」と訊かれたことがあります。
「まぁそうだね」
と答えると、口さがない友人は、
「そういう人って先が短いのに、どんなことを聞くわけ?自分はいつ死ぬか?とか?」
と、ズケズケとそんなことを言うのです。
「いや、自分の家の未来というか、子供がどうなるのかとか、孫がどうなるのかとかかな・・・」
と言ったら、
「じゃあ、一人暮らしの年寄りはどうなんだ?」というので、
「今までその種の相談はあんまりなかったなぁ」と答えたのですが、
今日は、そのものズバリの方が見えました。

このところたびたびお電話を下さるOさんです。

Oさんは、現在72歳。身寄りもなく一人暮らしをされています。
たまたまNTTの番号案内で見つけた僕のところへ、
先日もブログに書きましたが、電話をかけてくるようになったのですが・・・
僕も適当に対応できない性格もあって、
何度か電話で長めのやりとりをして来ました。
まぁ鑑定とか相談というよりは、
ほとんど一方的に愚痴を聞くだけの電話でした。

そうこうしているうちに、そのOさんが予約を取って僕の所へ来るというのです。
(逆に、このほうがいろいろと大変です!)

5月12日午後5時・・・それがOさんの予約でした。

ところが、待てと暮らせど、約束の時間になっても、Oさんが来ないのです。
時計の針が6時を回っても・・・
来ないどころか、場所がわからないとか道に迷ったという電話すらないのです。
げげげ、何かあったのだろうか?
途中で事故にでも遭ったり、倒れてケガでもしていたら・・・と心配になりました。

すると、6時5分になって事務所の電話が鳴りました。
「私、Oです。えーと・・・そこはどこですっけ?」
「ああ、Oさん、ここは宮益坂というところですけど、Oさんは今どこ?」と聞くと、
「・・・・ちょっと、代わりますね」と言って、突然、男性の声が・・・。
「ああ、いま渋谷駅の西口の東急プラザの横の246のところで・・・」
Oさんは、渋谷駅のまるで反対側の、とんでもないところで、
道の傍らに停まっていたバイクのお兄さんに助けを求めたようでした。

そこで、そのお兄さんを介して、Oさんに、駅の反対側、
宮益坂の渋谷郵便局の赤いポストの前に来てくれるようお願いしました。

それから僕は、少し時間を置き、渋谷郵便局のポストの前へ。

こうして待つこと40分。

どうやら、それらしい・・・杖をつきながらヨタヨタと歩いてくる女性を見つけ、
「Oさんですか?」「はい・・・」
結局Oさんと出会えた時は、7時近くなっていました。

それからOさんの手を引いて、事務所へ・・・

まずはお茶を飲んで休んでもらいました。

Oさんは、72歳ということですが、
よっぽど苦労をし、激烈な人生を送って来たのか、
84歳になる僕の母よりも年をとっているように見えました。

さて、その後です。
お茶を飲み一息ついたOさんは、
ちょうど良い茶飲み話の相手が見つかったかのように、
もうモーレツな勢いでしゃべり始めました。
親戚のグチに始まり、週に2日1時間半だけ来て、
事務的に仕事をしてさっさと帰って行くヘルパーさんのグチ、
役所へのグチ、大家さんへのグチなどなど・・・
もう「ふざけんじゃないよっていうんだよね」とグチグチのオンパレード。

Oさんは、北海道の出身で、3人兄姉の末っ子。
お兄さんとは21歳、お姉さんとは18歳も年が離れていたそうで、
まだ太平洋戦争中の7才の時にお母さまを亡くされ、
その後、若くしてお姉さんも亡くなり、
29歳の時にお父さまが亡くなるまで、北海道で暮らしていたそうです。

そして、お父さんが亡くなったのを機にお兄さんを頼って上京。
生きるためにさまざまな仕事を転々としたそうですが、
その間、何度かあった結婚のチャンスも縁がなかったのか実らず、
今日まで独身を貫いて来たとのこと。
その結果、自分と歳が近いお兄さんの子供、
つまり甥や姪以外に身寄りもないということで、
その「さんざん世話をしてやった」甥や姪も、
今ではまったく連絡も寄越さないとしきりに憤慨しています。

そうなんです。Oさんはとても孤独な人なんです。

算命学の陽占命式の主星は《和合》を意味する石門星、
東方には愛情奉仕の禄存星がありますが、
まるでそれらが陰転したかのように、
人嫌いで人の悪口をまくしたてるばかり・・・
西方の孤独を意味する調舒星が前面に出てきているようです。

しかも、六親法で見ると、母星過多で本来守護神である母との縁が薄く、
夫星がないというのもOさんの孤独ぶりを象徴しています。

「ひとりは慣れているから・・・」と言うので、
「でも、誰かに話は聴いてほしいよね」と言うと、
「まあね。でも、先生に聴きたいことは、私の人生はこの先もつらいのか、
いつになったら安心してきれいに死ねるかちゅうことですが・・・」
それを聞いて、僕は悲しくなりました。

「Oさん、実は来年のOさんは、体調が悪かったり、イライラすることがあったり、
時には人とぶつかったり、だまされたてお金が出ちゃったり、
親戚ともゴタゴタしたりといろいろツライことが多いかもしれないけど、
2年辛抱したら、きっと平穏な時がやってくるからね」

1時間半ほどOさんと一緒の時を過ごし、
僕は店を閉めて、Oさんを渋谷駅のバス乗り場まで送って行きました。

人生いろいろ・・・今日ほど考えさせられた日もなかったな。


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渋谷の父  ハリー田西  “渋谷占い”















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