つくばの“ド素人”音楽同好会

クラシック音楽から,邦楽,洋楽とジャンルにとらわれず幅広く語り明かす,音楽の素人さんのための憩いの場です。

序曲「コリオラン」

2005年05月10日 21時11分49秒 | クラシック
たまたま読み散らかしていた本の中に,指揮者の岩城宏之氏の著書「棒ふり旅がらす」という本がある。

先日,新宿タイムズスクエアの紀伊國屋書店で見つけた。
岩城さんは本当に面白い文章を書く。
読んでいてクスリと笑うこと多々だ。音楽家にして名文家だなんて爪のあかでも譲って頂きたい(笑)
Amazonで検索かけたら33件ヒットした。
いままで岩城さんの本は3冊読んでいるけどどれもこれも面白い。笑えるのだ。
音楽の本で笑わせるなんて,素晴らしい!

さて,そんな岩城さんの「棒ふり旅がらす」の中の一編に
“序曲「コリオラン」”
という一文があった。
ダラスに寄った岩城さんがケネディ暗殺の現場に立ち寄るという内容。
私もアメリカに行くのなら,必ず訪れてみたい場所なのだ。

当時ケネディ暗殺の臨時ニュースは世界中にショックを与えた。
1963年11月22日。誰もがその時に自分が何をしていたか覚えているという。
ぜひ,その世代を生きた人に聞いてみて欲しい。
皆が例外なくその40年前の1日を鮮明に覚えていることに,我々は驚くだろう。

さて,その臨時ニュースの後,ベルリン放送局はベートーヴェンの悲劇的序曲「コリオラン」を流したと書いてあった。今,私の部屋にはアーノンクール指揮の「コリオラン」が流れている・・・・

これは面白いそれではなくて,ページを手繰る手を止めて,しばし呆然とした。
岩城さんに,ケネディに,ベートーヴェンのコリオラン。
私の大好きな3人だった